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待合室の一角に設置し、皆様から大変ご好評を戴いているティーサーバーですが、 新ドリンクが登場しています。 秋にさわやかな、「リフレッシュウォーター グレープフルーツC」です。カロリーゼロでヘルシーなドリンクです。私も実際に飲んでみましたが、 なかなか美味しかったです。 期間限定となるかもしれませんので、皆様も御来院時にはぜひ飲んでみてくださいね。
2009.09.19
診察までのつまらない待ち時間、少しでも快適に過ごして頂くために当院ではティーサーバーの設置やあめ玉サービス、多様なジャンルの最新の雑誌の提供、50インチ大ディスプレイによる面白いDVD上映など、様々な工夫を凝らしています。 今日はそんな待合室の様子を少し御覧戴きましょう。 最新のマガジンラックの状況です。 雑誌では、「愛媛こまち」、「タウン情報まつやま」あたりの地元紙が人気が高いようです。また皆様のご要望にお応えして究極の地元紙ともいえる、 「八幡浜民報」も定期購読を開始してマガジンラックの下部に置くようにしました。deepな八幡浜の情報が満載でとっても面白い新聞ですね。 待合室の大型ディスプレイでは普段はニュースなどのテレビ番組を流していますが、その時々の患者様の年齢層などを考慮して、例えばコンタクト希望の若い患者様が多いときなどには、 お笑いのDVDを流している場合もあります。(笑) もちろん患者様をお待たせしないのが一番良いのですが、一人ひとりの患者様を丁寧に診察させて頂いているためどうしても待ち時間が長くなってしまう場合もあります。そのため、これからも少しでも快適な待合室環境を作れるように、努力していきたいと思っています。
2009.09.18
眼科の世界というのは極めて進化が早く、手術方法にしても検査機械にしても常に少しずつ改良されどんどん良くなっていっています。 今日はそんな中、カールツァイス社というところの「IOLマスター」という、白内障の手術前検査で使う新型の機械(眼の長さを計る機械)をデモで借りることができました。これから2週間だけですが実際に使用していきます。 カールツァイスの担当者の方に来て戴いて、使い方の説明を受けています。とってもわかりやすい説明でした。有難う御座います。 実際に使用した感じでは、従来の機械よりも精度高くかつスピーディに計測できる感じです。 かなり高価なので実際にこの機械を当院で購入できるかは分かりませんが、今後とも必要な設備投資は欠かさず、常に最新鋭の検査機械を揃えて皆様の御来院をお待ちしております。
2009.09.17
私が専門としている白内障手術、術式としてはかなり完成され一般的にいって成功率も高い手術なのですが、それでも合併症も起こるときには起こります。 そのため手術に際して私が常に肝に銘じているのは、 1.手術前に万全の準備をしておくこと。 2.とにかく丁寧に手術をすること。 3.仮に合併症が起こった場合でもそこからの処理をきちんとすること。 の3つです。皆様の大切な眼をお預かりしての手術ですので当たり前のことばかりですが、今日はその手術前の準備の話を少ししてみようと思います。 手術前には全ての患者様について、それぞれの目の状態を徹底的に分析し、使用する薬剤、道具を微調整します。このカルテの患者様で言えば、 1.かなり緊張される性格なので術前に不安を和らげる注射をする。2.瞳が開くのにやや時間がかかるので、手術開始直後に瞳を開くミドリン水という薬を使う。3.眼の長さ(眼軸長)が21.5ミリと普通の方より短くて手術時の作業スペースが狭いので、いつも以上に丁寧な手術操作を心がける。 という戦略を立てているわけです。そして手術室でも常にこの画像を表示し、手術前の戦略どおりに手術を進めるようにしています。 もう一人、別の患者様も見てみましょう。 この患者様では、 1.若い患者様でCCCという操作時にやや危険を伴うので、そこに意識を集中させる。 という「大切な1点」にフォーカスする、という戦略を立てています。 このように、私はとにかく「一つ一つの手術にベストを尽くす」ことを手術眼科医としての最大の目標にしています。もちろん常に勉強を続けて、自分自身の腕も更に少しでもあげるように頑張っていきたいと考えています。
2009.09.15
