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【曼殊院2】
田舎風の小道を、登り詰めますと、「曼殊院」の勅使門に辿り
着きます。門前は急な石段が構えられ、周囲は石垣の上に
白壁で五本の筋が入った格式高い寺院として圧倒されそうです
勅使門の前には、各皇族の方々のご訪問を記念された「植樹」
が目立ちます。
順路として
「北門」から拝観出来ます。
媚竈(びそう)
何気なく通り過ぎる方が多いです。
1.【庫裏】(くり)の玄関面に良尚法親王の直筆で 【媚竃】 (びそう)
の額が掲げて有ります。 竹筆の隷書です。
論語に「その奥(目上)に媚(こ)びるより、
(かまど)で働く人に媚びよ」
から掲げられたようです。現世でも中々実行しにくい 事柄です。訪問して筆頭考えさせられる、民衆的優しい思い遣り
が伺われます。
2.台所から大玄関への廊下伝いに「皇室」の来られた写真が、
飾られています。
3.表玄関の手前の部屋では、日本初の版画で「竹」模様の襖が
見られます。 「竹の内御殿」 の趣からでしょう。
4.【大玄関】(先入関)は高貴の方の入り口【勅使門】からの玄関 です。来客に威厳と興味を、持たせる為に 「竹と虎」 の襖絵が 構えています。 「狩野永徳」 の絵で此処での見ごたえは 正面の虎が何故か竹を噛み締めている異常な絵なのです。
思考しますに弟ゆえに出家と言う「竹」という権威制度に噛み
付く絵師の「良尚法親王」への心遣いとも採れます。
Google【画像】【曼殊院襖絵】
5.【孔雀の間】此処でも親鳥と二羽の子鳥が仲良く餌をついばめて いるシーンから、一羽は母さんと飛び立ち、 一羽は残され
「しょぼん」 としている、そして親鳥は天へと孔雀の一生を
江戸後期の絵師 「岸駒」 (がんく) が画いています。「しょぼん」姿が 「良尚法親王」 か?岸駒は「清水寺でも虎の石碑」が有ります。
又「長野の善光寺の出張先」として「仏間」が兼ねて有ります
一生に一度「牛に引かれて善光寺詣うで」ここでも済ませます
以前、同じ部屋に、民家に有った 「幽霊の絵」 円山応挙画が
寺院で供養する意味で有ったことでも有名でしたが、
今は部屋の外に隠れておかれていました。
6.廊下伝いに【大書院】へ「華の間」では、法親王の画かれたカラー
の屏風が置かれています。
其の隣の間は、 天井の桟が、正面に対して突き刺さっている仕組み
で、不吉な感じがしますが、後程の「宿直の間」(とのい)も正面床
に突き刺さっています。法親王の寝所として何時命を奪われるか、
覚悟を決めて居られました。武士の居間の床にも敢えてこの形式
を採るそうです。
7.【大書院】「滝の間」の襖絵に中国人が囲碁を楽しんでいます
襖に向かって碁盤を眺めながら、蟹歩きのように移動しますと
碁盤が小さく成ったりします。欄間に卍型が見られます。
「十雪の間」は【仏間】でもあり本尊は「阿弥陀如来」で他に
十一面観世音菩薩(北野神社にあったものを当院に移されました)
【曼殊院棚】 は仏間の隣に有ります。 【桂棚】 に似せたもので、
「違い棚」は段違いも有りますが、材質も細かく違っていて、
芸術美を感じさせます。
【大書院】の外側に【塵慮尽】(じんりょじん)の額が飾られています。
「よこしまな心を払い取り除くの意が有ります。
8.「大書院」からの庭園
宝船を表現または鶴島とも申します。
9.小書院】の屋根が、 【雁行形】
(雁が規則正しく飛ぶ群れの形)は
屋根が二重に、雁が群れをなして飛ぶ姿
「桂離宮」にも有ります。
兄弟同じよう建てて鑑賞したのでしょう
10.「小書院」の廊下の屋根は又、 【屋形船】 の様に造られ、庭園を
船に乗って観ることを意味して居るようです。
庭園に沿った廊下が屋形船に乗船して見渡すような作られています。
11.その廊下の側に【梟の手水鉢】が有ります。
月をこの手水鉢の水面に写し、又反射して側
の白壁に月の揺らぐ姿を鑑賞します
月の光を鑑賞
12. 「小書院」 は、門跡が客を迎える為の最も貴重な場所で、一番奥に 構えて居ます。二部屋あり、庭側に【富士の間】 客人が座す部屋で 廊下の低い欄間越しに立って見るのでなく、 坐って鑑賞 しますと 更に美しく落ち着いて観られるように、作者は作庭しているようです。
左端に三つの灯袋の燈籠があります
中心に「瀧石」が見えます
13. 「小書院」【黄昏の間】 (たそがれのま)玉座と床が有り 最高の間 といえましょう
庭園に隠れた形で人間の一生を仏教思想で見事に枯山水庭園で
良尚法親王の遺された、人間の一生を仏に護られて過ごしていく 様を表現しています
曼殊院枯山水の庭園のテーマー 【人生の流れ】
薬師如来の世界
来迎への遣送仏 過去仏 瀧石で表現
釈迦如来 五時八教 仏の教え
現在仏 灯籠五基
阿弥陀如来 浄土への来迎の仏
未来仏 真っ赤な キリシマツツジ
縁側を船に庭園(人生の移り変わりを観想)
人間の一生が仏の担当の守護により遣送されるさまを表現
隠れた仏教思想を表現
14 .【枯山水の庭園】 小堀遠州好みの庭園 。
先ず、薬師如来の世界【過去仏】庭園の中心的【滝石】は生命の 発生とも取れます。
此処からの庭園の観方が最高と言うことです。
一番奥の「小書院」最も大切な部屋からの景色
左端に三つの火灯袋の燈籠が見えます
中心に「瀧石」が見えます。
立っている石を「瀧石」と瀧の流れを表現
左の白砂の中に【水分石】 人生の分かれ道を表現
現在は新緑に包まれて瀧石が隠れています
次いで釈迦如来の世界【現在仏】庭園の中心部分全体で表現。
【亀島】【鶴島】【石橋】【水分石】【蓬莱島】そして【五基の燈籠】
亀島
謎解きの五基の燈籠 (灯窓3・2・1・1・1計八灯窓)はお釈迦さんの
50年の説法を
【
五時八教】
に分けて説かれたことで燈籠で表現。
鶴島は【宝船】にも見立てその松の下に 【キリシタン灯篭】
が有り、燈籠の 下部に「十字架」が刻まれています。
「良尚法親王」の母上が若狭丹後 の京極家で、クリスチャンで
有ったことから、偲びつつ置かれたよう です。
そして、阿弥陀如来の世界【未来仏】「宝船」は西へと庭園の西一帯 に赤い霧島ツツジが植えられ、正に夕陽に包まれ西国極楽浄土に 迎えられる形式を取っています。
謎解きの一つ、5月初めのキリシマツツジ
宝船が西向きに極楽浄土を真っ赤な「キリシマツツジ」で
西側の此処だけに迎える姿に作られて居ます。
15.【宿直の間】(とのいのま)から通路に「華道」の「立花図」
「香道」の「書式」「親王「竹」「書道」「竹筆」で書かれた
展示が見られます。
良尚親王を訪ねて農家の人が作物を届ける時の鐘
「おお 心の籠った収穫の野菜をありがとょ」
ふれあい場