Laub🍃

Laub🍃

2011.10.29
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カテゴリ: .1次メモ
「るかちゃんはやさしいね」
自己本位で動いているだけなのに「優しい」だなんて言われると思考停止する。
むずがゆいとか実は嬉しいとかそんなちゃちなもんじゃ決してねえ。
言うなればおぞましいと思う、俺にそんな理想を突き付けて目の前の俺とは違う何かにすがるやつらが。
ーだから、騙してやれば―最初から嘘を吐いていれば良心は痛まないと思った。
こんな優しさに騙されて馬鹿な奴、などとせせら笑えばいい。
どうせ目の前の奴らだって半分は承知。キャバ嬢の接客と同じだ。
俺はネットの世界に潜るたびに化粧をお洒落な服を香水を身にまとってにっこり笑顔をつくるのだ。
「るかちゃんって性格悪いでしょ」

「まあ、そんなるかちゃんも好きなんだけどね。大丈夫、僕は分かってるから」
来た来た。見たことのない素顔を勝手に自分の好きなように妄想して歪んだ独占欲に浸る馬鹿。
「あはは、かなわないなぁ。秘密にしてくださいね」
なんて相手に合わせてあげるのが俺のつとめ。
結局相手は俺を肯定したいのではなく、俺に夢を抱くことで見出した自分の特別性に浸ったり関係性と言うは名ばかりの自己顕示欲とただそれを聞いてくれる都合の良いお人形を愛しているだけなのだ。

咲き誇れ自己顕示欲。

俺は否定などしないから。
多少なりとも嘘で誤魔化しあい誤魔化されてあげる気持ちが勝るなら、自己顕示欲が例えば永久凍結された日記に絡みつく見張り役のような読者が書いたような言葉でさえ愛らしく健気だとさえ思える。

「他人の視線が何だというのか。自分たちが狂わぬことで精一杯の折に、人目を気にして何になる?」

狂わない為に愛するのだ、狂わない為に愛を表明するのだ。

そんな彼らに鏡の中のお花を摘んで新聞紙で包んで売る仕事。嘘で夢を売る仕事。夢を宅配便で売る仕事。ぱちんとはじけない様に保つお仕事仕事。


無理に覗こうとしない世界が大好きだ。
俺は僕は私はお化粧そのものだ。

剥いでご覧、そこには何も残ってないから。





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最終更新日  2017.01.02 19:37:36
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