趣味の漢詩と日本文学

趣味の漢詩と日本文学

January 8, 2011
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カテゴリ: 国漢文
【本文】おなじ女、おとこの「わすれじ」とよろづのことをかけてちかひけれど、わすれにけるのちにいひやりける、

わすらるる身をば思はずちかひてし人の命の惜しくもあるかな

かへしはきかず。

【注】
・おなじ女=右近。藤原季縄のむすめ。第八十一話に見える。
・おとこ=藤原敦忠。第八十一話に見える。


【訳】おなじ女が、男が「あなたを忘れまい」と様々な言葉をかけて誓ったが、自分のことをすっかり忘れてしまったのちに、作って贈った歌、

あなたに忘れられてしまう我が身のことを、あのころは想像もしなかった。それにしても神にかけて愛を誓ったあなたが、誓いを破った報いの神罰で命を落とすことになるあなたの命が惜しいですこと。







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Last updated  January 8, 2011 01:08:16 PM
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