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永く休んでいたが、時々書いてみようと思う。
2023/12/26
このところ石牟礼道子さんの本を中心に水俣関係の本を読んでいる。つくづく感じるのは、政官財学マスコミが一体となって犠牲者を圧殺しようとする体質だ。これは、明治以来変わっていないかのように思える。 沖縄の辺野古の場合は、さらに米国への奉仕が加わる。これらの権力は、暴力をむき出しにして、地元住民の意思を圧殺しようとしている。 福島第一原発事故でも、政官財学マスコミの一体ぶりは変わらなかった。一部学者マスコミの良心的な活動はあったが基本は同じだ。原発の再稼働や輸出を推進するこれらの連中の鉄面皮も変わらない。 政治が財界のいうがままになり、官僚や学者やマスコミがそれを支える権力構造が社会の上部にある階層にとってそれがごく都合のいいものである以上この状態を維持しようとする流れは変わらないだろう。 批判を強めねばならない。徹底的に批判することが必要だ。パンとサーカスに浮かれていてはならない。また、そうした現状に批判を放棄してもならない。
2017/09/08
朝、突然役場の有線放送ががなりだした。これからミサイル避難訓練をすると。まもなく気味悪いサイレンが鳴り、「訓練、訓練、ミサイルが発射された模様。頑丈な建物に…」と放送。それが数回繰り返された。 こんな田舎にミサイルが投射されるはずもなく、狙うのなら、原子力規制員長が「原発より東京のど真ん中」といったとおり、原発か大東京にちがいない。 それなのに相次いで、田舎で訓練が繰り返されるのはなぜか。ゲーリングがいっているように、戦争をあおれば、民衆は簡単に戦争へとなびくということがあるからだろう。安倍政権はまさに、麻生氏の言う通りナチスの手法を実施しているのだ。 詩人石垣りんに一面に平和という言葉が降り敷いているという美しい詩がある。だが、今安倍政権下では、戦争という言葉が真黒く降り敷いている。政治や経済が戦争に依存するようになったら、おしまいだ。それは、世界のあちこちの国が教えてくれ、何よりも、先の戦争が教えてくれる。 お仲間である、取り巻きの政治家、官僚、学者などなどそして何より、大企業と富裕層のためにだけ政治を行っている安倍自公政権をもうおしまいにしたいものだ。
2017/07/10
久しぶりに宮本常一の『民俗学の旅』を読み返した。ちょうど5月3日、こんな箇所にぶつかった。 ある日、当時幣原内閣の大蔵大臣をしていた渋沢敬三が、興奮気味に語った。「幣原さんは大変なことを考えておられる。これから戦争を一切しないために軍備を放棄することを提唱しようとしておられる」。 宮本常一の質問。「軍備を持たないで国家は成り立つものでしょうか。」 渋沢の答え。「成り立つか、成り立たないかではなく、全く新しい試みであり行き方であり、軍備を持たないでどのような国家を成り立たせていくかを皆で考え、工夫し,努力することで、新しい道が拓けてくるのではないだろうか。一見児戯に等しい考え方のようだが、それを国民一人一人が課題として取り組んでみることだ。その中から新しい世界が生まれてくるのではなかろうか。」 新しい日本を世界を目指す、当時の政治家の理想と人民の責務が熱く語られている。このような事実を私たち一人一人が繰り返し、確認し、その実現のために、取り組んでいくことが、今も求められている。 首相が改憲をいうような時代がいかに異常なことであるか、彼らのいう理想が、いかに欺瞞に満ちたものであるか、目を見開いて見る必要がある。 異常を異常と認めることからはじめようではないか。
2017/05/04
何日前だろうか。首相主催の花見の会が開かれた。その花見の会には芸能・スポーツ・文化各界から15000人が参加したという。 首相夫妻は、それらの人に囲まれて満面の笑み。Vサインをして写真にうつっていた。 その日、NHKは、北朝鮮のミサイルについて延々と報道した。危機が今そこにあるかのように報道した。 数日後、政府はミサイルが着弾した場合の対処方法について、全国の自治体に通知したとこれもNHK。笑うべき対処方法だが、危機をあおっていることには変わりはない。 連日のように危機をあおりながら、その陰で花見を催し、満面の笑みでVサインをする首相。 些細なことのようだが、何かが壊れている。このような政権のもと、共謀罪が成立することが何を意味するか。 一部の支配階級の思うが儘の社会が、そこにある。
2017/04/22
かつて、ブッシュはイラクに戦争をしかけた。その際に盛んに使われたのが、イラク人の自由ということだった。だが、結果として自由を満喫したのは、軍産複合体とその仲間たちであり、イラクの人民の自由は狭められた。今、世界で大企業と富裕層の自由が、広がり続けており、それに反して人民の自由はサバめられ続けている。日本でも、同じで、人民の自由は奪われ、大企業とその仲間たちがしたい放題をしている。そこへ共謀罪だ。共謀罪といえばすぐ浮かぶのが治安維持法だ。治安維持法は政党内閣によって、提出され、政党議員たちの賛成多数により成立した。その後、検察と司法の連携により、拡大解釈を続け人民は完全に封じられた。 いま、すでに沖縄の基地活動家が5か月も拘留されており、それに最高裁までが加担していることをみれば、人民の自由がききに瀕していることは明らかである。
2017/03/12
買ってきて読み始めたらやめられなくなった。二日かかって一気に読み終えた。頭の中になぜか平和という言葉が浮かんだ。音楽コンクールに出場した四人の人物の物語だ。それぞれが個性的で、独自の世界を持ち、それがからみあって、展開する。音楽には疎いほうだが、読み続ける間、頭の中で音楽が鳴り続けている感じがした。恩田陸は、蒲公英草紙他数編しか読んでいなかったが、ファンになっていた。彼女の小説には注目していた。このたびは直木賞を受賞したからということではなく、書評を読んでの購入だった。直木賞はそれなりに作家には効用があるだろうが、恩田陸にとってあまりにも遅すぎる。『蜜蜂と遠雷』は、そうとうに元手のかかった小説だと思う。音楽に対する見識と知識と体験の広さと深さがひしひしと感じられる。現実はもっとどろどろとしたものだろうが、そこは置いて、音楽という世界の深さ豊かさを十分に表現している。そして、なによりも、四人の人物像と内面の葛藤が感動的だ。読んで損をしない一冊である。
2017/02/22