血管に富んだ組織が角膜(黒目)の真ん中に向かって侵入してくる、翼状片(よくじょうへん)という病気があります。 はっきりとした病因は不明なのですが、紫外線(太陽の光)や慢性的な機械刺激などが原因になると言われており、「みかんと魚の街」で、紫外線にさらされることの多い八幡浜市では非常にたくさんの方がこの翼状片になっています。 この翼状片、進行した場合は手術しか治療法がないのですが、単純に切除しただけでは50%!という高率で再発することが知られており、なおかつ悪いことに再発した場合は「より凶悪にパワーアップして進行」します。 そのため初回手術が非常に大切で、私は「有茎結膜弁移植」という手法で極力再発しないような丁寧な手術を手がけています。上の写真の患者様の術後はこのようになります。 ただ、どんなに丁寧に手術をしても再発する方はします。そのためずいぶん昔には再発予防のために切った後、そこに抗がん剤を塗って再発を抑える手術法が多く取られていました。ところが、この術式を受けられた方のなかに10年以上経って、 その抗がん剤を塗った部位が弱くなってしまう合併症が頻繁に見られるようになりました。 なので、私は現在では初回手術ではこの抗がん剤を使用しないことにしています。(再発した場合は使用することはあります) 手術というのは、した後もずっと患者様の状態に責任を持たなくてはならないものなので、「長い眼で見て一番有利」という術式を常に追い求めていこうと考えています。
2009.09.11
ウェットティッシュ、あぶら取り紙、手鏡、ポーチ、綿棒、石鹸などなど、、 いったいこれはなんだと思いますか? 実は、当院内の(株)えどおかコンタクトが、コンタクトレンズの新聞折り込みチラシを配布することになり、「購入時にチラシ持参で粗品プレゼント」するために、各コンタクトメーカーにお願いして戴いた粗品の数々なのです。 当院ではコンタクトは、(株)えどおかコンタクトで販売していますが、開院2年目を迎え取り扱うコンタクトの種類も増えて充実してきました。価格も松山の量販店には敵いませんが、なるべくお求めやすい合理的な価格をこれからも目指していきたいと考えています。
2009.09.10
「眼が真っ赤になって市販の目薬さしても治らないし、なんだか眼がズキズキして痛いので来たんだけど。」という訴えで本日女性の患者様が来院されました。早速眼を拝見すると、 確かに眼が強く充血していますね。ただその充血の先を追っていくと、、、、 充血の仕方が普通の結膜炎とは違います。なんというか、「赤黒い」感じがあるんですね。実はこの方は、、、、、 強膜炎という病気でした。 これは 充血と強い眼の痛み が特徴で、悪化すると目の一部が壊死してしまうこともある怖い病気 です。治療には強力なステロイド薬の目薬や飲み薬を使います。 このように「タダの充血だろう」と思っていても、実は結構重い病気のこともありますので、「なんだか結膜炎が治らないなあ」というときは、是非お近くの眼科専門医を受診されてくださいね。
2009.09.07
今回の日記は眼科診療とは全く関係ありません。御了承下さい。 さて今日は、 第9回 四国のてっぺん酸欠マラソン という恐ろしい名前のマラソン大会に参加してきました。 これは、高知県いの町の「町道 瓶ヶ森線」という「四国で一番標高の高い道」で行われる山岳マラソンレースです。私は今回が初参加、心配が募ります。コースも、 標高1400メートルからスタートし一気に1670メートルまで登る、というもので本当に酸欠になりそうです。 ただ会場に着いてみると、天気は快晴、空気も別に薄くないですし大丈夫でした。ほっと一安心して、いよいよレーススタートです。 空が青くて近いですね。ただコースは想定通りにきつくて私は、 ちょっと死にそうでした。 いよいよゴールです。タイムは1時間8分(10キロ)、私にしては上出来です。 ゴール後のお楽しみは昼ごはん、特産品のキジ汁とお弁当でした。キジ汁は上品な味わいでとっても美味しかったです。 明日の外来診療は体が痛くてあんまり動かないかもしれないですが、笑顔は忘れずに頑張ろうと思います。(笑)
2009.09.06
車の石跳ねでクリニックの側面のガラス壁が割れてしまい、修理をしてもらっています。 当院は八幡浜市のまさに中心地に位置しており、車の往来が激しいためどうしてもこのような細かいトラブルが出てきます。 これからもクリニックの隅々まで気を配り、常にピカピカの状態で皆様の御来院をお待ちしています。
2009.09.03
現在緑内障の治療では「プロスタグランジン関連薬」という系統のお薬を第一選択薬として使います。眼圧(眼の血圧)を下げる効果が一番強いからですが下に示すのがその代表的な薬(プロスト系)です。 上の写真の中で、左端の 「キサラタン点眼液」 が発売されたのが1999年、この薬の登場が緑内障治療を劇的に変えたといわれる、当時まさに画期的な新薬でした。ちなみに私が眼科医になったのも1999年のことで、それで我々は「キサラタン世代」と呼ばれています。 キサラタンはあまりに画期的なお薬だったためにその後何年もライバルが現れませんでした。数年前からようやく「トラバタンズ点眼液」、「タプロス点眼液」という同系統の薬が発売されたのですが、その薬の効果はキサラタンとほぼ同等で、「もっと眼圧の下がる」キレの良い薬の発売が望まれていました。 10月第一週に 「ルミガン点眼液」 という新薬が発売になるのですが、 この薬は前述の「キサラタン」に対して有意差を付けて眼圧が下がるというデータが出ています。 簡単にいえば 「過去最高の効き目の薬」 ということです。その理由を下の図に示していますが、分かりやすく言えば 「患部に直接ガツンと効く」 ということになります。 ただ、良いお薬には当然副作用もあります。このルミガンは今までの薬よりも 強烈に目が充血する と言われています。早速当院のスタッフにお願いして実験してみました。 右目だけにさしたのですが、 明らかに左目 より強く充血していますね。ただ、肝心の眼圧の方は、 13.7→8.7と確かに良く下がっています。これは期待できそうですね。! この期待の新薬、ルミガン点眼液、発売と同時に当院でも採用します。少しでも緑内障患者様の不安が減ってくれたらと思いますし、私も発売を心待ちにしています。
2009.08.21
私が専門としている白内障手術、少しでも手術の成功率・安全性を高めるために毎日努力を重ねています。この1年間でも傷口の大きさを2.8ミリから2.4ミリに縮めたことは以前の日記で書いた通りですが、最近になって更に手術法を改良しているので今日はその話をしてみたいと思います。 白内障手術では、濁ってしまった水晶体の核(中身)を後嚢という袋から剥がす、ハイドロダイセクションという手技があるのですが、これが意外と完全に剥がすことが難しくて、私もなかなかうまくいかないことが良くありました。 ところが「倉知式ハイドロニードル」という新しい針をお試しで使ってみたところ、 これが前嚢の裏面(水晶体の袋の裏側)に平べったく絶妙にフィットする感じで、 その手技が抜群にうまくできるんですね。以下に実際の手術時の写真を載せておきます。 そのため今週からはすべての患者様に対してこの新しい針を使って手術をさせて頂いています。これからも努力を欠かさず、より安全で確実な白内障手術を提供できるように頑張っていこうと考えています。
2009.08.19
私のクリニックでもお盆休みを戴いていましたが、本日より通常診療を開始しました。明日からは白内障手術も再開します。今日は外来診療が終わってからもずっと手術の勉強をしていましたが、お盆休みでリフレッシュしたのでいつも以上に気合を入れて、手術・外来診療とも頑張っていこうと思っています。
2009.08.17
目にゴミが入ったら皆様どうされますか? まず目をこすって取ろうとしたり、それでも取れなければ洗面器に水を張って目を洗ったりしますよね。それでも取れなければ? 眼科を受診されますよね。 今日は 「みかんの摘果をしているときに何かゴミが目に入って、 洗っても何しても取れない」 という訴えで患者様が来院されました。 この摘果というのは「実が小さいうちに取ってしまい、果実の数を制限することにより,1つづつの果実により多くの栄養がいき届くようにし、外観の美しい果実、適当な大きさの果実を残すようにすること」なのですが、私のクリニックのある八幡浜エリアは全国有数のみかん産地で今がその摘果の最盛期ということもあり、作業中にゴミが入って受診される方が後を立ちません。 患者様は強い目の痛みを訴えて苦しんでおられます。早速目を拝見すると、 確かに目に黒いゴミが入っています。ピンセットで軽くつかんで引っ張ってみてもなかなか取れません。良く見てみると、、 なんと、ありんこでした! 足を白目(結膜)に深く刺して落ちないようにしがみついたまま絶命しています。なので、洗ったくらいでは取れなかったんですね。 このように、実は目の中というのは色々なものが入ります。洗っても取れない場合は今回のようなこともありますので、是非お近くの眼科専門医を受診されてくださいね。
2009.08.08
コンタクトレンズにはソフトタイプとハードタイプがあるのですが、現在ではソフトタイプが主流となっています。ただ、今から20年程前にはソフトタイプは角膜(黒目)への酸素透過性が十分ではなかったこともあって、ハードコンタクトレンズを処方されることが多くありました。 そのため、その頃からずっとハードコンタクトレンズを使用されている患者様が一定数今でもいらっしゃるのですが、実はこのハードコンタクトレンズ、長期間装用をし続けると目に色々なトラブルを起こすのです。 この写真の患者様は現在30歳代後半なのですが、10歳代半ばから25年近くハードコンタクトレンズを使用し続けたことにより、まぶたを上げる筋肉(挙筋腱膜)が機械的な損傷を受けて、まぶたが上がらなくなる眼瞼下垂という状態になってしまいました。