アラフォー水泳コーチ ~脳出血からの奮闘記~

アラフォー水泳コーチ ~脳出血からの奮闘記~

2024年02月20日
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私個人の意見で言えば、むしろ子どもの時代は色々やった方が良いと思います。
(女の子はピアノ、男の子はサッカー野球が多いですが、最近は男女問わずダンスも人気です。)

これは、選手コースの保護者の方からよく出る質問となります。
一昔前はスイミングスクールを優先し、出席率100%にできるなら他の習い事も可や、
週〇回以上参加できるならなどの制約を入れるクラブがほとんどではないかと思います。
水泳は当たり前ですが、水がなければ練習できません。

浴槽でスカーリングをしたとしても、足腰が地面につき体幹が固定されている状況下と、
固定されていない水中化では体の動かし方も当然違ってくるので、
ほとんど効果は期待できないでしょう。


考えたんだと思います。実際、現役時代に通っていたスイミングスクールも週9回練習
(月月火水水木金土土)で、1回の練習時間は約2時間(土曜の午後だけ5時間)でした。
小学校高学年からは上記の水中練習+終わってから補強が1~2時間だったと思います。
※私は練習前にも補強を入れたかったので、コーチに頼み、練習開始40分前
(これより早いと一般クラスにかぶる為)から練習していました。

それを踏まえても、なぜ色々やった方が良いのかというと、
スキャモンの発達・発育曲線から考察したことが理由です。

〇スキャモンの発達・発育曲線とは
アメリカの医学者であるスキャモンが1928年に発表した研究成果です。
ヒトは生まれてから、成人するまでの過程で、身長や臓器が大きく成長します。
その成長具合をグラフ化したものが、スキャモンの発育・発達曲線といいます。




発表されてから約100年たつことになりますが、現在でもスポーツに限らず、
種々で利用されている物なので、見たことがある方が多いかもしれません。

…… がLymphoid Type(リンパ系型)です。
その名の通り、リンパ組織の成長を表しています。
リンパ組織というのは免疫力ともとらえる事ができるので、


----- がNeural Type(神経系型)です。
Nerve(神経)の形容詞がNeuralなのでこちらを使っているようです。
神経系や感覚器系というのは、生まれてから早い段階で、大人と変わらない
レベルにまで成長していきます。

___ がGeneral Type(一般型)です。
身長・体重・臓器の成長を表しています。

--‐ーがGenital type(生殖型)です。
生殖器の発達を表しており、性ホルモンの分泌に影響しています。

これを基にスポーツの中で考えられているのは、


①プレ・ゴールデンエイジ(3~8歳)


Neural Type(神経系型)が急激に発達しだすタイミングで、運動能力の基礎ができる時期。
巧緻性(器用さ)、リズム感、バランス感覚等、身体をうまく動かす上での基本的な要素が成長します。そのため、この時期は技術を身に着けるというよりも様々な課題を行うことが
推奨されます。



②ゴールデンエイジ(9~12歳)


Neural Type(神経系型)の発達が終わってから間が空いておらず、身体的にも成長してくる
絶妙なバランスの期間は、人間の発達段階でこの時期のみと言われていて、この時期には
新しく動作や技術を習得するのに最適な期間です。



もう1つポスト・ゴールデンエイジという考えもありますが、
個人的にこちらは私の考察と違う意見なので、あえて載せません。

①のプレゴールデンエイジの時期は当然神経系の発達が続いている時期となるので、
覚えるのが早いかというと、ゴールデンエイジ世代に比べると覚えはそこまで早くはないと
思います。説明文にも書いていますが、この時期に技術を身に着けさせるというよりは、
遊びの中で良いので、色々な動きを取り入れると良いと思います。
その為、この時期の子どもには色々な習い事はむしろやって欲しいという思いがあります。

しかし、その一方でLymphoid Type(リンパ系型)を見てもらうとわかりますが、
②のゴールデンエイジの時期は人生で唯一成人よりも成長する箇所となります。
免疫力が高いという事は、回復力が高いとも言い変えれます。
この時期の子どもの体力はトップアスリートと同等以上と言われる方もいる位です。
実際私も、どれだけきつい練習(ハードワーク)をした後でも、この時期は次の日には
元に戻ってるという印象があります。歳を重ねるごとにハードワークは翌日にダメージが残り、
練習後のアイシングやストレッチなどのケアをしないと、パフォーマンスを維持できなかった
というのが未だに記憶にあります。
シニア世代ではダメージが残る可能性がある事から、爆発的な神経系のアプローチは
計画を立てて入れないと疲労(ストレス)が溜まり、ケガのリスクが上がってしまいますが、
この時期であれば、毎日10分程度であれば入れる事ができる可能性があるので、
この世代では水泳を優先して欲しいというのが本音です。

ただし、爆発的な動作が前提となるのであれば、強制からではそのレベルに達しないので、
ゴールデンエイジまでに、自発的に動ける子ども(内発的動機付け)の育成をするのが、
強いチームを作る上でのカギとなると思います。内発的動機付けに達している子どもは
結果的に練習は休まずくる子がほとんどですが。
※内発的動機付けに関しては、次回書きたいと思います。






~まとめ~

水泳選手が他の習い事をしても良いかというと、プレ・ゴールデンエイジ(3~8歳)の時は、
是非色々やっていただきたいです。それ以降も、私は本人に任せています。
週2だろうが3だろうが、その子の来る回数を考えて、メニューを作れば良いだけなので、
そこまで問題ではないです。しかし、うちのチームでは習い事どころか、
体調不良でも泳ぎたいと言って来て、強制送還されるという状況です。
そういう時は大概泣きながら来て、何で泣いてるのかというと、練習に行きたいのにお母さんが
「熱があるから今日は休めって言う。」と…。
内発的動機付けがしっかり行えていると、普通とは逆になりますが、
ここまでいけると他の習い事を優先する事はなくなるので、こういうレベルの子を育成できる
環境作りが大切だと思います。
ちなみにこの子達の場合は、何故お母さんが休めと言ったのかを理解できるまで話し合いました。
※性懲りもなく4~5回同じことを繰り返していましたが。







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最終更新日  2024年02月20日 22時00分08秒
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