テレビで模擬選挙の授業を報道していた。なんでも若者の低投票率に対する対策だそうだ。模擬選挙場を作って投票してみるなどの授業は主権者教育とはいえない。主権者を育てるのなら、憲法をきっちり教え、主権者としての権利を丁寧に教えることが第一だ。主権者としての権利を知り、主権者をしての権利がいかに踏みにじられているかを知ったなら、投票率も上がるというものだ。選挙教育よりも主権者教育が今こそ必要だ。
2017/02/10
テッサ・モーリス・スズキの『日本を再発明する』を再読した。前回はよくわからなかったが、今回はより丁寧にゆっくりよんだからか、よくわかった。この本は、日本・自然・文化・人種・ジェンダー・文明・グローバリゼーション・市民権について、それぞれ日本を代表する学者の見解を中心に分析したものだ。いずれも、それぞれの立場、観点から、日本を発明していることがわかる。そのことをとおして、日本を再発明することの必要性がわかった。 最近さかんに、日本優秀説がいわれるが、これなども日本を発明することの一つだろう。このように作られる日本像に驚かされることなく、現実の日本を厳しく見つめなおす必要をこの本から感じた。
2017/01/15
ヒロシマ平和公園のデザインは、有名な丹下氏の設計にもとづく。丹下氏の設計は、戦時中の設計で設計競技で一位になったものだ。戦時中に一位になったものを、戦後の平和公園コンテストに一部を変えて応募し、一位になった。 それだけではないが、野上弥生子さんは、平和公園に違和感を持っていた。それは、ヒロシマヲ象徴するものではないからだ。 岩波文庫『野上弥生子随筆集』の「ヒロシマに就いて」のなかで、野上さんはこう書いている。 「放射能で焦げ崩れて散乱した瓦礫の前に連れてきたい」と。 原爆の悲惨を忘却させてしまう施設よりも、それをそのまま残すことが大切だからだと。 なるほどと思った、ナチスのホロコーストの跡をそのままに残したように、ヒロシマの被爆の跡をそのままに残すという形があってもよかった。 世界遺産云々が騒がれている今日、はるか以前の作品ではあるが、野上さんの随筆に大いに考えさせられた。
2016/12/17
安保法、いわゆる戦争法は、自衛隊のさらなる戦争参加を求める米国と自衛隊の戦争参加を希望する日本の支配層との思惑が一致して成立したのだが、その裏には「安保法のシナリオライター」と呼ばれるアーミテージがいた。アーミテージは、ブッシュが政権に就く直前、「集団的自衛権の禁止が「同盟への制約」になっている」と述べた。イラク戦争の際には、中東担当特使有馬龍夫に「集団的自衛権の行使について内閣法制局は憲法を柔軟に解釈する必要がある」と述べた。 アーミテージの指示のとり、日本の安倍政権は集団的自衛権を合憲とし、戦争法=安保法を成立させた。 アーミテージは、オーストラリアでの講演でこういっている。「(同盟とは)オーストラリアの皆さんの息子さんや娘さんが、米国の防衛のために喜んで死ぬような関係です。それが同盟という意味なんです。」 その通りに日本国は集団的自衛権を持つとされ、米国のために喜んで死なねばならなくなった。米国と日本の軍需産業や大企業や大金持ちのために、死ななければならなくなった。 日本の人民は、そのことに今すぐにでも目をさましてほしいものだ。 (参考書)『属国』ガバン・マコーマック 凱風社 『絶滅の地球誌』野沢雅樹 講談社選書メチエ
2016/12/01
安倍首相が訪米し、トランプ氏と会った。マスコミは、一番、一番と大騒動だ。NHKなどは、あさイチの番組を何度も中断して、トランプに合った、トランプと話し中、トランプと話し終わったと、会談づくしだ。安倍首相が、トランプ氏と会ったについては、現職大統領オバマに失礼だという声もあるが、なによりも、クリントン、クリントンと言っていたのが、トランプが大統領にえらばれるやいなや、即、駆け付けるのは、米国の属国ぶりをもろに表して、嘆かわしい。 一番に駆け付けたのは、一番、一番と騒動することではない。 話は変わるが、福岡の道路陥没で、修復が早いとほめる人たちがいるが、これは、陥没の方を問題にすべきである。 かつて、ロサンゼルスだったかで、大地震があり、高速道路の橋脚が倒壊したことがあった。その時、日本の建築関係者は日本ではあんなことはないと声をそろえたものだった。ところが、その後、阪神淡路大震災の際、神戸の高速道路の橋脚は見事に倒壊した。その時、関係者は沈黙し、早々と撤去してしらぬふりをした。 何事も一面だけを見て、都合の悪いことを隠すのは、いいことではない。
2016/11/19
マスメディアは、TPPについてほとんど報道しない。日本の未来、日本に生きる人々の未来にかかわる重大な問題だというのに。 NHKの場合、ニュースの項目の最後の方に短時間触れたのが、一回あったくらいで、後は全く報道していない。その一回も、ほとんど首相の答弁ばかりだった。 TPPが重大だというのは、例えばISD条項がある。これは企業が国や自治体を相手に訴えることが、できるというものだ。訴える場は三人の委員で構成され、委員は企業側の利益を代表する人物だ。上告の制度はなく、一審ですべてが決まる。今までの例では企業側が負けたということを聞かない。これを使えば日本の国民皆保険制度なども崩壊させられる可能性が大きい。 その他、重大な内容山積みのTPPについて新聞、テレビがそろって沈黙しているのは、日本に住む人々への背信行為だ。 それ以外にも沖縄の高江での機動隊員の侮蔑発言や暴力行為などについて、そのやりたい放題についても全く触れない。 マスメディアは一体、誰の立場にたっているのか。権力に屈しての行為か。それを是認しての行為か。いずれにしても、メディアとしての立場を放棄した行為であることに間違いない。
2016/10/20
ボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞した。受賞自体はどうでもいいが、懐かしい歌手のひとりだ。 かつて若かりし頃、PPMやピート・シーガーそれにジョンバエズなどとともに、よく歌った利器たりしたものだった。 ピート・シーガーの場合は、愛媛が奥さんの出身地ということもあって、コンサートがあり、生できいた。 若者たちが、ベトナム反戦などで、生きがよかったころのことだ。
2016/10/14
