五月の森はサンセール

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2009年06月17日
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カテゴリ: 山形県・若乃井




ど~もど~も、三日間ご無沙汰しておりましたニシタマオキ・ヒロシです。

15日(月)は一泊二日で山形県南西部の西置賜郡飯豊町(にしおきたまぐん・いいでまち)の『若乃井酒造』さんにお邪魔して来ました。交通手段はバスと電車を乗り継いで旅行気分に浸ろうかと思っていましたが、3時間ちょっとかかるみたいだし自宅から4回も乗り継ぎをしなければいけないのが面倒なので車で行って来ました。だいたい2時間ちょっとでしたね。

飯豊町は宮城県のお隣の山形県にあると言うのに、遙かに遠い東京に行く方が早く着いてしまうと言うのはどうにも納得行きませんが、それだけ仙台人の私には情報も馴染みも全く無い町でもあります。もちろん行ったのも初めてですが、何処を見渡しても山と田んぼだけの緑一色で空気が綺麗でしたよ。

東西に山脈が連なり盆地か谷状のような地形で山裾の緩やかな斜面に飯豊町はありましたが、去年の6月に行った長野県駒ケ根市の地形にソックリだと思いました。違うのは駒ヶ根市と比べて家屋よりも田んぼの方が多いのと、信号がほとんど無い事くらいかも知れません。冬は屋根の上まで雪が積もるほどの豪雪地帯だそうです。

目的はもちろん蔵元訪問ですが、この度カクカクシカジカのご縁に恵まれて(何だそりゃ?)お付き合いをさせていただく事になりました。それでね.... どんな蔵元なのか皆さんに画像でもお伝えしたいと思って、情緒ある蔵の外観・仕込み蔵・原料米を蒸す和釜・造っている人・蔵の周りの景色e.t.cを色々とデジカメで撮って来たんです。

それがあんたっ!! 帰って来てパソコンに取り込もうと思ったら『カードが異常です』のメッセージが出て全ての画像がお釈迦になりますた....(号泣号泣号泣)。画像無しで蔵元の様子をお伝え出来るほどの文章力はありませんが、気を取り直してご紹介させていただくしかありません(ヒーン、ヒーン)。ちなみに上の画像は夕べのキキ酒(って言うか?)の風景ですが、デジカメのSDカードをフォーマットし直したらまた取り込めたと言う何とも皮肉な話しではあります。

蔵元の立地は上にも書いた通り緑豊かな山脈の緩やかな斜面にあり、飯豊山系の水が豊富なところで、水清く空気の澄んだ理想的な条件が揃っています。都会の道路の堀は汚れてどんよりとした水が流れていますが、飯豊町の豊富な水量の堀はとても綺麗で魚が泳いでいるんです。抜群の環境に恵まれた飯豊町は.....


「いいで、いいで~♪」


蔵を案内してくれたのは大沼専務。この方の奥さんが社長の娘さんで、7年程前に亡くなった前社長の奥さんが社長をされています。他にスタッフは造りと事務の方を合わせても6名だけの小さな蔵元さんです。聞けば前社長はえれー大酒呑みで、札束を抱えて銀座を豪遊したり数々の武勇伝があったみたいです。良くも悪くも豪快な方だったようですが、それがアダになって会社が傾きはじめたところで大沼さんが経営を受け継いだから大変です。

現在38歳の大沼さんは以前は酒造りとは全く無縁な仕事をしていましたが、8年ほど前に上記の事情で蔵に入ったそうです。去年までは秋田県の山内杜氏(さんないとうじ)の下で酒造りを手伝っていたそうですが、今期の造りは杜氏が怪我をして来られなくて大沼さんが電話でやり取りをして杜氏代行を務めたそうです。



そして「酒造りが楽しい」と目を輝かせていました。知識も経験もまだまだではありますが、「良い酒を造りたい」という熱意と、蔵そのものの潜在能力がカバーして年々酒質は向上して行くと確信しています。

