直島の桟橋で草間彌生の赤いカボチャと対面した後は地中美術館を訪ねる。この美術館は安藤忠雄の設計により、瀬戸内海の美しい景観を損ねないよう建物全体が地中に埋設された珍しい美術館である。
チケットセンターから正門へ歩いていく間にモネの睡蓮をイメージした睡蓮の池が広がっている。正門付近で写真を撮ろうとした外国人の女性に係員が「ノーフォト プリーズ」と叫んでいた。この入り口からすでに芸術作品なので写真禁止と安藤さんが言っているらしい。


睡蓮の池 地中美術館 正門

地中美術館全景 (航空写真による)
館内にはクロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品が安藤忠雄設計の建物に恒久設置されている。安藤さんの建築はシンプルで力強く、直線で構成される空間が計算しつくされたようでさすがだった。アーティストと建築家とが互いに構想をぶつけ合いながら作り上げたこの美術館は、建物全体が巨大なサイトスペシフィック・ワークといえる。

モネの作品5点が1室に展示されていて、素晴らしかった。またタレルの作品はまるで巨大空間で吹き抜けの窓からは青い空と白い雲、自然の光が入り、とてもよかった。
ここは現代アートの最前線のような作品が多く、光を使った作品には驚いた。鑑賞するにも靴をぬいたり、人数制限があったりとなかなか面倒くさかった。一通り観て地中カフェに入ると、目の前は瀬戸内の海が凪いでいた。
ここは若いカップルやグループが多く、熟年者は少なかった。韓国や台湾から来た若い人がめだっていた。
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