思うところあって、岩田昌征の『社会主義から多民族戦争へ』の第二部「多民族戦争」を読み返した。ユーゴー内戦、特にコソボ紛争について、知りたかったからだ。 コソボ紛争に関しては欧米のメディアがセルビアがジェノサイドをやっていると大宣伝して、ミロシェビッチの逮捕で終わったが、少数派だったコソボ解放戦線を米国が支持し、武器を送り込み、欧米のメディアに大宣伝させることで、欧米軍の大空爆を正当化したということが書いてあった。 これは、その後の米国や欧州の一部の国のふるまいをみると納得できることだ。アフガン、イラクなどは、米軍と欧州などの軍隊のあからさまな侵略であったが、その際にも欧米による大宣伝があった。 その後のいわゆるアラブの春に続く一連の国家破壊についても、反対勢力なるものを欧米が支持し、それら諸国政府の暴虐をメディアを使って大宣伝し、武器を大量に供与することによって、国家崩壊に至らしめた。 今はシリアがまさにその通りの状況にある。シリアは平和な国であった。それがいつの間にか暴虐な国家と大宣伝され、反政府勢力なるものに、重装備の武器を与えて国家を崩壊させようとしている。 こうみるとユーゴーから始まって、シリアまで、米国とそれに従う欧州諸国のすることがつながっていることがわかる。それは何を目的としたものか。それは、軍需産業やグローバリズムの市場づくりのためではないかと推測してみる。 いずれにしても、あれだけの兵器が、いわゆる反政府勢力にわたっているということが、一つのカギではないかと思う。
2016/09/26
何回目かを読み終えた.最初は伏木港の北前船の回船問屋に生まれ、その後の波乱万丈の人生に魅せられた。その次には、旅芸人から宮様まで、詩人たちから学者まで、多彩な交友に驚かされた。岩倉具視の孫らしい人物までもが出てくるのだ。今回は、全編に満ちる死に圧倒された。作者の青春は日中戦争から太平洋戦争にかけての時代だった。どこに行っても死がひたひたと満たしている。そういう時代をあがきながら生きる若者たちの肖像に息をのんだ。そうして、そうした死を強制する国家とはなにだろうと、考えさせられた。国家に死を強制することを認めているものは何かとも。今は、国民主権の憲法を持っているといわれる。刑法における死刑だけが、国家に許された死を強制する力だといわれる。しかし、国民主権は名ばかりで、国家なるものが、国民に死を強制する時代がひたひたとせまってきているように思える。 この本は多面的に考えさせてくれる。傑作というのは、このよう本をいうのだろう。
2016/09/23
石牟礼道子自伝を読んだ。祖父母の時代から、『苦海浄土』のころまで詳細につづっている。そこにあふれるのは、豊かな海、豊かな川、豊かな山と田圃だ。 そこには、たくさんの魚や、木の実や、山菜がある。豊な自然の中でその恵みの中で、人は助け合い、生きてきた。 そんな村に、チッソがやってくる。チッソは廃液を垂れ流し、水俣病を発生させ、その豊かな自然と社会を壊す。 さらに水俣病にかかわる戦いに対するチッソの手段を択ばぬ弾圧によって、地域社会も破壊されていく。原発の場合と同じ共同体の破壊がやってくる。 水上勉さんの『故郷』と同じに破壊された自然と地域社会への限りない哀惜の情がこの自伝にはあふれている。 資本主義というものは、壊してはならない、取り返しのつかないものを根底から壊しているのだ。それに対する静かだが、心に沁みる異議がここにはある。
2016/09/19
水上勉の故郷は敦賀だ。その敦賀をひとりの娘と一組の夫婦が訪れるというのがこの小説の設定だ。これらの登場人物をとうして、辺境の地敦賀のさらに辺境の地の自然の美しさ、人情の細やかさが描かれる。その敦賀も過疎で次第に衰えている。そこにやってきたのが原発だ。原発そのものは背景として描かれるが、原発の建設によって、土地の自然と人情が破壊されていくさまが描かれる。政府は地方の衰退を放置し、それをよいことに原発などを導入した。そこに政府というものの酷薄さがある。この小説はそういうものを総合的に描きながら、水上勉が愛してやまない故郷の自然と人間の美しさを描きつくしている。
2016/09/17
沖縄の高江では、米軍のヘリパッドの建設が住民などの反対行動を弾圧して強行されている。百数十名しかいない住民、そして支援のメンバーもいるが、政府は500名の機動隊を投入して工事を進めている。その上に今回は自衛隊ヘリを投入して機材を運び込んだ。国民の生命と安全を政府はいうが、実際にやっているのは、その反対だ。そしてとうとう自衛隊の投入。軍は人民を守らないという教訓を今目の前にしている。高江だけでなく、政府の施策全体が、人民を守ることになっていない。この現実を目をしっかりと開けてみつめよう。
2016/09/14
G20について、NHKは連日報道しているが、その報道の仕方は安倍首相がああしたこうしたということばかりだ。G20で何が議題になり、出席者がどのような発言をしたかについては、ほとんど触れない。この報道の仕方はまちがっていはしないか。 NHKの報道では、安倍首相ばかりが、会議を主導しているかのようだが、実際は、安倍首相のいない場面で他の首脳たちが活発に議論を交わしているかもしれない。 あるいは、安倍首相の発言は、全体の流れの中で、きわめて影の薄いものであるかもしれない。会議のすべてが安倍首相だけの場であるかのような報道の仕方は改めてほしい。
2016/09/06
数日前のあさのNHKニュースのスポーツコーナーで、アナウンサがオリンピック-開催のメリットは?と質問した。すると画面に大きく5つのメリットなるものが掲示され、刈屋解説委員が説明した。さて、『五輪開催5つのメリット」とは、以下の5つだ。 1、国威発揚 2、国際的存在感 3、経済効果 4、都市開発 5、スポーツ文化の定着おどろいたことに、トップが国威発揚だ。それに5つをまとめれば、この国威発揚と経済効果、つまりもうけしかない。 個人と団体のアスリートたちが鍛えられたわざと身体を競う場がオリンピックであり、国境を超えた友好の場がオリンピックん場のはずだが、NHKの認識は驚くばかりだ。 安倍首相のマリオの着ぐるは明らかに禁じられている政治利用だし、安倍様のNHKの堕落ぶりを証明したものだった。 これからも東京オリンピックまで、ニッポン、ニッポン、オリンピック,オリンピックと国威発揚に努めるのだろう。 東京オリンピックが国威と利権が目的だということがよくわかる。
2016/08/24
連日猛暑が続いている。外の仕事はできないので、家にこもることになる。NHKは、連日朝から晩まで、オリンピックと高校野球。ニュースは、中国の「領海侵犯」と北朝鮮ばかり。昨日は安倍氏の墓参りを報道。私事をわざわざ報道するNHKの忠犬ぶりに怒り。 オリンピックは、個々の選手の技には感心するが、ニッポン、ニッポンの連呼と日の丸の波にへきえきする。なるほど、オリンピック招致に自公政権や日本の支配層が熱心なわけだ。利権と国家主義の一挙両得だ。 商業主義とナショナリズムのオリンピック。熱中症を警告するなかでの高校野球。どちらもおかしい。もはや、廃止してもいいのではないか。
