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2007.06.12

アニメと名曲の素晴らしいハーモニー！★「ファンタジア」

(6)

カテゴリ：独断と偏見に満ちた映画評

誰もが耳にしたことのあるクラシックの名曲を、
当時の最新技術を駆使した、幻想的で美しいアニメーションで紹介した映画‥‥
そう、ウォルト･ディズニーの「ファンタジア」 ('40年）です！

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フィラデルフィア交響楽団の人たちと、ロシア生まれの名指揮者レオポルド･ストコフスキーが影で登場し、
最初に奏でるのはバッハの「トッカータとフーガ」。
それに合わせてサウンド･トラックが踊ります‥‥
次はチャイコフスキーの「くるみ割り人形」のうち８曲。
水やキノコやさまざまな妖精たちが、それは美しく、時にユーモラスな踊りを見せます。
そして次は、ディズニー・アニメの人気者ミッキー・マウスが登場！
ゲーテの詩を題材にしたデュカ作曲「魔法使いの弟子」を、
ストーリー通りにコミカルに演じます。
曲が終わったあと、ミッキーはストコフスキー氏と握手。
このあとも名曲と名作アニメは続きます‥‥

些か実験的な要素も否めませんが、
アニメの色使いの美しさ、登場する妖精や動物、その他の動きの緻密さに、
本当に舌を巻きました。
「こんなすごいアニメを作っていた国と、戦争するなんて‥‥これじゃ日本は負けるわけだ」
なんて、へんなところで納得しちゃいましたね。
最初のサウンド･トラック君の踊りは、抽象画を見ているようで、あまりいただけなかったけど（そもそもオルガン音楽をオーケストラが奏でているのに、違和感あり）
「くるみ割り人形」の、中国の民族衣装を着たようなキノコの中国風の踊り、
「魔法使いの弟子」のミッキーの仕草、
ストコフスキーとミッキーの握手、
ベートーベンの「交響曲田園」の天馬の親子の飛翔（黒のチビちゃんが、いつも遅れがちなのがかわいい！）
ムソルグスキーの「禿山の一夜」のデビルマンみたいな怪物‥‥
どれもファンタスティックでしたね！
この映画、「クラシックはちょっと‥‥」という方にも、
「クラシック入門篇」としておすすめです。
もちろん、小さな子どもさんに、情操教育としてクラシックを聴かせてみたいという親御さんにもね！
妖精や花といった美しいものたちばかりでなく、
普段何気なく見過ごしている露やキノコ、美しいとは形容されないカバや恐竜などを、登場させるところが、
天才ディズニーのすごさでしょうね。

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