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2002年08月23日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
よしもとばなな 日記 を書いたばかりなのに、もう新刊『王国』(新潮社)が出ているのに驚いた。

 気づいた人はあるだろうか。ペンネームを変えたのである。吉本ばななから、よしもとばなな、に。最初、なんか変だな、と思っていたのである。気づいた途端、あろうことか僕は別の人の小説を買ったのではないか、と思った。でも読み始めたらいつものばななだった。

 前にも少しだけ触れたことがあるのだが、この名前を変えるということについてはちょっと過敏になっているところがある。母が亡くなった時、親しくしていた母の友達の一人が僕に、名前を変えなさい、といったのである。僕は哲学を学ぶ者としてそんな合理的でないことを到底受け入れるわけにはいかないので、「名前を変えなければ将来僕が不幸になるということですか?」とたずねたら、きっぱりと「そういうこと」という答えが返ってきた。その人とはそれからはおつきあいはない。人がこんなに親切にいっているのになんて失礼なの、とでも思われたのだろうか、向こうの方からかかわってこられなくなった。

 名前を変えることで人が幸福になる、あるいは変えなければ不幸になるとは僕は考えていないが、そのことで人と争うつもりなどまったくない。子どもの幸せを願っていい名前をつけようとする親の気持ちは僕にもわかるからである。

 このことについてだけではなく、僕自身信念を持って生きている。しかしそれを人に押しつけようなどとは決して考えない。個人的な信念によって僕が実質的な迷惑をこうむることになっても、それでも信念そのものを批判したりはきっとしないだろう。だから近くにいる人の信仰でも僕はそれについてとやかくはいわないだろう。むしろ、信仰するに至った経緯などについては関心があるし、そんな話を聞いてほしいと望まれたら進んで聞く用意はある。しかし、それ以上のことになると話は別なので、入信を勧められたとしたら僕は受け入れることはない、と今は考えている。

 それでも、こんなふうに他の人の信念や信仰について寛容であることは対人関係をよくする上で重要なことである。人類はこれまで正義の名のもとで殺し合いを続けてきた。そのような不幸な歴史に終止符を打たなければ、地球そのものの存続も危うい時代になってきている。

  *  *  *



「こちらにできることが何もないというか、合わないというか、要するに守備範囲じゃない人は、やがて縁が切れていく。そういうふうになっているんだと思う。でもこの世の中にはいろいろなレベルの話がいっぱいある。全部を自分が扱おうと思うと、それはやっぱり傲慢だということだと思う」(p.64)

「小さなつみかさねみたいな、村の人の相談所みたいな、そういう素朴な感じ」という言葉を主人公の「私」は使うが、「気持ちを込めた分、返ってくる光があるほのぼのとした仕事」( ibid. )を僕もしたいものだ。





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最終更新日  2002年08月23日 01時12分23秒
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