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2010年09月01日
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みなさま、こんにちは。
やっと9月に入りましたが、本当に本当に暑い毎日が続きますね。

私は相変わらず、大忙しの毎日を送っています。
週4日~5日は治療院をやって、治療院が休みの日はオーガニックコスメの開発のほうの仕事をして、週一で農作業をしています。
田んぼは、もうすっかり立派な稲穂がついています。
これは2週間前の稲の様子です↓

inaho

実はとっても虫が苦手な私、、、しかし、この頃ではだいぶ慣れ、少々のことでは平気になってきました。
特にカエルなんて、私たちが田んぼに入ると逃げちゃいますから、全然問題ありません。
問題は、、、クモです!!


虫を捕まえようと、稲にたくさん巣を作っているんですよ。
ところが稲の根元にある水草を取るためには、稲と稲の間に顔をつっこまなくてはなりません。
もう、分かりますよね?


そう、クモが頭にはって来るんですよ~!!(涙)


クモはそんなに嫌いではない私ですが、さすがに頭にはってこられるのは無理です。
そのたびに「ぎゃー~!!」と雄叫びをあげています。
多分カエルもびっくりしていますよ、私の声で、、、
最近では小さな木の棒を片手に持ち、クモをよけてから顔をつっこむという技を身につけました。
無農薬の農家の女性のみなさまは、みんなどうしてらっしゃるんでしょう?
クモも平気になってくるのかなぁ?
しかし、こんなに伸びてから田に入るのは、根も傷めるし、みんなここまで伸びたらもう田には入らないんでしょうね。
稲の背が高くて、だんだんと稲穂も垂れてくるし、とても田に入っていけませんので、少々ある水草はこの際あきらめ、あとは稲のパワーを信じて待つばかりです。


蚊に刺されないためと日焼け対策に長袖だからよけいです。
普段の生活であんまりクーラーを使わないし、代謝も悪くない方だと思いますが、それでも日常生活ではここまでの汗はかきません。
そのせいか汗腺が発達してきたようで、治療室にこもってばかりの時代より、かなり健康的な汗をかける人間へと生まれ変わってきたようです。


「汗」は体温調節のためにも、お肌のバリアを作るためにも必要な大切なものです。
お肌のバリアの一部も担い、天然のクリームである「皮脂膜」は、皮脂と汗で出来ています。


この油分である皮脂と水分である汗を乳化して、肌の上で天然のクリームにしているのが、皮脂に含まれる「リン脂質」です。
ちなみに、数種のリン脂質が混ざり合うと「レシチン」になります。

これ以上自然な界面活性剤はないですよ。

この皮脂膜や体温調節のためにかく汗を出す汗腺を「エクリン腺」と言います。
エクリン腺は唇以外の体のほとんどの部分の真皮に存在しています。
少なくて200万個、多くて500万個あるそうです。
この数すべてのエクリン腺が活動しているわけじゃなく、通常は半数程度が汗を出しているみたい。
元々持っているエクリン腺の数と、活動している数によって汗をかきやすい、かきにくいという個人差や、活動している場所によって、汗をかきやすい場所の個人差が出てきます。

エクリン腺から出る汗は99%~99.5%が水。
残りが塩化ナトリウム、尿素、乳酸、アンモニア、アミノ酸などで、成分的には尿や血漿の成分と似ています。
血液温度が0.5度、皮膚温度が5度上がると発汗して、その汗が蒸発する時に熱を体から奪って体を冷やすというのが、体温を調節するメカニズム。
近頃の夏は、猛暑の上多湿のため汗が蒸発しにくく、温度調節がうまくいかずに、熱中症で倒れる方が増えていますよね。
倒れる方に高齢者や若者が多いのは、高齢者は汗腺が老化して反応がにぶくなっているためで、若者は生まれた時から空調が完備しすぎで、汗腺が退化している人が増えているからとこないだテレビで放送されていました。


ちなみに汗腺の老化の場合はなかなか難しいですが、汗腺の退化は結構治りやすいそうで、2週間ほど、ちゃんと水分補給しながら約20分フットバスや手浴などをして汗をかくようにすると、復活するそうですよ。


さて、そんなありがた~い汗ですが、汗の分泌が増える夏には、あまりありがたくないことも出てきます。
そう、夏はとにかく皮膚トラブルが起きやすく、皮膚科の患者数は夏が1年のうち1番多いんだそうです。
紫外線とかいろいろな理由がありますが、1番の理由は「汗」でしょう。
汗のpHは通常は弱酸性。
健康な肌には「表皮ブドウ球菌」という善玉菌が適度に存在し、この菌が汗を食べて天然の保湿因子を作り、肌を潤わせ、肌表面を弱酸性に保っています。

ところが、汗は多くかきすぎるとpHがだんだんと上がって、アルカリ性のほうに傾いてきてしまいます。
こうなるとアルカリの環境を好む「黄色ブドウ球菌」が繁殖しはじめます。
黄色ブドウ球菌は炎症の原因や食中毒の原因菌として有名で、元々人の皮膚にも存在していますが、これが増えてくると、かゆみの原因になったり、「とびひ」などの炎症が起きやすくなります。
この菌が増えるとアトピーの症状も悪化してきます。