と言う事情である意味一年生が酒を造った訳ですが、その柔らかくスッキリとした酒質に私は心惹かれたんです。若乃井酒造さんは120年の歴史があるそうですが、色んな意味で再出発をはじめたばかりの新しい蔵元と言っていいでしょう。なので今は県外への出荷はほとんど無いそうですが、これから大沼さんの熱意で少しずつ取引先が増えて行くのを影ながら祈るばかりです。

蔵の中を一通り見させてもらいましたが、清潔感があって無駄な動きをしないで済むコンパクトにまとまったレイアウトでした。その後、蔵から車で30分ほどの山奥にある『雪室(ゆきむろ)』を見せてもらいました。ここは飯豊町の町営の施設で、建物は小学校の体育館くらいの大きさかと思います。

この建物の中に雪を溜め込んで冷蔵貯蔵する訳ですが、雪国らしい発想ですね。画像が無いので構造を上手く説明出来ませんが、行くまではカマクラの巨大なやつをイメージしていました。でも実際はそうではなくて、建物の屋根と貯蔵用の部屋の間に雪がありましたよ。

貯蔵庫の中の気温は年間を通して2℃前後で湿度は80%前後。米屋さんの米も貯蔵していましたが、いつ食べても新米と変わらない程の鮮度の良さなんだそうです。蔵に大きな冷蔵庫を造るよりも雪室の方がコストが安く済むと言う事もあるそうですが、それ以上の利点は酒質が柔らかくなるんだとか。

言われて見れば電気で冷やす冷蔵庫の中にいるよりも、雪室の方が空気が柔らかく感じるような気がしました。ここには純米酒クラス以上のものを貯蔵していますが、そのおかげもあって『若乃井』は柔らかい口当たりの酒質なのかも知れません。雪の波動も好影響しているらしいですよ。

酒質の良さはもろちんの事、人・空気・水・蔵・貯蔵施設のどれを取っても申し分の無い蔵元ですから、これからの活躍にご期待いただきたいと思います。錦本店も私もまだまだ非力ではありますが、大沼さんに情熱がある限り末永く応援させていただきます。

ところで『若乃井』の宣伝をするのはこのブログが初めてですが、実は今月上旬に入荷していて既に何軒かの飲食店さんにも取り扱っていただいてます。まだ二週間そこそこですが、評判が良くて何度かリピートの注文もいただいてるところです。こういう根回しが早いところは、姑息な手段の使い手の真骨頂でしょうか(笑)。

『若乃井・特別純米酒』は地元産の美山錦を100%使用し精米歩合は60%。まるで駒ケ根市の信濃鶴みたいですが、値段を聞いてまたビックリ。720mlが1,050円で1.8Lが2,100円だってんだから、地形も似ている事もあって私の中では印象がかぶる訳です。




まるはち酒店さんのHP


これは携帯で撮った画像で、唯一残っているものです。こちらは若乃井酒造の大沼さんを応援し相談役的な存在の、蔵から10分くらいの長井市にある『まるはち酒店』さんです。私が知る限り山形県の酒販店さんでは唯一『信濃鶴』を取り扱われている酒屋さんなので、信濃鶴の岳志さんに「チミより先に来たどー。」と子供じみた自慢のメールを送ったのが幸いして画像が残っている訳です(笑)。

店主の大内さんは私とは正反対で、とても真面目で誠実さの伝わってくる方でした。店構えからも伝わるかと思いますが真摯に日本酒に取り組んでいる方ですから、長井市に行かれた際は是非お立ち寄り下さい。その後のお約束で大沼さん・大内さん・私と3人で長井市内の居酒屋さんに呑みに行きました。



楽しく酒を酌み交わして、ふと気付けば居酒屋さんに5時間も長居してしまいました(長井市だけに)。久しぶりに一人で長距離運転した疲れもあってここで解散しましたが、それはそれは有意義な一日となりました。そしてまたまたご縁に恵まれ、志の高い蔵元さんに出会う事が出来た私は幸せもんです。これだから三日やったら酒屋は止められないんだなー。



長井市だけに長くなってすいませんでした。
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Last updated  2011年10月12日 19時14分23秒
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