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ROEを今後持続して上昇させていくような銘柄の多くは、低ROE銘柄の中にある。つまり低ROEはローリスクミドルリターンだということだ。これは非常にしばしば言われている。
しかしここで注意しなければいけない。
低ROE銘柄を魅力的な銘柄とそうでない銘柄を分けるのは、将来のROE変動だからだ。
万年低ROE銘柄は、平均をアウトパフォームしている低ROE銘柄群のパフォーマンスを押し下げている。
つまり、資本効率を上げなければ利益が上がらない、成長しなければ株価も上がらない、という訳だ。
たとえ成長しなくても配当として利益を吐き出すならまだいい。しかし利益に対して十分な配当を出さずに更にROEを低下させる場合、その企業はインフレ期にはリスクが付きまとう。
時間を敵につける投資手法となる。
早く何かのきっかけで注目されて仕手化されるのを待つだけの手法。これは非常に他人任せの手法で、宝くじを買ってあたるのを待っているだけと変わらない。当たるのが遅ければ遅いほど、インフレ期には価値がなくなる。
※もちろん、バランスシート上にインフレに強い財産があれば話は別だ。
価値の上がる土地や株式を保有しているのであれば、その分評価額が上がる。
ただし現在の会計方式は簿価評価ではなく時価評価なので価値が上がればそれが利益として計上される場合も多々ある。結局のところ最終的にはROEの上昇につながる場合も多い。
閑話休題。
日本ではROE水準は中長期的に収束するという非常に興味深いデータもある。つまり高ROE群は時間の経過と共にROEを下げ、中ROE群は時間が経過しても大体においてその水準を維持し、低ROE群は時間の経過と共にROEを上げる、というものだ。
この非常に興味深い現象を考慮すると、つまるところ、僕が上で述べていることは最終的にはバリュー投資家の言うことと同じになる。
結局は「何も考えない」のであれば低PBR銘柄を買っておけばパフォーマンスが良い、ということだ。
低PERは不人気銘柄。
低PBR銘柄の多くは低PERになる。
PERが極端に低くない場合は低ROE銘柄になる。
低ROE銘柄にも人気銘柄と不人気銘柄がある。人気は多くの場合、そのままPERやPCFRの違いになって現れる。
低ROE銘柄の不人気銘柄とは一体何だろうか。それは、自己資本を有効活用していない万年低ROE銘柄だ。
キャピタルゲイン狙いで万年低ROE銘柄を買う場合は好材料が必要だ。時間を味方につけることは出来ない。言い得て妙だが、実際のところ健全な経済成長を行う国においては、万年低ROE銘柄を保有する場合は時間が敵になる。好材料が隠されていて、かつ、何かのきっかけでその材料が明るみになって株価が暴騰するような銘柄を買わなければならない。
そうでなければ時間と共にその株式の価値は減少することになる。
ただし、実際のところは単純にそんな浅はかな皮算用が通用することにはならない。上に長々と書いたことが単純だというほどに、株式投資は奥が深い。
何も好材料がない、長期的にROEが低いと思われている銘柄。その銘柄が実際に長期的に低ROEに甘んじるかどうかは別問題なのだ。
社長が交代して経営方針が変わる、大株主が変わって経営方針に口を出す、大きな経済状況の変化によって会社の置かれている状況が変わる、それらの 『ありふれた事』
により、業績が変わる、注目を浴びる、ということは稀にある。これらは誰にも分からない。分からないからこそ実際にそうなった時にサプライズとして株価は大きく動く。
たとえ緩やかであっても長期的にROEを上昇させるような事であれば、株価は大きく上昇する。
材料がなかった低ROE銘柄の変化が株価に与える影響は時として計り知れないものになる。
そのような事象は決して多くはないが、余りに株価変動が激しいため、パフォーマンスの期待値に無視できない影響を及ぼす。
結局材料の有無では低ROE銘柄の期待値を語れないということだ。最終的には、万年低RBR銘柄も含めた低PBR群の期待値が高ROE群より高い事に繋がる。
低ROE銘柄は当たればでかい宝くじと揶揄する理由はそんなところだ。
そこまで分かって万年割安株を購入すると、上昇相場で上がらない株価にやきもきする事はなくなる。
上がらないのは当たり前なのだ。
パフォーマンスが良いという統計結果だろうが、当たり前なのだ。
上がらないから長い間低PBRに甘んじているのだ。