2016/08/17
千代の富士さんが亡くなられた。まだまだ若い。千代の富士さんが関脇時代から、あの豪快な取り口に魅せられファンだった。関取としては小さめで細い体から、豪快な投げ技を放って大きな相撲取りを放り投げていた。 豪快さの反面、肩の骨の脱臼を繰り返した。その克服のため、筋トレをはじめとして肩を筋肉で固めることに専心し、脱臼癖を克服した。その後の豪快な強い相撲は見事だった。 北の富士さんもいうように、大鵬、北の湖、千代の富士と強い名力士からなくなっていく。残念でならない。 千代の富士さんの相撲は見事だった。かつての雄姿を思い出しながら、心からお悔やみ申しあげたい。
2016/08/02
沖縄では基地建設に反対する人々の抗議活動が続いている。それに対する政府の弾圧も連日厳しい。ところが、本土のマスコミは一切報道しない。皆様の公共放送であるはずのNHKはそのさいたるものだ。 安倍首相は、日本人の安全と声明を守るとたびたび言明しているが、沖縄は日本には入っていないかのようだ。数百人の住民の住む高江地区に500名の機動隊を導入して弾圧するなどの非道を続けている。そして沖縄については沈黙を続けている。 抵抗運動と弾圧の現状については、目取真俊さんのブログ海鳴りの島からに連日記載されている。特に写真がその実情を生生しく伝えている。 沖縄の実情を隠し続ける政権とそれと連動して同じく隠し続ける本土のマスコミの実情を知るだけでも私たちの最低の行動である。ぜひ、目取真さんのブログだけにでも目を向けてほしい。
2016/07/30
昨夜NHKの歌コンの冒頭は、巨大な日の丸がバックに移りびっくりした。NHKもここまでやるのかという感じだった。歌コンのテーマはオリンピック応援、朝から晩までオリンピックのNHKだが、この調子では、東京オリンピックまでこの調子なのだろう。 放送の政治的偏りの目立つNHKだが、報道すべきことは報道せず、どうでもいいことばかりのNHKだ。 ラ・ボエシに『自発的隷従論』という本がある。人はなぜ自発的に隷従するのかということを述べたものだ。その中にはじめはどういう方法であれ、それに慣れるうちにそれが当たり前になる都いう個所がある。 日々劣化するNHKだが、そのうちそれが当たり前になる。そのように、権力の圧政の中で生きるうちにその状態があたりまえになる。自発的隷従だ。 顧みれば、70年代の学園紛争以後、高度成長の中で闘争らしいものをしてこなかったこと、抵抗らしいことをしてこなかったことが、現状を作りだしているのかもしれない。 抑圧されても、抑圧されても、政権を支持するという現状だ。 そのうちNHKなどが旗を振っている国家主義的雰囲気にもなれ、隷従するようになるのかもしれない。
2016/07/27
ウンベルト・エーコの『永遠のファシズム』(岩波書店)を久しぶりに再読した。エーコ氏はファシズムの典型的特徴を列挙することは可能だといい、そうした特徴を備えたものを原ファシズムあるいは永遠のファシズムというとして、典型的特徴を列挙している。以下上げてみよう。長いものなのだが、各項目の壱行目をあげる。 1、原ファシズムの特徴は伝統崇拝です。 2、伝統主義はモダニズムの拒絶を意味のうちにふくんでいます。 3、非合理主義は〈行動のための行動〉を崇拝するか否かによってきまります。 4、いかなる意味であれ混合主義というものは、批判を受け入れることができません。 5、意見の対立はさらに異質性のしるしでもあります。 6、原ファシズムは、個人もしくは社会の欲求不満から生じます。 7、いかなる社会的アイデンティティを持たない人びとにたいし、原ファシズムは諸君にとって唯一の特権は、全員にとって最大の共通項、つまりわれわれが同じ国に生まれたという事実だと、語り掛けます。 8、信奉者は敵のこれみよがしの豊かさや力に屈辱を覚えるに違いありません。 9、原ファシズムにとって生のための闘争は存在しないのです。 10、エリート主義は、あらゆる反動的イデオロギーが本質的に貴族的主義的である以上、その典型的な要素のひとです。 11、こうした見通しに立って、ひとりひとりが英雄になるべく教育されることになります。 12、永久戦争にせよ、英雄主義にせよ、それは現実には困難な遊戯ですから、原ファシストは、その潜在的意思を生の問題にすりかえるわけです。 13、原ファシズムは「質的ポピュリズム」に根差したものです。 14、原ファシズムは新言語(ニュースピーク)を話します。 こう上げたのではわかりにくいと思うが、一つ一つが今の日本の社会に、潜在あるいは顕在している。例えば新言語は、権力側がいたる場面で使用している。戦争は平和だというあの言葉だ。 ファシズムの芽が育ちつつあると感じさせられた好著であった。
2016/07/22
民進党の岡田代表が次のように述べたという。立憲主義の順守と憲法押し付け論を撤回すれば、9条以外の論議に応じるというのだ。 立憲主義にせよ、押し付け論にせよ、言葉の上でどうこうしても、安倍自公政権にとっては、痛くもかゆくもないだろう。 それに、安倍自民党は、9条以外のやりやすい条項から論議に入ることももくろんでおり、岡田氏のいうことは、ながったりかなったりだろう。いきなり緊急事態条項から入るという予想も多い。 岡田氏の言葉は安倍自民党政権にとって、まことに都合のいい言葉だ。岡田氏がそういうことをいうのは、まことに不可解きわまる。岡田という人は、民主党もまことに目先の見えない、腰の引けた政党だと思う。野党共闘をいうのなら、もっと毅然とした姿勢を示すべきだ。 民進代表、改憲論議条件付き容認 9条以外で (共同通信:2016/7/14) 民進党の岡田克也代表は14日の記者会見で、憲法改正に関し、安倍晋三首相が現行憲法を連合国軍総司令部(GHQ)による「押し付け憲法」と捉えている見解を撤回し、立憲主義を順守するとの条件を守れば、9条以外の条文の議論に応じる余地があるとの考えを示唆した。これまで岡田氏は9条だけでなく、他の条文に関しても安倍政権下の改正に反対しており、軌道修正を図った形だ。
2016/07/17