また、皮膚表面に汗を大量にかいてそのままにしておくと、角質が水分を吸収してふやけて、毛穴や汗孔が狭くなり、毛穴の場合はニキビが出来やすくなり、汗孔の場合は汗の出口をなくして汗管にたまって小さな水ぶくれを作るのですが、そこに炎症が起きるのが「あせも」です。
あせも自体の原因菌は、本来善玉であると言われる表皮ブドウ球菌が増えすぎて暴れ出すからだそうですが、この時皮膚のpHはやはりアルカリ方向だそうです。
また、あせもがかゆくて掻いたりすると、そこに黄色ブドウ球菌が繁殖して「とびひ」になったりする場合もあります。

汗をかいた時、皮膚トラブルを防ぐには、以下のことがまずは一番大切です。

●入れる状況ならシャワーを浴びとく
なんといってもこれが一番です。

●着替える
汗をかいた服は細菌が繁殖しやすいので、可能なら着替えてしまいましょう。

●ぬらしたタオルで汗をふきとる
シャワーが入れないなら、次はこれです。
汗がいつもでも肌に残っていると、何かと問題が起きるので、とにかく優しくふきましょう。
乾いたタオルしかないなら、それでもいいですが、摩擦が刺激となってトラブルを招く場合もありますので、優しく拭きましょう。

●吸水性の良い素材の服を着る
木綿など吸水性がよく放湿性の高いものがオススメ。
吸湿性のない合成繊維は避けたほうが無難。


皮膚は弱酸性にしとくほうが、何かとトラブルが起きにくいというのは確かです。
ただ、皮膚の表面に石鹸などのアルカリ性のものがついても、皮膚にはアルカリ中和能という力があるので、15分くらいのうちに元のpHに戻すことが出来ます。
だから、弱酸性でお肌に優しいとか言って売っているのは、ちょっとサギだなぁと思ってしまいます。

ただクリームの乳化剤に石鹸のみを高濃度に使ったタイプのものは、汗で石鹸が溶けてアルカリが遊離して刺激で肌が荒れたりすることもあるようです。
あと、石鹸で顔を洗うときに洗い残したりすると、やはり肌荒れの原因となるようです。
でも、だったらアルカリの石鹸より中性の合成洗剤がいいかと言えば、洗剤や合成クレンジングは合成界面活性剤が多量に入っているので、皮膚のバリアを壊し、皮膚の油を奪いすぎてガサガサになって、石鹸よりもっと荒れるという場合も多いです。


私の考えでは、洗浄剤など洗い流す物はアルカリ性でもいいけれど、ずっと皮膚にのせておく基礎化粧品は出来れば弱酸性か中性くらいのものがいいと考えています。


先週、外出先で息子が合成皮革の椅子で頬をつけてうつぶせ寝してしまったあと、なんと両頬にあせもが出来てしまいました。
慌ててきれいに洗顔し、そのあと私のコスメブランドのローズウォーター主体の化粧水をつけたところ、1日でさーっと治りました。
ローズウォーターには優しい抗菌作用があるので、それが良かったのかなと思いますが、pHはどうだろうと念のため検査してみました。

ph

ph5.5の弱酸性です。
こういう肌にずっとのせて洗い流さないものは、弱酸性になるように作ってもらっているんですが、ケミカルなpH調整剤などは入っていないので、時々こうして確認しています。
その他のコスメもついでに測ってみたところ、洗顔料以外全部弱酸性でした。
ソープとクレイジェルが弱アルカリ性で、クレンジングはpH6の弱酸性。
クレンジングは洗い流すからちょっとくらいアルカリでもいいと思ってたんですが、弱酸性。
よかった、ともかく理想がキープされている。

ph4

ローズウォーターに限らず、ハーブウォーターには穏やかな抗菌作用があるものが多いですが、その他月桃、ラベンダー、レモングラス、ローマンカモミール、ネロリ、ローズゼラニウム、ティートゥリーのハーブウォーターなども効果が高いことが分かっています。

さて、実はショックなことがありました。
今回紹介しようと思った、腋の下につけるあるオーガニックブランドのロールオンタイプの制汗剤のpHを測ったら、、、、

ph3


驚いたことに、めっちゃアルカリ性だった!


中和能があるって言っても、汗を気にして使う制汗剤がアルカリっていうのもなー。
脇の下の経皮吸収率は高いので、化学物質の多い市販品を使うのはオススメ出来ないんですが、これもなぁ、、
すみません、もっと良いのを探します。
ちなみに、これの前は沖縄で買った月桃のハーブウォーターを使っていました。

みなさんも、お使いの化粧品のpHを調べてみると意外なことが分かって面白いですよ。
これはpH1~11までの試験紙ですが、安くて家庭用には十分です。↓




汗をかく季節のトラブルを上手に防いで
爽やかにすごしたい!!



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Last updated  2010年09月01日 13時27分28秒
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