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2008年03月17日
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だいぶ暖かくなりましたね。
筑摩書房から6月に発売される本の原稿は、あれから更に書きたいことが続出してしまったため、かなりの熱い内容となりました。
締め切りがすぎてしまいましたが、やっと最後に残っていた最終原稿を今日送付し、まだ細かい直しが残っていますが、だいぶ峠を越えました。
いやーー、探求って楽しい。新たにいろいろなことが分かり大興奮しながら書いていました。
読んでくださる方にも、このワクワク感が伝わればいいなと願っています。
本のために実は一昨日も鶴見クリニックに行って、LBAを使って甘味料の実験をしていました。
食べた甘味料によって血液の状態がどう違うかです。
私1人の結果なので結論づけることは出来ませんが、自分の中ではかなり面白い事実が分かりました。
本に私なりの考察を徹底的に書きましたのでお楽しみに♪



目的はこれです。自分へのごほうび!

agave

まーたスイーツかと言われそうですが、例のごとく砂糖は使っていないケーキ。
しかし今回はすごいですよ。
患者さんに教えてもらったんですが、いやーびっくりしましたね。


その名も、アガベショートケーキ!!


GI値25、ショ糖3%というあのアンチエイジング甘味料決定版の、アガベシロップでケーキを作る店があったんですね。
生クリームはアガベのみで、スポンジ部分に少しのメープルシュガーとほんの少しの水飴を使っているそうです。
息子と2人で食べましたが、甘さ控えめで、普通においしかったです。
しかし、ここのケーキ屋(お惣菜もあります)のケーキがすべてがアガベじゃないのでご注意を。
アガベショート以外ではクリームブリュレもアガベだそうですが、これは残念ながら売り切れでした。
クリームブリュレはなんとアガベのみで甘みをつけているんですって!
名前は「munchies dELI Tokyo」HPは こちら


さて、以前から「異性化糖」についてちょくちょく書いてきました。
そう、あのアンチエイジングの敵、「ブドウ糖果糖液糖」です。
清涼飲料水やスポーツドリンク、冷たいカフェなんちゃらとかに使われている甘味料、、、というか、でんぷんから作った化学物質と言っていいでしょう。
これはブドウ糖と果糖が最初から分離しているシロップで、ブドウ糖が多いものを「ブドウ糖果糖液糖」、果糖が多いものを「果糖ブドウ糖液糖」と言います。
これらの問題点はピュアで吸収の良すぎる甘味のため、砂糖よりも急激に血糖値を上げるということでした。

例の「食品の裏側」の安部司さんによると500mlのペットボトル中、なんと10%以上も異性化糖だっていうんだから驚きです。
酸味料とかが入っているから、甘さを感じにくいんですね。
こんな量が入っていれば、間違いなく血糖値は急急急上昇!
缶コーヒーや缶紅茶にはこれじゃなくて砂糖が入ってる場合が多いですが、これは異性化糖が熱に弱いからなんです。
ただ、コーヒー紅茶にも砂糖が角砂糖4個~6個分も入ってるそうなので、これはこれですごい量です。

血糖値が急激に上がると、「糖化作用」が起こります。
これは糖が体のたんぱく質と結びついて炎症を起こす現象と言われます。
糖化作用が血管で起こると血管はボロボロになっていくことは、糖尿病の症状として有名ですが、病的に高血糖じゃなくても、日常的に血糖値が急激に上がるものばかり食べていることでも、全身に炎症反応が起きやすく、活性酸素が発生してこれが組織を傷つけて老化を促進するということがささやかれているんです。


この現象が肌のたんぱく質で起こると、コラーゲンは弾力を失ってシワを発生させ、
シミの元になるリポフスチンを作るそうなのです。



急激に血糖値が上がると、そのあとはインスリンがスパイクして低血糖。
いつも体がだるく、キレやすいというような子供さんの症状は案外ドリンクが原因であることも多いそうです。

異性化糖には、ほかに「高果糖液糖」というほとんどが果糖のものや、「砂糖混合異性化液糖」という砂糖を混合したものがあります。
こないだコンビニで調査したら、結構この「高果糖液糖」というのがドリンクによく見受けられます。
これまでこのブログでは、果糖のGI値が22と低いため、果糖ならなんでもOKなような印象を与えてしまったかもしれません。
私もたまに自然食品店にある「果糖」と書いてある白い粉糖を見ては「これはどうなんだろう?」といつも悩んでいました。
もしかしたらドリンクの裏を見て「果糖だから安心」と思う人もいるかもしれませんね。
しかし、これはあくまでも果物として食べる時の話のようです。
果物には、実はそれほどたくさん果糖が入っているわけではありません。例えばみかん100g(中1個)で糖質は11gですが、これも全部が果糖ではなくて果糖、ショ糖、ブドウ糖が含まれています。
林檎やナシ、スイカなどは果糖の比率が高く、ブドウ糖と果糖が同じくらいの量なのはいちご、ぶどうなど。
比較的ショ糖が多いのはみかん、オレンジ、バナナ、パイナップルなど。
しかし果物はパイナップル、ドライバナナの65(中GI値)を除いて、どれも低GIです。
糖質が一番多いバナナですらGI55で、みかんは33ですから、よほど食べ過ぎない限り、問題ないわけです。

しかし、高果糖液糖は500mlのペットボトル中60gくらい入ってるそうなんですね。
これはかなりの量の果糖です。
体じゅうで代謝されるブドウ糖と違い、果糖は肝臓でしか代謝されません。
果糖は血糖値の上昇もゆるやかで、すぐ肝臓にいって代謝されるのですが、その分あまりに大量の果糖が肝臓に行ってしまうと中性脂肪を大量に作り、脂肪肝になるという実験データがあり、肝硬変になったマウスもいたそうです。
ただしこれは、ありえないくらいの果糖を与えたマウスの実験です。
果物を食べると、むしろ中性脂肪が減少するというデータ( こちら をご覧下さい。)があるくらいなので、果物を適量食べてる分には心配ありません。


しかし果物じゃなくて、高果糖液糖や、白い果糖の粉をあまりバンバン摂っているというのは、やばいのではないかと思います。


そういう意味ではGI25のアガベであろうとも、やはり摂りすぎは禁物というわけです。
それにGIが低いものでも、量をたくさん摂りすぎると数値が上がってしまうので、とにかく何にせよ食べすぎはよくないっちゅーことですね。



ドリンクを買うときは裏を見よう!
ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖、高果糖液糖、砂糖混合異性化液糖にご注意!





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Last updated  2008年03月17日 11時21分12秒
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