地中美術館の次はすぐ近くにある リ・ウーファン美術館 ( 李禹煥美術館 (Lee U-Fan museum)に寄った。直島の何の変哲もない野山の中に切り開かれた自然の中に作品が散在していて、美術館というより自然の一部になっている。ここは韓国に生まれ、日本を拠点として世界的に活躍するすばらしいアーティスト、李 禹煥さんの世界初の個人美術館らしい。
入り口が素晴らしかった。三重の高い壁が際だって異次元空間を創っている。直線の高いコンクリートでできた日陰で狭い壁の間を歩くと何かの解説にあったけど、墓場に降りていくような雰囲気があり、安藤忠雄の世界だった。何より美しかった。


壁を出ると明るい陽光の先、緑の草原の中にオベリスクが天を突くように建っていた。独特の空間構成でしばし見とれてしまった。シンプルですごく潔い印象を受けた。


瀬戸内海の海と島々をバックに岩と鉄板の作品、誰にでもできそうだが実際にはできない。自然の中にすっかりなじみながら目立っている。そこからずっと炎天下の坂道を登るととても面白い作品が林の中にある。

リ・ウーファン 「文化大混浴 直島のためのプロジェクト」
ここは直島で最も気の流れがいい場所だそうで、岩の先の四角い物はジャグジー・バスである。複雑な形をした白い岩は中国産の高価な物で、それぞれが干支の動物の形状になっているらしいが何だかそう思えない。
リ・ウーファンというアーティストの作品に初めて出会った。とても心に残った。
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