「千客万来」
【子供過敏症の原因は食生活】(15)
「腸粘膜の重要性」(9)
腸壁は絨毛、リンパ管、バイエル板、そして粘膜と細菌層によって形成されている。
健康状態が良い時は、細菌層は粘膜と一緒に作用して万全の守備体制を引いている。
健康状態が悪い時には、細菌層が戦闘状態となり、ここは勝算の一番高い場所でもある。
免疫グロブリンA(IgA)は、ヒトにとって重要な防衛物質のひとつである。
IgAは多くが腸粘膜のリンパ叢で形成され、腸をいろいろな方法で支えている。
たとえばIgAは腸壁を通過してはいけない物質にマ-キングをする。
妊娠中母親のIgAは胎児を守り、出産の直後に新生児は自身でIgAの製造を始める。
通常、血液中のIgAも同じように重要な機能を持っている。
血中のIgAは抗原性物質を結合させて、いわゆる免疫複合体を形成する。
どの炎症もアレルギ-の原則に依っており、このような免疫複合体は炎症性疾患(狭心症、中耳炎、リウマチなど)で多くみられる。
関節症にかかりやすい子供の場合のIgAレベルは高い。
腸が不調であるとIgAの生産が十分に行われず、免疫物質が形成されない状態となってしまう。
免疫ブロブリンA(IgA)欠乏によって起きる状態は
1. 腸粘膜の透過性(「リーキ-ガット=漏出腸症候群」)
2. 毒素、細菌、アレルギ-因子がマ-キングされない
3. マスト細胞(肥満細胞)の脱顆粒の増加
などを引き起こし、結果として気管支喘息、アトピ-性皮膚炎、大腸炎症候群等の疾患となる。
免疫細胞の一つである肥満細胞は(マスト細胞)は、顆粒を含む細胞である。
喘息、結腸炎、大腸炎、アトピ-性皮膚炎などの疾患では、肥満細胞の顆粒がなくなって顆粒内のヒスタミンが放出される。
ヒスタミンは即時過敏性の伝達体となるものである。
IgAが充分にあると、肥満細胞の顆粒喪失は避けることができることが分かっているので、前述の疾患はIgAが非情に重要であり、IgAが抗アレルギ-機能を果たすともいえる。
また、肥満細胞は自律神経系の副交感神経に応じて機能するので心理的な刺激も受ける。
★ 喘息やアトピ-性皮膚炎も、腸の粘膜に主因があるとことを、日本の専門家では言う人が稀である。
炎症を起している場所の気管や皮膚ばかりに注目し、ひたすら症状を抑えようとする。
その中で、手っ取り早く効果が出るのが、ステロイドというホルモン系の薬である。
それを使い続けると、どうなるか?
とりわけ、一番改善しなければならない腸の炎症は、収まるどころか更に広範囲の粘膜委縮に発展し、症状は完全に慢性化してしまと容易に考えられる。
(つづく)
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