シナプス国語作文研究所

シナプス国語作文研究所

2006.06.30
XML
プレ読解メソッド[3] 教材の選び方

これから読解の訓練をはじめよう、というとき、設問を解くためのテクニックと、課題文を読みこなす技術は、完全に切り離して教えなければならない。そのため、絶対に子どもの現状の能力に不釣合いな課題文を与えてはならない 。「文章はやさしめ、設問は難しめ」 というのが私のセオリーである。
よく中学受験に見受けられる、「何が何でも予習シリーズのカリキュラムに乗っかって勉強しなければ」「こんな問題をいつまでもやっていてはだめだ。もっと難関校の問題を解かなければ」というような学習方法は百害あって一利なしである。
そういう「ガチンコ系」の勉強の仕方で、たとえ一瞬能力がついたように見えても、それはかりそめのものだ。特に、 国語を苦手にしている小学生 が、 最初の段階で 、丁寧に読むスキルを見につける前に、文脈から内容を類推したり、自身が持っている常識を活用したり、内容を要約するワザに頼りすぎることは大変危険であると私は考えている。いつか更に難しい文章を読まなければならなくなった場合、かならずガタが来るからだ。

それでは、子どもにあった教材を選ぶための簡単なレベルチェックの方法を最後に。

・説明文・論説文の課題文を音読させてみる。

・設問をやらせてみる。
 正答率が60パーセントを下回る場合(語句、漢字の問題は除く)は要注意。また、記述式の問題が解けない場合は要注意。
・小説のみ正答率が低い場合は、現行の教材を利用する。
・教材のレベルの落とし方は2通り。教材の学年を落とすか、教材自体を変更するかである。基本的な考え方としては、
 中学受験用の教材を使用している場合は、学年を一段階落とす。
 一般の教材を使用している場合は、難度の高い教材を選び、学年を一段階落とす。
基本的に、難度が高い教材ほど、設問の質は高い。そのため、教材のレベルを落とすよりは、学年を下げるほうが、「問題の解き方」が身につく場合が多い。

読解問題集の選び方については、お悩みの方も多いかと想像する。もしご不安なことがありましたら、ご相談はお気軽に。



新講座のご紹介
夏休み特別講座
フィンランド・メソッドコース


お子様のためにできること
国語作文専門の教室 と、 FAX教室 を運営しています。毎日日記コース/受験作文・小論文コース/家庭学習応援コース/ディスレクシアフォローアップコースの4つの講座があります。各コースのお問い合わせ、お申し込みは こちらのフォーム

ご父兄のためにできること
家庭学習の方法や、受験対策について模索しているお父様、お母様のためのコンサルティングを行っております。第三者の視点から現状を把握し、的確な助言をさせていただきます。メールでのご相談は無料です。まずはお問い合わせください。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006.07.03 16:34:15
コメントを書く
[読解問題のテクニック] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

ささきまり

ささきまり

Comments

mikamama@ Re:都立入試英語3行英作文のコツ(03/22) Because文頭は間違いになりますね。
杏仁@ EII? 日本語教育新聞を発行している日本語教育…
exp@ 文頭のbecause 日本の英作文問題の模範解答では、Because…
ともやん7425 @ Re:ブログ移設のお知らせ(09/14) こんにちは。 体調を崩していらっしゃっ…
かとん@ Re:10才までに覚えておきたいちょっと難しい1000のことば :追記(07/31) はじめまして。 「10歳までに・・」を…

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: