先週末は房総に釣りに行ってきました。呼んでくれたのは旧知の釣愛好家で、地元ではカサゴ名人で通っている人です。
ご存じのとおりカサゴはどこの磯にもいるポピュラーなおさかなですが魚屋では滅多にお目にかかれません。 いつも岩陰にいるため底引き網で一網打尽というわけにはいかず、真鯛のような大型高級魚でもないため一本釣りをする漁師も少ないのが魚屋にない理由。
知人の彼は生まれ育ちは東京だけれども南房総が気に入りここに家を建て、プレジャーボートを操り釣り三昧だそう。千葉で釣りをしてみたいと頼んだところ快く引き受けてくれたので、うちのと二人出かけてきたのです。
お盆の最中の先週末の夕方、焼津から車で向かいました。アクアラインのおかげで三浦半島の対岸まで3時間半で到着。翌朝、早速、出港しポイントに向かいました。海から見る南房総は海岸近くまで山が迫り、伊豆とよく似た地形。東京湾口で潮の流れも速く、魚釣りには絶好の場所のようです。
ポイントに着くと船頭さん、魚探で海底の地形を見ながら丁寧に船の位置を修正しています。何をしているんだろうと聞いてみると、潮の流れ、風の方向で釣りながら船がポイントの上を通過する場所を選んでいるとのこと。おまけに通過するごとに少しずつ位置をずらして万遍なくポイントを攻めるという。小生、地元で何回か釣り船に乗りましたが、そんなことをする船にお目にかかったことがありません。さすがに地元の海を知り尽くしているカサゴ名人だけのことはあります。
釣り始めるとカサゴの入れ食い状態。ツンツンというベラの餌取りの後、グーンとカサゴの引きがきてこれを取り込むの繰り返し。瞬く間に数十匹を釣り上げました。午後からは館山界隈をドライブし早めに就寝です。翌日、再び出港。充分、数を確保できた二日目は小さなカサゴはすべてリリース。こんな優雅な釣りは初めての経験でした。
クーラーボックス一杯のカサゴをおみやげに焼津に帰ってきました。
家に着くとうちのが大活躍。鰭に引っ掻かれ大騒ぎをしながら鱗取りや下ごしらえをすること数時間。
まず最初は定番の唐揚げと刺身。唐揚げはいつも居酒屋で食べるものに比べて身がふっくらして弾力があります。アブラではなく筋線維が太い感じ。
カサゴのすまし汁も結構な味でした。酒と水を煮立てて臭い消しのネギ、ショウガをカサゴと一緒に弱火にかかたもの。カサゴから濃厚なダシが出ていました。
一番感激したのは煮付け。魚の煮付けはいわゆるお総菜ですが、こんな美味しい煮付けは初めて。普段魚を食い散らかすセガレがきれいに骨が残るまで食べ、おまけに皿の煮汁まで残りませんでした。まさか、舐めてしまったのではとうちのと二人で心配したほどです。
二日目はカサゴを軽く一夜干しした唐揚げににんじん、ピーマン、玉ねぎ入りのあんをかけたもの。これもセガレに大好評。こんな旨いものはないと言いながらきれいに食べ尽くします。それを横で見ていたうちのは鼻の穴を膨らませ得意満面。料理の腕より魚がいいんだけどなぁ・・・・
今年の夏の最大の思い出になりそうな房総行きでした。
房総のカサゴ名人に感謝!です。
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