① 下初狩の状況描写の中では、「25名は即死し、10名は傷く」と書かれています。これは、合計の死亡者が30名で、その内訳として、即死者が25名で、傷者10名のうちの5名が後遺症等により死亡したものと考えられますが、断定することはできません。
② 真木地区の状況を描いた段落の文頭に「200有余の家を奪い60人を殺す」とあります。笹子、初狩両村の死亡者数合計は41名ですので19名多く、流失、埋没、倒潰家屋の合計は286余戸ですので80戸以上も足りません。死亡者については、執筆時に後遺症による死亡者を加算したものとも思われますが、これも確かなことはわかりません。また、80戸は「有余」という誤差の範囲内なのかもしれません。