美作的日々

今週水曜日、レディースデイで見てきましたよ・・・


スマグラー　　　
おまえの未来を運べ
（2011年
「スマグラー おまえの未来を運べ」製作委員会）
監督：石井克人
脚本：石井克人、山口雅俊、山本健介

あらすじ
役者志望の25歳フリーター、砧涼介（ 妻夫木聡 ）は役者の夢に挫折し、
パチスロ店で張（ 冬冬くん ）のつまらない儲け話に乗って失敗、
逆に３００万という多額の借金を背負う。
砧は借金返済のために、張に連れて行かれた裏社会の便利屋、
山岡（ 松雪泰子 ）の紹介で秘密の運送屋＝スマグラーの仕事をすることになる。
運送の仕事を仕切るジョー（ 永瀬正敏 ）とジジイ（ 我修院達也 ）とともに
初仕事にかかった砧だが、依頼された荷物は
田沼組組長（ 島田洋八 ）の死体だった。
危険な荷物の運搬と処理がスマグラーの仕事。
高額報酬の理由はそこにあったのだ。
一方、組長を失った田沼組の幹部、西尾（ 小日向文世 ）、
河島（ 高嶋政宏 ）らが動き出す中、亡き組長の若妻・田沼ちはる（ 満島ひかり ）は、
その様子を冷ややかに見つめていた。
いつしかチャイニーズマフィア最強にして伝説の殺し屋二人組、
背骨（ 安藤政信 ）と内臓（ テイ龍進 ）の名前が挙がり、やがて砧たちのもとに
新たな依頼が舞い込む。それは失敗の許されない想像を絶する代物だったが、
砧のその人のよさが災いして、人生最悪の失敗をしてしまう。
もはや死を覚悟するしかないのか。絶体絶命の大ピンチの中、
これまで真剣に生きることを放棄してきた彼が、初めて自分で決意し、
一世一代の賭けに打って出る。果たしてその運命は。

　このパンフ、すっげーちっちゃい・・・・
内容も、だいたいHPに書いてあるようなことがほとんどです。
でも、話は第０章から始まり、第１章、第２章・・・と場面転換がはっきりしていて
そういう意味ではまあ、分かり易いというか？？？

冬冬くん演じる張は、結構すぐ出てきました。
不摂生で自堕落な生活をしている砧、ホント顔がムクんでさー、不健康臭ぷんぷん。
そして張たち数名がパチスロで目をつけたらしく、儲け話をもっていって
のせたあとに、お前のせいで裏ロムの台が警察に見つかった、と
いちゃもんをつけて借金を背負わせ、山岡のところに連れて行く、というわけ。
最初に冬冬くんが出てきたのは、建物裏手で同じようにカモった男？ 津田寛治 を
ボコってるところ。なるほどね、そういうことしてるわけね、って感じ。

　こうやって見るとやっぱカッコイイ・・・・んだけど
劇中の張は、チカラが上のやつにはヘコヘコ、下のやつには威張ってるような
そんなチンピラチャイニーズ。そういうのが、よく出ていた、と思う。


常連さんとか、、、
ああ、 翔太ん と 大杉漣 さんの警官も、なんかビジネスライクで
妙に人を小ばかにした感じが出てたな・・・
個人的に大好きな、 森下能幸 さん。おどおどしたコンビニ店長、似合ってた

　パンフには、オフショットみたいな写真も
結構載っていましたが・・・（ 高嶋政宏 の紙おむつには、笑うに笑えない？？）

すうはいばん、とはチャイナ・マフィアの　　
アジトというんですかね～
結構赤が効いていて、なんかそれっぽいつくりでしたが、
こんなスケッチがもととなっています。



で、本編みて初めて知ったけど、　　　　　　　
背骨と組んでいる内臓こと李安煕（り・あんひ）と実はオトナの関係というかさーー、
年齢の設定は内臓が上なのですが、、、かなり迫られている張でした


さて、内容なんですけど、、、、
レビューでも読んだんだけど、後半の、背骨になりすました砧に対する、
田沼組河島の拷問が、執拗な感じで・・・なんか兵隊みたいな格好に
紙おむつだったり、妙に笑えるはずなのにえぐすぎて笑えなかったりした
あれだけ拷問されたら、砧普通は気絶もんでしょう。
役者志望で、なにもかも中途半端を悔いて、途中で背骨になりきって
反撃にでるんだけど、あんな拷問されて動けるわけもなく、
そのへんが・・・うーん、って感じ。

というか、砧というキャラがイマイチぶれていたような感じがして残念。
全体的にも、最後は砧は表の世界に帰っていくんだけど
なんかヌルイ感じ。

原作モノとはいえ、石井監督作品は好きなので
バイオレンスをテーマにしたのが残念というか・・・正視できないところもあって。
でも、バイオレンス描写も随分考えてぎりぎりラインで作成したようで
R指定にはなっていません。PG-12 となっています。
確かに、ハイスピードカメラで、暴力シーンなど表現されていますが
口から飛び散っているのはクリアな水が多く、あれが全部血とか
汚物の描写だとキツイな・・・
いや、血みどろ、リバース、たくさんあって、決して気持ちがいいもんではないですが。


全体の内容の強さはあまり感じなかったし、
ラスト３８分の衝撃、だかってのも、だいたい予想できてあまり驚かなかったけど
細かい笑えるネタとか、スピード感、かっこよさ・・・特に背骨の安藤政信は
すっげーカッコよかった
そういうのは、なかなかよかったかも。
あと、細かい登場人物とか、脇の人物はよかったな。

原作マンガは読んでませんが、
見た目重視で、内容的な厚みがあまり感じられなかったのは
残念と言うか、こんなもんか？というか・・・

冬冬くんの役は、新鮮でよかったっす。