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鈍感力をみがきまし… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2025.12.02
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カテゴリ: カテゴリ未分類
生命は自然の一部として発生し、進化してきました。ですから、いかなる生物においても、その「生命」や「肉体」は自然に属しています。

 人間も例外ではありません。どんなに自然から隔離された人工的な社会の中で生活していても、受精や、妊娠や、出産や、病気や、老いや、死といったものは自然の働きのままに進行します。たとえその受精が試験管の中で起きたとしても、それは試験管の中で自然現象を再現しただけのことです。

 そして、死ねば大地に還ります。お墓に入れたとしても、やがて大地に還ります。それは単なる時間の問題に過ぎません。地球時間から見たら、人間時間など瞬間的なものです。

 喜怒哀楽や愛情のような感情すら自然現象です。だから人は自分の感情をコントロールすることが困難なのです。

 そして、生命や肉体が「自然」に属しているのなら、その生命や肉体の進化や成長や行動もまた「自然」の一部であり、同時に一つの「自然現象」であるはずです。

 鳥が空を飛び、ライオンがシマウマを襲い、アリが砂糖を運ぶのも自然現象だということです。実際、私たちが「豊かな自然」という言葉を使う時には、そこに生きている「生き物」たちも、また、その「生き物たちの生活」も全て含めています。というか、生き物たちの活動を取り除いた自然など存在しないのです。

 その自然現象としての生き物たちは、内側からの衝動に逆らうことなく、空腹になれば(目の前に食べ物があれば)躊躇なく食べます。排泄したくなれば排泄し、交尾したくなれば交尾し、眠くなれば寝ます。それは、風が吹けば草花が揺れる自然現象と同じです。自然現象としての生命体は、「あるがまま」に生きているのです。

 でも、人間だけがその「あるがままの世界」から抜けだし、自分の意志と思考で自由に生きることが出来るようになりました。そして、自然を排除した社会を作り、その中で暮らすようになりました。その社会の中は「人工物」で構築され、「自然のルール」は否定され、「人間のルール」によって支配されています。

 それでも、人々の生活が「自然」に依存していた頃は、「自然」という「あるがままの世界」を大切にし、その世界を破壊しないように心がけていました。あるがままの世界が壊れてしまったら、自分たちの衣食住までが失われてしまう可能性があったからです。



 人々が「与えてくれるもの」を待つではなく、自分たちの都合に合わせて強制的に搾取するようになったのです。

 実際には、それは「自然」を否定していることなのですが、現代人は自然を「資源」としてしか見なくなりましたから、生態系が失われていても緑がいっぱいなら「自然がいっぱい」などと喜んでいます。そして、「木を切っても植林すればOK」などと平気で言っています。

 でも、それは見せかけだけの「不自然な自然」です。その「不自然な自然」は「多様性」と「循環」に支えられていないので、人間の管理がないと簡単に崩壊します。

そして困ったことに、その「あるがまま」の否定は同時に、「自然」に属する自分自身の心や、からだや、成長の「あるがまま」を否定する意識へとつながってしまったのです。そして、妊娠も、出産も、子どもの成長も、病気も、死も、自分の心も、からだも、全て人間の都合に合わせてコントロールしようとし始めました。

 自己肯定感が低い人が増えたのも、整形が流行っているのも、子どもを勉強に追い立てているのもその表れだと思います。

 その結果、自然な状態の「子どもらしさ」も否定されるようになって来ました。そして子ども達は、人工的な社会の中で人工的な生活をするように強いられ、大人達の期待に合わせて成長をコントロールされています。でもそれは、子どもの家畜化に他なりません。

 実際、現代社会では「子どもらしい子」はあまり肯定されていません。でもそのことで、子ども達は生命力を失い、自分の成長に必要なものを吸収出来なくなってしまっているのです。





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Last updated  2025.12.02 08:02:56
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