2010年04月22日
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一番の心の支えだった親友が月曜日に死んでしまった。
翌日の朝、新幹線で広島へ行き、彼の住んでいた島へ船で渡った。

まだ41歳。童顔の彼はもっとずっと若い顔で眠っていた。
大切な人を亡くしたとき、
ほかの人はどんなふうにこの寂寞とした喪失感を、乗り越えていくのだろう?


V.E.フランクルの「それでも人生にイエスという」のなかで、もっとも印象的な話がある。やりがいのある広告デザイナーだった青年の話だ。彼は悪性で手術もできない重篤な脊髄腫瘍をわずらった。すぐに手足がまひ状態になり、仕事ができなくなった。すると彼は病院で横になりながら猛烈に読書に取り組む。元気な頃、時間に余裕がなくてできなかった読書にのめり込んだ。ラジオで音楽を聴き、他の患者さんと活発に会話をかわした。病気がさらに進行し、筋力が衰えて本が持てなくなり、ヘッドホンの重みにも耐えられなくなり、話すことも困難になった。そして彼は、もはや自分の人生があとわずかだと知った。
当直医だったフランクルがベッドのそばを通りかかったとき、彼は話しかけてきた。「いまのうちにモルヒネの注射をすませておいてください。そうすればあなたも宿直の看護婦に呼ばれて、わざわざ私のために安眠を妨げられずにすむでしょうから」と。

フランクルはこう続ける。

「この人は人生の最後の数時間でもまだ、まわりの人をいたわろうと気を配っていたのです。どんなつらさにもどんな苦痛にも耐えた勇気はともかくとして、こういうさりげない言葉、このようにまわりの人のことを思いやる気持ちを見てください。まぎれもなく死ぬ数時間前のことです。ここに素晴らしい業績があります。職業上の業績ではないにしても、人間らしい無比の業績があります。」



ありがとう、あなたに会えてよかった。
私の人生もあなたの光に照らされて、あかるく彩られた。
あなたからは、どんな本にも書かれていない、あなた以外の人では語れない、
多くのことを教えられた。





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最終更新日  2010年04月24日 00時58分30秒
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