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2008年07月15日
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芥川賞の基準


芥川龍之介賞は純文学の短編に対する最も権威ある新人賞です。
一月~六月に新聞や雑誌に発表された作品が対象となる前期の選考は七月に、七月~十二月に発表された作品を対象とする後期の選考は一月に行われます。「文學界新人賞」「群像新人賞」「文藝賞」のような公募新人賞ではありません。短編というにはあまりに長い作品や、新人というにはあまりに名前が通っている作家は、候補に入っても受賞できなかったことがあります。純文学とは、より芸術性が高い作品と言われており、具体的には新しい文体や新しい切り口への試み、心理の動きを緻密に描写する作品が評価されます。

それに加え、文芸誌「文學界」に掲載された作品の受賞率が異様に高い傾向にあります。ほとんどの候補作品は「文學界」「文藝」「群像」「新潮」「すばる」の五大文芸誌に掲載された作品ですが、芥川賞を主催する文藝春秋社が発行する雑誌が「文學界」だからです。選考委員の先生方が多少出版社側の空気を読んだ選考をしているのでしょう。

しかし、それでも圧倒的に優れた作品は「新潮」に載っていても受賞します。
石原慎太郎先生が決まって言うのは「それは人間の本質を描いているのか?」です。いかに深く、どの時代の人間にも共通するテーマを描いているかというのは大切なようです。死、金策、老いなどが例ですね。
山田詠美先生は、性や女体を新たな文体で描くと評価することが多いです。
宮本輝先生は作品の主人公を「神経症的」と評して嫌う場合があります。

最終的には、その作者が受賞したときの話題性も考慮されるようです。




これまでの受賞作家・作品・初出・書き出し

139回
楊逸 『時が滲む朝』 (文學界)



138回
川上未映子  『乳と卵』 (文學界)
○ 卵子というのは卵細胞って名前で呼ぶのがほんとうで、ならばなぜ子、という字がつくのか、っていうのは、精子、という言葉にあわせて子、をつけてるだけなのです。


137回
諏訪哲史  『アサッテの人』 (群像)
『あちらこちらに未だ田畑を残す町並を、バスはのろのろと寝ぼけたように進んでいった。と、書いたところで不意にポンパときた。


136回
青山七恵  『ひとり日和』 (文藝)
 雨の日、わたしはこの家にやってきた。


135回
伊藤たかみ  『八月の路上に捨てる』 (文學界)
 黙々と仕事を続ける水城さんに見入っていた。


134回
絲山秋子  『沖で待つ』 (文學界)
「しゃっくりが止まら、ないんだ」


133回
中村文則  『土の中の子供』 (新潮)



132回
阿部重和  『グランド・フィナーレ』 (群像)
 可愛らしいピンク色のウサギと青色の小グマが手を繋いで横に並び、眼前に立ちはだかっている。


131回
モブ・ノリオ  『介護入門』 (文學界)
 青い絵の具の点々が、水を含みすぎた絵筆の先からぽとぽと滴り落ち、画用紙の上で青と水の色の染みになって、みるみる拡がってゆく。


130回
綿矢りさ  『蹴りたい背中』 (文藝)



130回
金原ひとみ  『蛇にピアス』 (すばる)
「スプリットタンって知ってる?」
「何? それ。分かれた舌って事?」
「そうそう。蛇とかトカゲみたいな舌。人間も、ああいう舌になれるんだよ」


129回
吉村萬壱  『ハリガネムシ』 (文學界)
 耳の中に蚊が突っ込んできた。突然の狂ったような巨大な羽音に反射的に耳殻を叩き、ブルッと身震いすると全身に鳥肌が立った。


128回
大道珠貴  『しょっぱいドライブ』 (文學界)
 とにかくとしよりの運転だから、手が滑ったり目がかすんだりし、うっかり心中にでもなり兼ねないとこころして助手席に乗った。


127回
吉田修一  『パーク・ライフ』 (文學界)
 日比谷交差点の下には、三つの路線が走っている。


126回
長嶋有  『猛スピードで母は』 (文學界)
 何度か雪が降り、いよいよ積もりそうになると母は車のタイヤ交換を手伝わせた。



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最終更新日  2008年07月27日 21時37分33秒
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