写真だけでは分かりにくいので下に図解してみますね。 また、ハードコンタクトレンズは常に目の中で動き回り特に左右に動くのでそれが慢性的な刺激となり、黒目の横に盛り上がりを伴う瞼裂班(けんれつはん)という病気を発生することも多くあります。 こういったことがあるため、よほど近視や乱視が強くてハードコンタクトレンズでないと視力が出ない方を除き、最近ではハードコンタクトレンズを処方することは極めて稀になってきています。 長年ハードコンタクトレンズを使用している方で上記のような症状が出てきている方は、可能ならばソフトコンタクトレンズ・眼鏡への変更をした方が安全なので、近くの眼科専門医で是非相談されてみてください。
2009.08.07
我々人間は外界からの情報の80%を目から手に入れていると言われており、だからこそ目はとても大切なわけですが、その目の真ん中に開いているのが瞳孔です。この瞳孔なんですが、動物によって形が違うことは割りと知られていません。 (眼科セカンドオピニオン 銀海舎 P53より) 我々人間が真ん丸なのは皆様ご存知でしょうが、ヒキガエルはなんとハート型なんですね。 ネットを巡回していると、なんと 「ハート型の瞳孔を持つ猫」 もいました!。 ただ残念ながらこの猫は「エイプリルフール用の合成写真」だったようなのですが(私は本物かと思ってかなり驚いていたのですが)、 実は 人間でも「ハート型の瞳孔」を持つ方が存在する のです。 これはある患者様に検査のために散瞳薬という目薬を入れたところなのですが、上方の虹彩(茶目)の一部がその後ろの水晶体とくっついている関係で、偶然「ハート型」になっています。 患者様に「目がハート型になっていますよ」とこの写真をお見せしたら大変喜んで頂いたのですが、とっても珍しいものが見れて私も嬉しかったです。こういった様々な楽しいことがあるので私は外来診療が大好き なんですね。
2009.08.04
当院も開院2年目を迎え新しいことにチャレンジということで、良い場所があればクリニックの案内看板を立てようと思い候補地を検討してきたのですが、その第一号の看板が八幡浜市の某所に立っています。 ちょっと分かりにくいのでアップにしてみます。 うーん、どうでしょう? 皆様も、もし現物を見かけたら是非感想を聞かせてください。
2009.08.03
目の表面の角膜(黒目)にエキシマレーザーを照射して、角膜の一部を削る(蒸発させる)ことにより視力を矯正する手術、レーシックがこの数年で爆発的に広まっています。今年1年で50万人以上が手術を受けられるだろうという予測もあります。ここまでレーシックが普及したのには、 1.手術の安全性が極めて高いこと。 2.ほとんどの症例で術後すぐからすぐれた裸眼視力が出て患者様自身が手術の効果を実感しやすいこと。 3.格安料金を売りにする大手レーシッククリニックの急成長に伴う手術数の爆発的な増加。 の3つの要因があると思うのですが(特に3番目の理由が大きい)、それに伴って 「レーシック手術の負の側面」 も目立つようになってきています。 今週号の週刊文春に、 「レーシック手術が危ない」という記事がちょうど出ていたのですが、 この記事はレーシック手術の問題点を鋭く指摘しています。 しばらく前に銀座眼科でのレーシック術後の集団感染症の発生が大きな話題となりましたが、この感染症というのはしっかりしたクリニックならば発生頻度は非常に低く通常それほど恐れる必要はないと思います。 ただレーシック手術というのは角膜の知覚神経を切ってしまう手術なので、術後にはドライアイがほぼ必発します。ほとんどの方は点眼薬治療で3カ月もすれば自覚症状は改善しますが、中には症状が残ったり、強い頭痛や肩こり、集中力低下などの自立神経失調症状が出ることもあるので、決してこのドライアイを甘く見ることはできません。 また意外と知られていないのですが、レーシック治療は保険のきかない自由診療なので、術後の治療も自費になり保険は効きません。 私のクリニックにも大阪などの大都市圏のレーシック専門クリニックで手術を受けられ、簡単な紹介状を持たれて術後の診察を受けに来られる方が増えていますが、その診察が自費となることを説明されていない方がほとんどです。大手のクリニックは術後のフォローアップに関して、悪い言い方をすると「手を抜いている」ために格安料金を設定できている部分があることは皆様にも知っておいて欲しいと思います。 もちろん当院では他院でのレーシック術後に関しても丁寧に全力でフォローさせて頂きますが、手術後もずっと診てもらえる施設で手術を受けるのが原則(仮に手術代金が高くても、それは術後のフォロー代金も入っているわけで、単純に手術代金のみではクリニックの良し悪しは決められない) であることは強調しておきたいと思います。