ツイッターを見ていたら、自民党が今日の新聞に選挙広告をだしているとあった。地元の愛媛新聞を見てみたら確かにあった。4段ぶち抜きで、今日は日本を前に進める日。と大きく書き。その下に、4年前のあの停滞した時代に、後戻りさせるわけにはいきません。これからも、さらにアベノミクスのエンジンをフル回転させることで、全国の皆さんに景気回復の実感をお届けします。さあ、愛媛を、そして日本を、力強く前へ進めていきましょう。とあって、その下に、この道を。力強く、前へ。と大きく書いてある。大きく安倍総裁の顔写真があり、政治は国民のもの自民党とある。明らかに選挙広告であり、投票当日の選挙活動だ。 自民党は何でもありの政党だ。こんなことは許されないのではないか。 江川紹子さんのツイートにはこうある。 Shoko Egawa @amneris84 · 6時間6時間前 続き)公職選挙法129条で、選挙運動ができる期間は「当該選挙の期日の前日まで」とされており、違反者は「一年以下の禁錮又は三十万円以下の罰金」との罰則も。警察・検察がそれに当たると判断すれば、最終的に裁判所が判断する、というのが総務省選挙課の説明。 Shoko Egawa @amneris84 · 6時間6時間前 今朝の新聞各紙に掲載されている、自民党の選挙広告について、総務省選挙課に問い合わせた。電話口に出た人は当初「把握してないので…」と困惑気味。その後新聞を確認し、「この広告が選挙運動に当たるか、こちらは判断する権限がない」と。では、どこが判断?「最終的には司法」と。(続く) なお愛媛選管に問い合わせた場合も、選管には、違法かどうか判断する権限はなく、司法の問題だとのことだった。 追記、自治体によれば、選挙公報は新聞折り込みにしており、新聞を取っていない家庭については特別何もしていないということだった。まさによらしむべし、知らしむべからずだ。
2016/07/10
参院選だというのに、全く静かだ。選挙カーも一度国道を通過しただけだ。県都には、数度各政党の党首が来たようだが、それだけだ。 NHKテレビは7時のニュースでもほとんど選挙は報道しない。しても、番組の後半部で数分だ。政治討論会などもまったくしない。 NHKの7時のニュースに、以前は安倍首相の顔が必ず登場していたのが、ピタッと止まった。テロの後は特にそうだ。 これは政権党の要望によるのか、マスコミの意図したものか。いずれにしても、選挙民をあまりにも馬鹿にした事態だ。白熱するくらいの政党間の討論や報道が必要なのではないか。
2016/07/05
オバマ大統領が広島を訪問した。テレビ中継でそのいびつ始終を見たのだが、平和公園の資料館入館時間がわずか10分、あれでは原爆の悲惨を知る時間もなかった。その後、献花、黙祷、演説と続いた。演説は極めて短く、自国の投下についてはいうことを避けた。 オバマ氏の広島訪問は、安倍氏の顔を立てるためのパアフォーマンスに過ぎなかった。 「核兵器なき世界を目指す」と言って、ノーベル平和賞を受賞したオバマ氏だが、それもウソだった。 米国が保有する核兵器の数は4571発。オバマ政権かの7年間での削減数は702発、あのブッシュ政権よりも大幅に少ない。しかも、オバマ政権は30年間で1兆ドルをかけて、米国の核戦力を全面的に刷新する計画を進めているともいう。 オバマ氏は、イエスウイキャンと言って大統領に当選してから、支持者を裏切り続けてきた。ここでもまたウソをいう。 広島を訪問した光景からは、とてもありがたいなど、素晴らしいなど思えなかった。ただ、白々しいだけだtった。 そのオバマ氏の傍らに神妙に控えていた人物もオバマ氏に輪をかけた,平気でうそをつく人物だ。彼は何を考えていたのだろう。これで参院選にむかって指示が増したとほくそ笑んでいたのだろうか。 オバマ氏にしろ、そのそばに神妙に控えているじんぶつにしろ、大金持ちの一体であるからには、結局は主権者にウソをつく。 今頃になって、しみじみとそうふりかえる。
2016/06/30
雑誌『世界』7月号の座談会に鳥居という人物が出ていた。あまりにすさまじい生き様に、早速、図書館で『セーラー服の歌人鳥居』と鳥居の歌集『キリンの子』を借りて読んだ。 鳥居はペンネームだが、彼女は小さいとき、父が離婚、母に育てられる。その母が、自殺し施設に引き取られる、その施設でのいじめ、虐待、小学校でのすさまじいいじめ、友人の自殺、などなど、これ以上は書かない。 そんな彼女が生きようと思ったのが偶然であったのが、短歌だった。彼女はセーラー服を着て、セーラー服の少女の世界にも虐待やいじめがあるのだと訴えることをしながら、歌を作り続けている。 前者は記者が聞き書きをまとめたものだが、後者とあわせて、多くの人に読んでほしい。これらを読んだら、日本が素晴らしいなどとはとても言えなくなるだろう。 鳥居の歌をひとつ。 目を伏せて空にのびゆくキリンの子 月の光はかあさんのいろ
2016/06/22
舛添問題はそれはそれで問題にすべきだったが、あれほど狂騒すべきだったのか。あの狂騒で、隠されたものがあまりにも多い。戦争法、TPP、アベノミクスの失落、甘利問題、高市問題、辺野古、オリンピック贈賄、その他多数。 これからは都知事選挙でまた狂騒だ。それでまた重要課題が隠される。参院選挙の争点が、いや、参院選そのものがかすむ。 これで、だれが、どういう勢力がほくそ笑むのか。利益を得るのか。 マスコミは、舛添以外の重要問題では沈黙を守るのもいかにも今の堕落したマスコミらしい。例えば甘利問題で、舛添問題級の奮闘、大騒動をしてみてはいかがだろう。
2016/06/17
津島佑子の『快楽の本棚』(中公新書)を読んだ。自らの読書・文学体験を通じて、文学というものの快楽を論じた快著だ。なるほどそんな文学が、文学者がとか、なるほどあの本はこうも読めるのかなどなど、納得させられることが多かった。 その中にこんな箇所があった。 「社会というものがあれば、それを支配して、利益をひとり占めしている人たちはかならず、現状の秩序を守ろうとする。そして、自分たちの立場が危なくなるような事実を、その人たちはあの手この手で隠そうとする。「秘密」を作りはじめるのだ。昔のキリスト教会もその典型だったし、日本の近代も天皇制を守るために、それを疑いたくなるような要素は秘密にしてしまった。 そこで、文学が登場する。 その社会を独善的に支配する考えを挑発したり、あざ笑ったり、あるいは、空想の翼をひろげて、より「現実」の世界を描こうとする。詩と違って、小説という分野が特に、このような役目を担って発展してきた。」 なるほどと納得する。安倍政権が秘密保護法に固執したのも、あれこれの真実を隠し、あるいは事実をねつ造するのも、権力を有する人たちの利益ということからだ。 文学というものを世界に広げてみてみれば、その作品故に、圧迫され、犠牲になった人たちは多い。日本にも、誠実に文学者としての役割を果たそうとしてきた人たちはいる。 もっとも、百田某をはじめとして、とても文学とは言えない作品ではあるのだが、権力に奉仕する連中がいるも事実なのだが。
2016/06/10
津島佑子の遺作だ。読み終えると、カムイユカラが響き続けるような感じがした。国境を越え、人々の違いを超え、人としての大切なものをまもりつづける一人の女性の人生が浮かぶ。ジャッカ・ドフニとは、ウィルタ語で「大切なものを収める家」という意味だ。日本に住んだ最後のウィルタであるゲンダーヌさんの資料館の名であるとともにこの小説の表題でもある。この小説はその大切なものを語った作品でもある。 アイヌと日本人の間に生まれたチカップは、松前でキリシタンの一行と出会い、その後、兄のように慕うジュリアンとともに津軽に渡り、人々に守られながら、厳しい禁教下、長崎まで移る。長崎から船でマカウに渡り、最後にはチカップ一人で、バタビアまで移る。アイヌの自然の中での生活、キリシタン弾圧のむごさ、マカウでの難民としての生活、海の移動の困難。スケールの大きな小説だ。 この作品は、津島佑子さんの最高傑作といってもいいだろう。ということは、現代日本文学として、最高の位置においてもいい。 これ以上は、読んで味わってほしい。ぜひ、機会があれば、手に入れて。 簡単だが、紹介はここまでにとどめる。 追記 津島佑子さんの短文集『夢の歌から』に、こんな文があった。身に沁みる文だ。 「こうして「戦争を知らない」まま、一生を終えられたら、と私は願わずにはいられない。」
2016/06/05
安倍首相は、消費税増税を再延期するという。この間まで、国会であれこれの数字をあげ、延期はないとあれだけ繰り返し答弁していたのに。今回は、世界的な経済危機の予兆があるからだという。これは、だが、多くの海外の専門家から否定されている。要するに、参院選を前に、支持率上昇がねらいなのだろう。 選挙のたびに、有権者の多数はこの手に騙されてきた。選挙に都合のわるいことは、すべて選挙のあとにする。選挙の前や、選挙に際しては、有権者が喜ぶようなことをいい。選挙が終われば、あれこれの悪政策の連発だ。TPP反対を言いながら、選挙が終われば参加にまい進したウソが思い出される。 有権者は何回騙されごまかされればいいのか。自公は何回ウソとごまかしを続けるのか。有権者ももう少し勉強してウソやごまかしを見破りたいものだ。 ごまかしといえば、オバマ広島訪問もあって、安倍政権の支持率が50%をこえた。 オバマ氏は専用機で広島を訪れ、資料館に10分ほど入り、演説した。演説の内容は、一般的なことだけについて述べたに過ぎない。儀礼であり、演出にすぎない。 オバマ氏はその一方で核兵器を廃棄せず、イスラエルやインド、パキスタンの核兵器を非難しない。各地での戦争も続けている。広島訪問はそれほどの意義があるとは思えない。 ここでも政治家たちのごまかしと演出にだまされてはならない。
2016/05/31
今日の愛媛新聞の見出しは、「女性遺棄」となっていた。沖縄での女性拉致、暴行、殺人、死体遺棄のことだ。拉致も暴行も殺害も死体も出ていない。こんな報道でいいはずがない。NHKをはじめほとんどの報道がこうなのではないかと思うが、凶行の実際を隠匿する行為だ。 メディアは、拉致、暴行、殺害、死体ということを明確に表示すべきだ。 犯罪に関連して、米軍は兵士の外出の自粛などをいっているが、加害者は元兵士の軍属であり、基地の外に居住していた。米軍のいうことは、的外れなめくらましにすぎない。 本質は米軍基地がそこにあることなのであり、直ちに基地を撤廃することだ。多くの論調は日米地位協定の改定をいっているが、それは最低の要求だろう。 だから、メディアが、女性遺棄などと真実を隠す報道をしてはならないということだ。 それでなくとも、サミット,伊勢神宮参拝などの報道で、隠されがちなのだから。
2016/05/27
自民党の閣僚や議員がやたらと報道の中立をいう。某大臣のように電波を止めるとまでいう。選挙区制のおかげもあって圧倒的多数を議会でしめ、言いたい放題、やりたい放題の一部としての中立発言だ。 だが、多数の専制を行っているいわば強者が、報道の中立をいうのはどうだろう。 水俣病に生涯をささげた原田正純医師が、こんなことをいっているという。 「加害者側の力が圧倒的に強いから、被害者側にずっと立たなければ中立にはならないぞ」と.(『原田正純の遺言』) まさにその通りだ。さらに加害者を強者と置き換えれば、他の多くの場合にもあてはまる。 議員の多数を力に、強者としてふるまう政権が求める中立を行えば、それはすこぶる偏った報道になってしまう。 今マスコミが、政権に都合の悪いことには触れず、報道をさけているのもそのことを証明している。 政権や大企業や富裕層やその他、権力の周辺に都合のいい報道ばかりしているのでは、強者のためのマスコミであり、それはマスコミの堕落である。 追記、今日のサンデーモーニングを見ていたら、オリンピックの疑惑報道で、「電通」という名を隠していた。議員の質問の映像では、電通とはっきりいっているのに、解説の部分では、一切「電通」の名をださなかった。比較的良心的と思われる番組でもそうなのだ。これも「電通」という強者に配慮しての中立ということなのだろう。
2016/05/22
オリンピックが商業主義で毒され、利権の巣になっているとは以前からいわれていることだ。今回東京へのオリンピック招致にさいし賄賂がおくられたのではないかという疑惑が生じている。 詳細は、梶村太一郎さんのブログがよくまとまっており、竹田氏のいうように公明正大なものだないことがよくわかる。→ここ ブログ「みんな変わっているから大丈夫」にも電通や賄賂の送付先などについて詳しい記事がある。スクロールして先の記事まで辿ってみてほしい。→ここ 東京都が手を挙げたのにいつのまにか、国家的事業に変身したオリンピック。膨大に膨らむ事業費をみると、裏に、巨大な利権が渦巻いているに違いないと思われる。 追記、招致委員会のエンブレムと今回採用されたエンブレムとは色のあるなしの違いはあるが、よくにているなあ。
2016/05/16
