だだもれ堂筆記

フリーページ

息子小6時代のお気に入り本リスト

< 新しい記事

新着記事一覧(全2693件)

過去の記事 >

全て | 要するに日記旅行けば | がらくた箱 | ごはん | 絵本の履歴 | 本 | 夢 | 家族 | 仕事 | 走ったり歩いたり | 一病息災 | 学校

2010.11.30

トイレを探している。

大きな岩山を丸ごとくりぬいて作ったショッピングモール（たぶん）の中は、アリの巣のように洞窟の通路と商店スペースが複雑に絡み合っていて迷路のようだ。

カフェの横からゆるく曲がった階段を下りていったところにトイレがあったが、そこにはなぜか和服姿の女性ばかりがいる。
よく見ると、膝より少し高いぐらいの高さの太いパイプが等間隔に立っている。そのパイプの上には小さな和式便器のような便器がついている。遠目にはエノキダケみたいな感じだ。
いったいどう使うのか皆目見当が付かずにいたが、そこに和服姿の女性が次々とやってきてはすっと着物の打ち合わせをめくって着物の中に便器を入れ、どうやら立ったまま用を足しているらしい。終わると着物をめくって便器から離れ、そのまま去っていく。
その妙技にちょっと感心するが、自分の服装はいつものジーンズなのでちょっとこればかりは真似できない。それに仁王立ちで上手く用が足せるか心許ない。
という訳でこのトイレは諦める。

次に見つけたトイレは、天窓が開いた回廊の突き当りにあった。
トイレの中は日差しが入って明るい。

あちこちに個室のドアがあり、個室に入ってまた驚いたのは個室もやっぱり広かったことだ。ざっと見て20坪はあるだろうか。こんな巨大な個室は見たことが無い。
やはり天窓から光がふんだんに落ちてきている個室の中は庭園のように白砂が敷き詰められていて飛び石があり、何か花の咲いている木や草花がそこここに植えられている。飛び石の向こうには網代の衝立があり、その陰にウォッシュレット付きの便器。どこかからそよそよと風が吹いてきて、風鈴が軽く鳴っている。
少し離れた場所にこざっぱりとした手洗い場があり、ハンドソープとふかふかの手拭きタオルが置いてある。お湯が出る蛇口も鏡もぴかぴかに磨かれている。
良いなあこのトイレ、こんなトイレがうちにもあると気持ち良いだろうなあ。広すぎて無理かなあ。
しかし、トイレに感心しているばかりでなぜか自分はトイレが使えない。きれいすぎて使えないのだろうか。
少し焦る。

いつも起きる時刻の2分前に目が覚めた。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう