トヨタ自動車は 51.2 %出資するダイハツ工業を完全子会社にする方針を固めた。 2016 年前半にも株式交換でダイハツの発行済み全株式の取得を目指す。燃費性能が高く安価な小型車は新興国を中心に需要の拡大が見込まれている。スズキとの提携もにらみ、トヨタはグループ内の小型車の開発・生産を一本化し、激化する競争に備える。
トヨタは 1967
年にダイハツと業務提携し、 98
年に出資比率を過半に引き上げた。国内で小型車を中心に共同開発しているほか、 11
年にダイハツからトヨタに軽自動車のOEM(相手先ブランドによる生産)供給を始めるなど、互いに車両を融通している。海外ではインドネシアでダイハツが小型車を生産して、トヨタに供給するなど関係を広げている。
ダイハツの時価総額は現在、約 6300 億円。既存株主にトヨタが保有する金庫株を割り当てることで完全子会社を目指す。一部を外部に保有してもらう可能性もある。実質完全子会社になることでダイハツは上場廃止になるとみられる。
トヨタは 12 年にトヨタ車体や関東自動車工業(現トヨタ自動車東日本)といった車体メーカーを株式交換で完全子会社にしている。完成車メーカーの一角を占めるダイハツも取り込むことで、これまで別々に調達していた部品を共通化し、購買コストを引き下げたり、販売車種の重複を避けるなどして機動的に商品供給できるようにする。
トヨタは完全子会社化後も軽自動車などでダイハツのブランドを存続させる方向だ。インドネシア以外にも、中国など他の新興国で協業関係を広げる。ダイハツは 10 年に中国から撤退しているが、最近では第一汽車集団に自動変速機を供給するなど、先細る日本市場での販売減を海外で補う戦略にかじを切っている。トヨタの海外の販売網を活用して共同開発した車両を販売することなどを検討する。
トヨタの中国やインド、ブラジルなど主要新興国のシェアは現在、5%前後にとどまる。トヨタは独自開発した新興国戦略車「エティオス」を 10 年に発売するなど、新興国での事業強化を進めてきたが、独フォルクスワーゲン(VW)や米ゼネラル・モーターズ(GM)などに大きく水をあけられている。ダイハツが軽自動車で培った低コストの生産技術を取り入れながら、トヨタの長年の課題である新興国市場のシェア引き上げを目指す。
トヨタのグループ世界販売は 14 年に初めて 1000 万台を突破し、 16 年は 1011 万台を見込んでいる。ただ、事業の拡大をけん引してきた米国市場の伸びは鈍化しており、米国偏重の収益基盤を多角化する必要に迫られている。
一方、ダイハツは国内の軽自動車市場で約3割のシェアを握り、収益の多くを国内に依存している。国内では維持コストの低い軽自動車の人気が高まり、直近では新車市場の4割を占めた。従来は同社とスズキの2強が競う構図だったが、ホンダが「Nシリーズ」の投入などで販売を伸ばし、競争が激化している。消費税率の引き上げや、税制改正による軽自動車ユーザーへの負担増も加わり、軽自動車事業の収益力は落ちている。
両社は排気量 1000cc 級の低価格のエントリーカーなどの共同開発などを通じて、新興国の顧客を囲い込みたい考えだ。
http://www.nikkei.com/markets/kigyo/ma.aspx?g=DGXLASDZ26I6M_26012016EA2000
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ26I78_W6A120C1EA2000/
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