憲法をめぐってきなくさい状況にある。以前自民党の某大臣は、日本は天賦人権説はとらない、といった。日本国憲法下の政府の大臣としては、いってはならないことだ。なるほど、自民党憲法草案は、そういう原則に貫かれているが、これも21世紀の思想としては通用しない。 マーク・マゾワーの『暗黒の大陸』をよんでいたら、こういう個所にぶつかった。「共和国は人間の不可侵の権利を承認し保障する」。これは1948年イタリア憲法第二条だ。「ドイツ国民は…不可侵かつ不可譲の人権がすべての人間共同体の基礎である」と認める。これはドイツ基本法だ。 いずれにしても、第二次大戦への痛切な反省から生まれたものだ。日本国憲法も、同じ思想を背景としている。枢軸国であった三国が同じ憲法規定を設けたのだ。 その中から日本国政府だけが、その原則を書き換えようとしている。彼らの目指す方向は、日本帝国憲法であるらしいが、人民から、普遍的人権を奪うなどということは許されることではない。 もっとも、現実の行政を通じて、この原則が骨抜きにされようとしているのも事実だ。人民がそれに対して、沈黙するのではなく、抗議の声を上げていくことが求められている。
2016/05/13
5月3日は憲法記念日だった。私は都合で行けなかったのだが、県下から1000人以上が集まる護憲派の憲法集会の報道を見ようとNHKのローカルニュースを見た。 ところが驚いたことに、「憲法フォーラム」の報道が長々と続いた。改憲派のこの集会は櫻井よしこ氏の講演を中継しての集会だった。その一方で、護憲派の集会は、高知の小さい集会を報道してすました。 7時のニュースで、全国の報道ぶりを見ると、やはり改憲派の「憲法フォーラム」の報道が長々と報道され、これこそ真に驚くべきことに、外遊中のはずの安倍首相のメーセージなるものが、全文安倍首相の映像をバックに流された。これは、改憲派の「憲法フォーラム」に送られたものだ。首相も首相だが、NHKもNHKだ。こんなことはやってはならない。 皆様のブログやツイッターによると「クローズアップ現代」の憲法の扱いもひどかったらしい。日本会議や神社庁が大きく宣伝されていたらしい。 ここまでいったかNHK。下劣堕落の番組が大幅増の上に、露骨に政府の御用ぶりを強化、発揮し続けている。
2016/05/06
熊本・大分などの被災地は、避難生活に疲れ、あるいは被災者は震災の後片付けに汗を流しているのに、被災者のために力を尽くすといいながら安倍首相と7閣僚は、大型連休を海外旅行で過ごす。その金5億円という。被災者に寄り添うはずの政府閣僚が、これだ。 政府はなんのためにあるのか。これでわかる。 それは、一部大企業と大金持ちと自分たちのためにあるということだ。 記事はここ→ここ
2016/05/01
竹中郁という詩人に「観光日本」という詩があることを知った。後に掲載する詩だ。古い詩だが、今でも十分通用する。詩は「観光」だが、観光立国を唱える政府だけでなく、TPPにも戦争法案にも外資に日本を売り渡す政府その他にも通用する。 なかなか痛烈な詩だ。みんなおとなしいですが特に痛い。「日本売ります」と表題を変えたいような詩だ。 観光日本 フジヤマ 売りますミヤジマ 売りますニッコー 売りますニッポン どこでも売りますナルト アソみな 売りますどうぞ どうぞ お越しくださいわたし 揉み手をしますわたし 作り笑いしますお金もらいますお金たくさん たくさん よろしいニッポン人 みな自動車買いますニッポン人 みなライターすきニッポン人 みな植木屋上手ニッポン人 みな時花歌(はやりうた)うたいますみな お辞儀しますみな みな おとなしいです はい >
2016/04/24
安倍首相は、NHKの7時のニュースにだない日はなかった。多い日には三度も出た。それが、ここ数日ピタッとでなくなった。そういえば、菅氏もぐっと出番が減った。あれほど7時のニュースに出まくって政府の宣伝をしまくっていたのに、不思議でならない。これはいったいどうしたことか。 熊本大地震について、安倍首相は「迅速に対処する」と繰り返した。それが一週間もたつのに、政府の行動が見えてこない。安倍首相は、激甚災害指定をしぶり、現地にはまだいこうとしない。不思議、不思議。 熊本大地震は、大災害でないので、消費税は予定通り実行するというし、TPPはまったくの秘密だ。これで、どこが国民のためだろう。自民党は選挙宣伝でTPP反対を大宣伝しながら、安倍氏は私の口からは、一口も反対といっていないなどといなおる。自民党が大宣伝しているのに、彼は自民党ではないのか。 NHKの報道ぶりもおかしい。避難所は何か所もあるのに、最も大きいところからしか、報道しない。やたら専門家の声が出るのに、各地の住民の実態、声が聞こえてこない。 大地震について報道すると何か都合が悪いことがあるのだろうか。安倍首相も出たくない事情があるのだろうか。 一連の事実を見て、自公政府は国民を見捨てる政府だと再度納得できた。
2016/04/23
熊本で大地震が起こった。余震も連日起こったいる。被災者も被害も甚大だ。避難している人も相当の人数だ。それに対する、自治体の対応も手が回らないのが現状のようだ。熊本をはじめ大地震の影響を受けている皆さんの不安と恐怖はどれほどかとおもう。 安倍首相は、NHKで何回もコメントを発して、『迅速に対応する』と言っている。それを言い始めてからもう4日だが、政府の対応は全く不十分だ。。安倍首相の迅速は、こんなことなのだ。 その一方、菅官房長官は、「緊急事態」が必要だなどと言っている。現地の窮境よりも、憲法改悪のためのナチスの手口が先なのだ。 日本という土地は、つり橋の上に載っているようなものだ、いつどこで大地震が起こっても不思議でないとは、寺田寅彦さんの言葉だ。それはその通りで、最近の大地震、阪神大地震、東北大地震、そして今回と、専門家が予想しなかったところで起こっている。 政府が本当に国民の安心と安全を願うのなら、戦争法案や緊急事態の前に、自然の大災害への対処に力を注ぐべきだろう。 「迅速な対応」を被災者は待ち望んでいる。
2016/04/18
4月からNHKの番組編成が大きく変わった。7時半からのクローズアップ現代は10時に移り、内容も当たり障りのないものばかりだ。 7時のニュースが代表だが、政権に都合の悪いことには触れない。安倍政権、安倍氏の宣伝は必ずする。国会の論戦もニュースの終わりにちょっと触れるだけだ。それも安倍首相の答弁を中心にして。野党、特に共産党についてはほとんど報道しない。 放送全体を見ても、食べ物番組が多い。バライティー番組が増えた。NHKの番組自体の宣伝番組も多い。 NHKを朝から晩まで見ていれば、政府の意見に洗脳され、社会の重要問題から目をそらされるばかりだ。 こんなNHKは頽廃したといかいいようがない。
2016/04/15
