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小説「木挽町のあだ… New! 天地 はるなさん

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沖縄でウエディング… 上等沖縄司会屋さん
2008/12/01
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カテゴリ: カテゴリ未分類

 週刊金曜日11月28日号に面白い統計が出ていた。「こどもを泣かせる橋下教育改革の中身」に出ていた統計である。

 「学力テストで正答率が高かった福井、秋田と大阪の比較」と題する二つの統計である。

 教育条件の統計では一人当たり教育費、公立小学校費、公立中学校費、小学校児童数、(教員一人当たり)、中学校生徒数(同)という項目があげられグラフになっている。

 大阪はどの項目でも全国順位で40位以下を保っているが、秋田、福井は、若干の違いはあるものの大方の項目で、十数位以上の上位を保っている。

 つまり、大阪の場合、福井、秋田に比べて5つの項目のどれでも非常に劣悪な教育条件だということだ。この統計から簡単に分かるのは、学校予算は極端に少なく、教室には生徒が溢れ、教員数はすくないということである。

 次に、生活条件という統計では、生活保護受給率、就学援助受給率、 完全失業率、離婚率、借家比率、月当たり実収入の6項目が比較されている。

 大阪はすべての項目で全国トップに近い位置ある。秋田が生活保護、就学援助、完全失業で上位にあるが、秋田の残りの項目、福井の場合は全項目で40位ほぼ以下と安定した生活条件を保っている。

 大阪の場合、生活が不安定な家庭の率が高く、その場合必要な公的財政支出が逆に生活の安定した県より飛び離れた悪いということが、以上から分かる。

 学力テストで大阪の点数が低かったというが、大阪のこれを見れば、大阪でなにをすればよいか明瞭である。生活条件を安定させる施策をし、貧困家庭にはそれなりの援助をする。教育予算を増やし、教員を増やすことで、一学級あたりの生徒数を減らす。こんなことがすぐにうかぶ。

 ところが大阪府、橋下知事は、そういうことには手を打っていないようである。やっているのは、こどもの尻を叩いて競争させること、教員をしめあげることである。教育関連予算は逆に減らしている。

 「知識資本の蓄積には、巨大な資金と長期の時間を必要とする。そのため社会の共同事業として、財政で実施するしかない。」

 「しかし、知的能力を高める努力は、他者が強制しても意味が無い。」

 「人間は誰でもが学びたいという要求をもっているので、そうした心配は杞憂にすぎない。もちろん、そのためには条件がある。それは生理的欲求や安全欲求という低次欲求が、安定的に充足されている必要がある。さらに協力しあうという社会的欲求も、安定的に充足されている必要がある。低次欲求を安定的に充足し、社会的欲求を安定的に充足するためには、家庭やコミュニティという社会システムが有効に機能していなければならない。」

 つまり安定した社会、安定した生活条件さえあれば、どの子も学習意欲を持つ。教育には金と時間がかかるから社会が共同でそれを支える必要があるということである。

 引用は神野直彦さんの『人間回復の経済学』(岩波新書)でスウェーデンの教育について触れた部分からのものであるが、スウェーデンが経済の面でも教育の面でも世界先進国でも高いレベルを保っている原因の一端がうかがえる。

 日本はOECD諸国でも教育への支出は最低レベルである。教育再生会議をはじめとする素人井戸端会議と文部省は教育をずたずたにして崩壊させようとしている。大阪はそれに追従して次から次へと思いつきの施策をしている。

 その内容はまさに、進むべき道に逆行しているように思う。財政再建も大切だろうが、とおまわりでもこの際、こどもと教師の尻を叩くだけでなく、ゆったりと安心してまなべる教育環境づくりからはじめるべきではなかろうか。

 ここでは、大阪について触れたが、これは大阪だけの問題ではない。日本全体の問題であり、日本の全自治体の問題でもあるだろう。






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Last updated  2008/12/02 10:14:51 AM


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