『ベンジャミン・バトン』
著:フランシス・スコット・フィッツジェラルド
老人として生まれ、若者へと時間を逆行して生きる、
ベンジャミン・バトン。
しかしその心は同世代の人間と変わらず、青春時代の苦悩や、
恋愛や結婚を経験し、戦争などの逆境に果敢に挑んでいく。
不思議な人生を歩みつづける彼を、最後に待つものは…。
20世紀を代表する伝説的な作家による、ロマンあふれる、
ファンタスティックな作品を集めた傑作選。
「ベンジャミン・バトン」
「レイモンドの謎」
「モコモコの朝」
「最後の美女」
「ダンス・パーティーの惨劇」
「異邦人」
「家具工房の外で」
ブラピの映画、 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
の原作だけども、
映画よりももっとシュールで、もっと非論理的、というか。
しかも、うんと短いし。
こんな短い短編を、よくぞあんな長い映画にできたものだ、
と感心するほど。
映画では赤ん坊となり安らかに死んでいったバトンだが、
この物語では、なんとも物悲しい「老人の最期」として描かれている。
その他の短編も、風刺が効いている、というか、ひねくれている、
というか。
単に楽しい物語だけでは終わらない、その裏やラストには、
彼らしいヒネリと皮肉が隠されていて、どれも後味があまりよくない。
嫌いじゃないけどね、そういう不合理というか、巧くいかないというか、
なんでそうなっちゃうのかなーというお話って。
この人は、長編より短編の方が、好きかも私。
というほど、読んでもないけど(爆)。
【参考】
◆フランシス・スコット・フィッツジェラルドの著書は↓
メイキング・オブ・マッドマックス 怒り… 2015.07.24
『家族の言い訳』 著:森浩美 2015.02.07
『あなたに褒められたくて』 著:高倉健 2015.02.05
PR
キーワードサーチ
カレンダー