2009.08.01
しばらく前に休みの日に散歩をしていると多目的広場でおばあさんたちがクロッケーをしていました。何の気なしに眺めているとそのうちの一人がベンチに座り目薬をさし始めました。「うまくさせるかな?」と気になって見ていると、おばあさんは目薬を滝のように流し、そのほとんどは目じりから下の地面にぽたぽたと落ちていました。 外来ではいつも患者様に説明はしているのですが、 目薬は一回に一滴させば十分です。 目薬の一滴は50マイクロリットル(1ミリリットルの20分の1)なのですが、私たちの結膜嚢(眼の中の目薬を貯めるところ)の大きさは30マイクロリットルしかないのです。つまり目薬は一滴で十分効くようにできているのです。 目薬が目の周りにこぼれると皮膚のかぶれの原因となったり、からだ全体への副作用がでることもあるので注意が必要です。 目薬を一回にたくさんさすことのメリットはただ一つ、 薬が早くなくなって製薬会社が喜ぶ ことだけですので(笑)、皆様気を付けてくださいね。
2009.07.30
若い女性で美容目的で一重瞼を二重瞼にするためにアイテープいわゆるアイプチをしている方が割りといらっしゃるのですが、 このアイプチ、実は割と危険なものなのです。具体的には、 1. テープの接着剤の成分がまぶたの皮膚を刺激して、アレルギー反応がおこり、かゆみや強い炎症を起こすことがある、ひどい場合には皮膚が固くなってくることもある。 2.目を完全に閉じることができないので、ドライアイなど他の目の病気につながることがある。 などの危険があります。我々眼科専門医からすると「アイプチは禁止!」といいたいくらいなのですが、若い女性の美にかける執念はすごいものがあり、アイプチ愛用者が減ることはなかなかありません。男性の方でアイプチをしている人はさすがにみたことがないですけどね。(笑)
2009.07.16
プールの楽しい季節になりましたね。ただこの時期ははやり目(ウイルス性の急性結膜炎)が多い季節でもあるので、我々眼科専門医にとっては気の抜けないシーズンでもあります。 このはやり目に直接効く目薬というのは意外なことに実はないのですが、補助的に他の感染を起こさないようにばい菌避けの目薬や炎症を抑える目薬を使用します。患者様自身のウイルスに対する自然の抵抗力で7~10日で自然治癒することがほとんどなのですが、症状が治まってきた頃に角膜(くろめ)の表面に、小さな濁りが出てきて視力低下や眩しさが残ってしまうことがあります。 このような状態になると、濁りが取れてくるまでステロイドという系統の目薬を使って治療しないと視力が回復しないことがあります。 なので、皆様も「はやり目」と診断された場合は、自分で「もう治った」と思っても眼科医が「もう大丈夫」というまでは診察を受けてくださいね。
2009.07.16
開業2年目を迎え、当院の広告がようやくタウンページに掲載されました。昨年のタウンページには時期の関係で出せなかったのでホッとしています。やはりタウンページを見て受診する病院を決める患者様も多いですからね。 初めての掲載ということもあり、頑張って2分の1ページの大きな広告を出しました。ただ値段は目が飛び出るほど高かったです。 (最初値段を聞いたとき「あれ?わりと安いな」と思ったらその値段は一か月分の料金だった)ので来年以降は大きさがもっと小さくなるかもしれないです。(笑) 皆様もタウンページで広告を御覧になったら、是非感想を聞かせてください。
2009.06.19
私が専門としている白内障手術、当然機械を使ってやっているわけですが、 私はこのCV-7000という機械を使っています。製造しているのはニデック社というところで愛知県に本社のある国産メーカーです。 白内障手術の機械ではアルコン社、AMO社などの外国の会社の製品も人気があります。技術的に先端を行っているのはこれらの外国製の機械かもしれないのですが、 1.日本製の機械は耐久力があり故障が少ない。 2.外国製の機械を含めて色々な機械を使ってみた上で、自分にはこのニデック社の製品が良く合っていた。 という理由で、私はこのCV-7000という機械を愛用しています。開業後1年手術機械のトラブルは全くありませんでしたが、今日はニデック社の技術の方に来て頂いて「1年点検&メンテナンス」をして貰いました。 全く異常はなかったとのことで一安心です。また今後も半年毎にメンテナンスをして貰い、常に機械を万全の状態に保って白内障手術を行っていきたいと考えています。
2009.06.12
