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20221228
David Tsubouchi
さんの YA
向けファンタジーシリーズ The Chinese Door
の
第三作目 Journey to Japan
が先月 11
月26日に出版された。
第一作目が 2020
年 11
月出版、
第二作目 Arctic Adventure
が 2022
年 6
月で、
今回の第三作目が半年おいての 11
月だから、
かなりのハイスピードでの上梓である。
ダイナミックなストーリー展開が特徴のこのシリーズ、アマゾンでは
どう紹介されているか、訳してみる。
【アマゾンでの本書の紹介】
主人公イーサンの祖父である G
が購入した不思議な「中国の扉」。この扉が
イーサンたちを遥か彼方のモンゴルの地へといざなった。モンゴルの
手付かずの大地に,自分の世界の汚染を送り込む邪悪なヴェストイと、
イーサンと仲間たちそして Gは戦いを挑む。
さらに続いて、その扉は 500
年前の極寒の北極海へと彼らを導びいた。
そこを舞台に、ヴェストイとの闘いが再び繰り広げられるのだ。
これらの冒険の中で、イーサンは新しい仲間と出会い、新しい知恵と技を得て、
それらを駆使して世界を救おうと奮闘する。
このシリーズの概要がこのように説明されている。
ヤングアダルトに受けそうなストーリーではないか。
このシリーズで私が感じる最大の魅力は、ストーリーの舞台が壮大であること。作者自身の世界各地への旅体験が織り込まれているので、描写部分がリアル。
それと、コントラストが巧みで、現実の世界の極めて日常的な描写のあとに、
時間と空間を超えてのファンタジー世界が広がることだ。このコントラストに
よって、ファンタジーの世界にリアリティが増すのである。
さらに、その二つの世界を繋ぐ Chinese Door という仕掛けも魅力的だ。
最新の三作目については、機会をあらためて書くが、今回はとりあえず
第二作目についてアマゾン上に書いた私のレビューを紹介しておく。
作者は友人なので、おまけもあって 5
つ星のうち 5.0
を付けた。
しかしながら、 5.0
をつけた人たちは他にもいるから、あながち私の偏向とは
言えないだろうと思う。
私はこんなふうに書いた。
Exciting space and time fantasy
(ワクワクのタイム・ファンタジー &
スペース・ファンタジー)
本書は、善と悪との闘いを描く 「 The Chinese Door
」
三部作の二作目だ。
モンゴルの広大な砂漠と北極海を舞台に、邪悪な者たちとの新たな闘いが
繰り広げられる。スペースファンタジーであると同時にタイムファンタジー
でもある本書は、 500
年の時間のギャップと広大な空間を行き来しながら、
冒険と闘いを繰り広げていく。
この第二作目は、時間・空間ファンタジーでもあると同時に、異文化体験
ストーリーでもある。西洋人である主人公が、イヌイットやモンゴルの人々
と出会い、戸惑いつつもお互いを受け入れ、真の仲間として成長していく。
その意味でも、人生で新しい体験を重ねていくことになるヤングアダルトに
ふさわしい内容と言える。
加えて第二作には、謎解きの鍵として、日本やイヌイットの神話や伝説、
サミュエル・テイラー・コールリッジの詩の一節なども盛り込まれていて、
本好きの好奇心をも刺激する。
私はこのシリーズの一作目、第二作へと読み進んだ時、アニメーション映画
を思い浮かべた。広大なゴビ砂漠、北極海の氷山群、巨大な扇風機で吹き飛ば
される悪事を働く衛兵たち、氷壁に埋もれている輝かしい宝剣、さらに、
神秘的な北極海の主。そして、鷲、梟、大狼、鼠に瞬時に変身するキャラ
クターたち、深い雪の中を行進するモンゴル人やイヌイットの一団。
これらスペクタクルに満ちた場面を描くには、アニメ映画が最もふさわしい
のではないか? CG
では、そうした場面はどのように表現されるのだろうか?
もしアニメ映画にする企画が実現したら?そんな企画が現れないだろうか。
私はそんなことを夢想して、別なワクワク感も味わった。
この作品がアニメ化されたらいいなあ。その映画をぜひ観たいものである。
上記のレビューを、著者ご本人は大変気に入ってくれたようだ。
さて、このシリーズ第三作目Journey to Japanは、日本が舞台になっている
こともあり、依頼があって私は beta reader
を務めた。この三作目については、
後日ブログで紹介する。
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