今日の愛媛新聞に「使用済み核燃料6年で満杯も」と題した記事が一面トップに出ていた。伊方原発の1号炉を廃炉にすることにより、構内の使用済み核燃料プールが廃炉決定前の8~9年後から、6~7年後に繰り上がって満杯になるというのだ。 青森の再処理工場は操業の見通しが立っておらず、同工場のプールもすでにほぼ満杯だという。 誰にも分ることだが、原発を稼働すれば、使用済み核燃料は日々増加し、いつかわ原発に置き場がなくなる。再処理をすればプルトニウムが増え続け、これの処理も問題になる。 いずれによ、核廃棄物が増え続け、行き詰まるのは想定内だ。 政府は、原発の再稼働を進め、原発の輸出をなお進めるつもりのようだが、それは電力会社の目先の利益や、原発企業の救済にしかならない。 例えば米国の原発会社を買い取り、原発ともう一つの事業とに特化しようとして、大赤字を出し、つぶれかかっている東芝や東芝を含む三井グループを救済することなど。 大企業や富裕層の手先に堕しているともいわれる現政権のなりふりかまわぬ原発推進策も伊方を見ただけでその先が見えていることがよくわかる。
2016/04/10
記事が遅くなったが、すでにご承知の方も多いと思うが、目取真俊さんが釈放された。不当逮捕だから当然だが、まずはよかった。 目取真さんが氏のブログ「海鳴りのしまから」に感謝のことばを書いているのだ紹介しておきたい。事件の真相にも触れているのでご一読ください。 →ここ 追加、琉球新報での目取真さんのインタビュー→ここ
2016/04/06
新聞の報道によれば作家の目取真俊さんが逮捕されたという。目取真さんの作品はほとんど読んでいるが、現在の日本を代表する作家のひとりと思っている。目取真さんは、作品を通じて沖縄のおかれた地位、歴史を描き、その不当さに抗議を続けている。 沖縄の住民として辺野古での基地建設に抗議を続けており、カヌーでの抗議・監視活動も続けてきた。下記の記事によれば、明らかに目取真さんを狙った不当逮捕であり、それだけに今回の逮捕については強く抗議するとともに、直ちに釈放することを要求したい。琉球新報によれば、逮捕の際の事情は下記のとおりのようだ。 芥川賞作家の目取真さんを海保が逮捕 辺野古移設に抗議2016年4月1日 21:15 第11管区海上保安本部中城海上保安部は1日、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に関連して設定された臨時制限区域を越え、米軍キャンプ・シュワブの区域内に入ったとして、芥川賞作家の目取真俊さん(55)を刑特法違反の容疑で緊急逮捕した。 目取真さんと共に行動していた市民によると、目取真さんは午前9時20分ごろ、米軍キャンプ・シュワブ沿岸の海岸付近で新基地建設に抗議していた際に米軍警備員に身柄を拘束された。午後5時22分に、米軍側から身柄引き渡しを受けた中城海上保安部が、刑特法違反の容疑で緊急逮捕した。 抗議行動に伴い、これまでにもカヌーによる抗議が行われていたが、市民が同容疑で逮捕されたのは初めて。 米軍側が拘束してから引き渡すまで、目取真さんは約8時間基地内に拘束されていた。池宮城紀夫弁護士は「不当な拘束だ」と指摘している。 当時、一緒に抗議をしていたカヌー隊のメンバーによると、目取真さんはほかの4人と共に抗議を展開。浅瀬でカヌーを浮具(フロート)の内側に入れようとしたメンバーの1人を、陸上から駆け付けた米軍警備員が拘束しようとした。そばにいた目取真さんが拘束を止めようとした際、警備員2人に体をつかまれ陸地側に引きずられていったという。 中城海上保安部前には市民ら約20人が集まり、目取真さんの早期釈放を求めた。 ★目取真氏のブログ「海鳴りの島から」に抗議活動について詳細な記事がある。是非一読ねがいたい。 【琉球新報電子版】
2016/04/02
大相撲春場所の中継を見ていて、その異常な雰囲気に唖然とした。豪栄道や琴奨菊の取り組みになると、満場が異常な雰囲気になる。中継をするアナウンサーとゲストと解説者が声をそろえて、「日本出身力士」をはやし立てる。まるでヘイトスピーチに覆われている感がした。 大相撲の世界にまで、排外主義が浸透してきたようだ。中継では聞こえなかったが、日馬富士・白鵬戦の後では、「モンゴルに帰れ」というヤジまでがあったという。 相撲の世界は、世界に開かれている。日本出身のそれほどにこだわるのなら、力士は日本出身力士に限る決めればよい。力士を広く海外にまでスカウトしているのだから、日本出身にこだわることは異常だ。 世間にはヘイトスピーチを声高に罵声とともに連呼する人たちがいて、政治家やいわゆる文化人やその他にも平然とそれに呼応する勢力がある。その嫌な雰囲気がじわじわと広買っていると相撲中継から痛感した。 この雰囲気づくりには、大阪や東京をはじめとした聞くに堪えないヘイトスピーチの流れを黙認する政府の姿勢が大いに影響している。 戦争法と金持ちのための政治とヘイトスピーチが導く未来は決して明るいものではない。
2016/03/29
津島佑子さんが亡くなられた。小説を愛読し、尊敬していた作家だから、残念でならない。68歳まだまだ若い。 今、津島さんんの『火の山ー山猿記』を再読している。ある一家の何代記が壮大に展開される。江戸・維新・そして戦争の時代から戦後へと物語は展開する。中心は戦前、戦中、戦後の苦難の時代だ。 戦中の部分で登場人物の一人はこう語る。 「戦争を知らんおまえたちは軟弱でいけないと、私たちは女学校のころ、日露戦争のあとに生まれた身を教師たちから責められた。その通り、戦争というものが、私にはよく分からなかった。今の私にはひとつだけ、明瞭に云えることがある。死者の沈黙。戦争を呪う事さえ出来ずに戦争に殺されていく人たちの沈黙。その死を悲しみ、戦争を憎む言葉を決して発せない家族たちの沈黙。戦争が拡がるということは、沈黙が拡がるということなのだ。」 その通りだと思う。あらゆる言葉が抑圧される時代。それが戦争の時代だ。 今、マスコミは政権の圧力に屈し、あるいは迎合し、沈黙を拡大している。軍備は拡大し、軍需産業は解禁され、憲法の改悪が声高に言われている。 わが愛媛では、県教委が高校生の政治活動を許可制にするよう指導している。 沈黙の拡大が政権の圧力下ちゃくちゃくと進んでいる。まさに戦争への道を進みつつあるようだ。 津島佑子さんの死去を契機にこの小説を読み返したことで考えることが多かった。読んでよかったとつくづくと思った。
2016/03/05
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