私は白内障手術を専門としており、日々より安全で確実な手術ができるように勉強を重ねています。 開業前の市立八幡浜総合病院眼科勤務時代の私は、目の上の強膜というところを2.8mm切開して手術を行っていましたが、 この1年間でいくつかの改良を加え、今月からはその切開幅を2.4mmにまで縮めています。 切開は小さければ小さいほど術後の傷の治りも早く、目の中にばい菌が入る危険も減り、また切開による乱視も起こさないのでいいこと尽くめなのですが、我々手術眼科医にとっては「目の中での操作がしにくくなる」ため、厳しい部分もあります。それではこの1年間でどのように手術を改善したのか具体的に見ていきましょう。 これはCCCという水晶体の皮(前嚢という)をめくる極めて重要な手技なのですが、左側から入っているのが「池田式CCCセッシ」というもので、極めて小さな傷口から操作できる優れものです。非常に高価なためまだほとんどの公立病院でも全例採用しているところは稀ですが、私のクリニックでは4ヶ月前から全ての手術をこれで行っています。 これがその2.4mmの切開です。拡大しているので大きく見えるかもしれないですが、実際の切開幅は驚くほど小さく、術後の傷の治りも抜群です。 ただその小さな切開に対応するために、USチップという水晶体を削る道具もSSタイプ(非常に細いタイプ)に変更しなくてはなりませんでした。これにより若干手術効率が落ち、わずかに手術時間も長くなりますが、そこはやむを得ない部分です。 目の中に入れるレンズも、小さな切開に対応して新しいもの(HOYAというメーカーの2.4mmの小さな傷から入るレンズ、日本のメーカーだけあって外国のメーカーより開発スピードが速くて優れている)に替えました。このレンズに関しては設計の進化が激しいこともあり、当院でもいずれは2.0mmから入るものに変更するかもしれません。その場合は切開は2.4mmから更に小さくなる可能性もあります。 このようにたった一年でも術式には大きな変化がありました。これからも努力を怠らず八幡浜地域の皆様に全国レベルの白内障手術を提供できるように頑張っていこうと考えています。
2009.06.09
40歳以上の日本人の20人に1人はかかっているとされ、しかも8割の方が未治療と言われる 「なんだか怖い。治らない。失明する」というようなイメージのある病気、緑内障、この病気はなぜ恐れられているのでしょうか?今日はちょっとこの問題について考えてみたいと思います。 まず緑内障とは「眼圧(眼底血圧)がその人にとって高いことで目の神経が壊され、その結果として視野の中に見えない部分や見えにくい部分が出来てくる病気」です。 この緑内障による見え方を表す図としてパンフレットなどには、 よくこのような説明図が載っています。「こんな風に見え方が欠けてくるなら誰でも気付くだろ?」と思われますよね。でも本当はこんな見え方になるのではないのです。 上の図では道路に飛び出してしまったボールを拾おうとして、車の陰から子供が2人飛び出してきています。正常ならこのように見えるのですが、もしも緑内障があると、、、、、、 車と子供達が消えてしまっています!これではなぜ道路にボールがあるのか全然分かりませんし、もしこのような見え方の人が車を運転していたとすると、子供達を車で跳ね飛ばしてしまうかもしれないですね。 緑内障が進行すると見え方は次のように変化していきます。 お解り戴けたでしょうか?実は緑内障というのは自分ではなかなか気付けない病気なのです。だから恐ろしいのです。どういうことか別の角度から説明しましょう。 我々の頭というのは物凄く良く出来ています。そのため視野が欠けてしまっても、頭で補正することが出来るのです。上の図では本来見えていないはずの花びらがなんとなく見えるように感じるのです。 そのためよほど末期の緑内障にならない限り、この病気には自分で気付くことができない、気付いて我々眼科専門医のところに駆け込んできたときにはすでに失明寸前で手遅れ!という患者様が今でも多くいらっしゃるのです。 そういう悲劇的なことにならないよう、 40歳を過ぎたら一度は眼科専門医を受診して緑内障がないかどうかチェックしてもらう ことが極めて大切なのです。特にご両親や兄弟に緑内障の方がいらっしゃる場合、緑内障の有病率は20~30%にもなりますので、そういった方はすぐに受診されて下さいね。
2009.06.09
