「オリンピックに浮かれる前に!」
今年度の我が国の最大トッピックスは、何といっても大逆転で7年後の東京オリンピック
が決定したことだろう。
誰が見ても、決まればアラブ圏で初めてとなるインスタンプ-ルが絶対有利の状況であっ
た。
それを猪瀬知事率いる東京誘致団が、巧みな誘致活動を展開して、大逆転して獲得して
しまったのである。
一番問題となっていた、福島原発事故の放射能影響については、まだ事故メカニズムや
炉内状態すら確認されていない状況の中、安部総理が「私が責任を持って安全を保証す
る」とまで言及して、その重い言葉が東京開催を決定づけたと言っても過言ではなかろ
う。
東京に決定した瞬間、日本に歓喜のつむじ風が湧き起こった。
「実に心底、嬉しかったね!」
小生も思わず涙腺が緩んでしまった。
2011・3・11の大震災以降、重く抑えられていた黒雲が消え去って行くような晴れやかな
出来事であった。
しかし、先日愛読している某雑誌の中に、こんな記事を見つけ、身の引き締まる思いがし
た。
紹介しよう。
「日本に真の友好国はあるのか?」
【日本が本当に心を許し合える友好国がどれだけあるかを考えて見ると魅力の重要さが
分かる。
アメリカは一見そう見えますが、保護領にしようという思惑もある。
日本に友好国をつくる戦略が欠けていると痛感したのは、今回の東京オリンピック誘致
活動である。
ある友人の指摘だが日本はオリンピック誘致のたびに友好であるべき国との関係を壊し
て来たということだ。
ソウルが立候補した時には名古屋が対抗馬として立候補して日韓関係を微妙にした。
北京のときは大阪がほとんど勝ち目のないのに立候補して日中関係を微妙にした。
韓国も中国も初めてのオリンピックを開こうとしていたのだから、日本は応援すべきだっ
たのだ。
そして今回立候補したインスタンプ-ルの位置するトルコは日本に強い親近感を持つ国
である。
ところが東京が誘致を勝ち取ったことで、トルコの気持ちを複雑なものにした。
例えば日本が今回のオリンピック誘致活動に使った70億円でトルコ政府を支援し、イン
スタンプ-ルが初めてオリンピックを開くのを支援したら、トルコだけでなくイスラム圏との
友好関係を強力にすることもできたはずだ。
そのくらいの大戦略が日本には必要である。】
3.11で疲弊した日本を考えた時には、東京誘致成功には手を叩いて喜んだが、世界的
な視野に立ってみると、まだまだ日本は「井の中の蛙」である。
思えば、誘致合戦の最中に、東京の第一の敵インスタンプ-ルにもアラブの春の影響か
ら、デモが湧きあがっていた。
そのことを逆手に取った猪瀬東京都知事が、この時とばかり勇み足の発言をした。
また、東京を最終的に決定づけた発言は、福島原発の影響を払拭した安部首相の福島
の安全発言であった。
誘致決定後間もなく、日本の原発のトルコへの輸出が正式に決定した。
安部首相はそのためにトルコへ、再三出向いたほどである。
この2件だけを取り上げても、日本は未だ2流国家である。
もちろん吾輩も同列である。
トルコの方が明らかに数枚、上である。
オリンピックに浮かれる前に、我々日本人は一度振り返って、胸に手を当てて見る
べきではなかろうか?
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