英国やスウェーデン、オランダでは電子カルテの普及率が100%に達するが、日本はまだ27%にすぎないそうだ。確かに、実際に病院にいくと紙のカルテのままということがよくある。院内にサーバーを設置しなければならないなど導入に多額の費用がかかり、普及の妨げとなっている。
だが、これからは電子カルテの普及が加速するかもしれない。クラウド技術を使った電子カルテが出てきたからだ。その中でボクが目をつけたのは「クリプラ」だ。
手掛けたのは2013年設立の医療関連ベンチャー、クリニカル・プラットフォーム(東京・千代田)。クリプラは初期費用がゼロで、月額9800円から使用できる。何でもかんでも電子化して情報は守れるのかと思うが、同社によると金融機関並みのセキリティーで保管しているという。
コストが安いこともさることながら、病院でカルテの保管場所が要らなくなり、スペースを有効活用できるようになることも大きい。
クラウド上にデータを保管することで、医師は往診先や異なる病室でも、患者のデータを取り出して治療にあたることができる。ネットに接続されていれば、パソコンでもタブレットでも活用できる。しかもクラウドなので勝手にバージョンアップされていく。
極論をいえば、大災害が起きて病院が被害を受けても、データはクラウド上にあるから紛失の心配はないわけだ。さらに医師がスマホで撮影した患部の写真がカルテに自動的に掲載されていく。これまではイラストを手描きするのが一般的だった。写真を撮ってパソコンに取り込んでからカルテに貼り付ける手間も省け、より適切な治療を受けることができるようになるだろう。
医者の仕事は複雑で現場は多忙を極める。クリニカル・プラットフォームの鐘江康一郎社長は「クリニックの業務を効率化することで医療に専念できる環境をつくり、患者により良い医療を提供していきたい」と話す。
スマホやクラウドが登場する以前と以後では、世の中が全く異なっていると痛感する。教育現場や日々のスケジュールなど様々な分野でクラウド化が進んできたことにより、私たちがやるべき本来の仕事が明確化されつつある。医師の本来の仕事はカルテの整理整頓ではなく、医療行為そのもの。同じことは、他の仕事にもいえそうだ。
患者の個人情報などとも重要なデータを持っていて、一昔前なら外部に保管するなんて考えられなかった医療や健康の分野までクラウドの波が及んできたことの意味は大きい。今日のボクのスマホの歩数計の歩数はまだ5千歩弱。今日は歩いて移動しようと思う。
出典: http://www.nikkei.com/article/DGXKZO98321080R10C16A3H56A00/
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