5月30日(土)の午後から31日(日)にかけて香川県高松市で行われた、眼科医トレーニング講座(日本を代表する眼科医12人による40分×12コマの集中講義)の「四国EYEランドセミナー」に参加してきました。 私のクリニックは土曜日は12時までの診察で、クリニックから高松市までは230キロ、セミナーの開始時刻は午後3時ということで、診察終了と共に車に飛び乗って香川を目指します。絶対に3時に間に合うぞ。。。。 あぁ、いけません、どうしてもお腹が空いてしまい、途中の「さぬき豊浜SA」でうどんを爆食いです。めちゃうまい。 すぐにお腹が空くのが私の最大の欠点なんですね。思えば愛媛大学医学部附属病院眼科の研修医だった頃も「早弁」をしていて先輩に良く叱られたものでした。人間変わらないですね。 案の定セミナーに遅刻です。ただ幸いなことにセミナーの2コマ目には間に合いました。 医学の世界というのは進化が激しく、 「変わっていないようで常に少しずつ進歩」しています。そのため常にアグレッシブに勉強をしていないとあっという間に置いて行かれ、時代遅れの患者様に迷惑をかけるような医療行為をしてしまうことになってしまいます。 私はそのようなことがないように、5年間で100単位、年間では20単位取ればいいとされる眼科専門医の更新資格(このような勉強会や学会に参加することで得られる)を、その倍の「年間40単位」取ることを自らに課しています。普通の専門医の最低でも2倍は勉強をし、八幡浜地域の皆様に全国レベルの安心な眼科医療を提供できるように頑張っていきたいと思っています。
2009.05.31
私たちのクリニックでは日々常に掃除を徹底し、清潔で快適な院内環境整備を心掛けていますが、それに加えて定期的にプロの掃除屋さんにお願いしてエアコンクリーニング・ガラス拭き・床ワックスも施行しています。 5月は本日を含め2回に分けて院内を綺麗にクリーニングして貰いましたので、現在待合室を筆頭に院内はピカピカです。もちろんスタッフも院長の私も、いつも通りピカピカの元気&笑顔で患者様をお待ちしております。(笑)
2009.05.30
当院の待合室の一角にティーサーバーを設置しています。 4種類のお茶+八幡浜の美味しいお水が飲める優れもので患者様からも大変ご好評を戴いているのですが、実はこのティーサーバーにはちょっとした秘密があります。それは、、、、、、、、、、、 「ボタンをずっと押しっぱなしにすると濃いお茶が出る」 のです。濃いお茶が好きな方は是非試してみてください。 またこのお茶の内容は定期的に見直しています。以前はほうじ茶が入っていたのですが、不人気だったため今は玄米茶に入れ替えました。幸いこの玄米茶は好評のようです。
2009.05.28
目のかゆーい花粉症、スギによる春先だけのものと思われている方が多いですが、実はわりと年中あります。今の季節だとヒノキ、カモガヤなどが原因となります。 私のクリニックのある四国だと、こんなものも原因になったりもします。 また一昔前は小さいお子さんには花粉症が少なかったのですが、最近ではほんの2、3歳くらいでも花粉症の症状が出る場合もあります。日本がどんどん清潔になってきたことと関係しているなどという説もありますが、本当の所は良く分かっていません。 ちなみにこの花粉症、「それまでなんとも無かったのにある日突然発症する」ことがあります。私はこの現象を、 「恋と花粉症は突然訪れる」 と患者様に説明しています。(笑) まあいずれにせよ今は良いお薬がたくさんありますので、よほどのことがない限りは来院戴ければ症状は改善します。ご心配なく。
2009.05.26
開院2年目を迎え外来問診票を見直しました。項目を減らし、文字を大きくして見やすく記入しやすくしました。もちろん診察にどうしても必要な情報は全て入れてあります。 患者様の訴え・既往歴を見逃さないようにするためには、この問診票というものは極めて大切なものです。これからもより記入しやすい問診票になるように努力を重ねて行きたいと考えています。
2009.05.26
当院は開院2年目を迎え、より安全で快適な医療を提供できるように様々な部分で見直し・改善を進めているのですが、その一環としてこの度「手術前問診表」を導入いたしました。 表の項目は今までも私が患者様に口頭でお尋ねしていた内容ではあるのですが、確実性を増すためにこのような形としました。ちょっとその内容を御覧戴きましょう。 眼科の手術、特に白内障手術というのは、現在術式が極めて洗練されたものとなっており安全性も非常に高くなっています。ただやはり手術ですので思わぬ大きな合併症が起こることも0%ではありません。 当院では全ての手術を日帰りで行っているので、なおさら手術には万全の備えが必要となります。このような項目に事前にお答え戴くことにより、手術をより安全・確実に施行する事ができますので、皆様のご協力をよろしくお願い致します。
2009.05.25
初夏も近づきアウトドア活動の楽しい季節になりましたね。ただし同時に目の怪我も増えるので、我々眼科専門医にとっては要注意の時期でもあります。 今日はそんな目の怪我の中の一例をご紹介しましょう。5月から10月はスズメバチ が活動する時期でもあるのですが、この恐ろしいスズメバチに目を刺されると、 目はこのような状態になってしまいます。この方はスズメバチに角膜(黒目)を刺され前房(目の中)にまで毒素を注入されてしまい、その結果、黒目の表面の皮、水晶体(目の玉)が溶けてしまいました。何度かの手術を受けられたのですが、現在視力を失ってしまっています。 アウトドアでの活動は楽しいですが、是非サングラスをかけて目を防御しながらにして欲しいと眼科専門医として願っています。
2009.05.15
開院2年目ということで、待合室のマガジンラックを新しいものに入れ替えました。 以前のものよりも一回り大きくなり、雑誌も取り出しやすくなりました。雑誌の内容についてはどのジャンルがよく読んで貰えるのかを分析して常に入れ替えています。 「こんな雑誌を置いて欲しい」などの要望が御座いましたら気軽に受付スタッフに提案して戴けたら幸いです。
2009.05.14
当院は本日5月7日で開院一周年を迎えることができました。 開院来、多くの患者様に御来院戴けたことに心から感謝しています。また私はスタッフにも恵まれ、この一年間楽しく診療を続けることが出来たことも本当に嬉しく思っています。 これからも八幡浜地域の皆様に、安全で快適かつ医学の進歩に対応し続ける眼科医療を提供できるように毎日頑張っていきたいと気持を新たにしています。
2009.05.07
患者様から「どうしてこの病院は外観が黒いの?」という質問を戴くことがあります。そこで今日は当院の外観の由来を紹介してみたいと思います。 まず外観が黒い理由ですが、もともと設計時に「いかにも病院という外観は嫌だな。居酒屋さんや美容室のように気軽に入れる雰囲気の建物にしたいな。」と考えながらいろいろな建物を見ていました。 その中で八幡浜中心部にある「わいんからあ」(料理もくわ焼など美味しいですし、隠れ家っぽくてとっても良いお店です)という居酒屋さんの外観が気に入って、あとはそこにプラスして松山市にある「伊丹十三記念館」の雰囲気も取り入れて設計をお願いしました。外壁は地元長浜で作られた焼杉を使用しています。 またシンボルマークがオレンジ色なのは、もちろん八幡浜のシンボルであるみかんをイメージしてのことです。「眼」という字を元にプロのデザイナーの方に巧みに可愛く仕上げて戴きました。 側壁の一部は「壁面緑化」を目指してワイヤーを這わせ、ツタが伸びるようにしています。昨年の夏に一度枯れかけましたがなんとか復活して頑張っています。ただ壁面緑化には程遠い状態でまだまだ時間がかかりそうです。
2009.05.05
日本人には昔から肩凝りの人が多いですが、何故かオランダ人には肩凝りの人がほとんどいないということで研究者の方がオランダに出かけて実地調査をしたという話がありました。 「肩凝りというのはこれこれこういう症状です」と説明すると、「あぁ、そんな症状ならあるある。」ということで、実はオランダ人にも肩凝りの人がたくさんいることが分かったという笑い話でした。オランダではそれまで「肩凝り」という概念を説明する言葉がなかっただけだったんですね。 いまや「国民病」とも言われるドライアイですが、実はこれも同じような部分があると考えています。2006年の最新の定義ではドライアイとは、「さまざまな要因による涙液および角結膜上皮の慢性疾患であり、眼不快感や視機能異常を伴う。」ことなのですが、こういった緩やかな疾患概念であるため、「言われてみれば当てはまる」という方はたくさんいるわけです。 少し細かくなりますが、ドライアイの診断基準を下に載せておきます。 上の表での「角結膜上皮障害」というのは一般的にはフルオレセイン染色という方法により判断します。 上の写真がそのフルオレセイン染色で、緑色の染まっている部分が傷があるということですね。 このドライアイの治療法ですが、よほどの重症例でない限りは目薬(ヒアルロン酸ナトリウムが代表的)で症状は緩和します。数年後には新しい機序の目薬も出る予定なので、今後も治療法はどんどん改善されていくものと期待しています。
2009.05.02
外来診察をしているとたまにこのようなキラキラした宝石のような輝きが目の中にある患者様がいます。 まるで少女漫画の主人公の目のように輝いていますね。この方は白色ですが、金色だったり黄白色だったり色々なバリエーションがあります。 これは星状硝子体症(Asteroid Hyalosis)といって、60歳以上の方にたまに見られます。硝子体という目の玉の中の線維の変性疾患なのですが、ほとんどの場合は視力も良好で治療の必要はありません。 外来中にこのような綺麗な星状硝子体症を見ると、その輝きの魅力で思わず見入ってしまうこともあります。我々眼科専門医にとってのちょっとした秘密の楽しみなのかもしれないですね。
2009.05.01
「緑内障の目薬で毛が生えるって本当なの?」という質問を患者様から戴きました。今日はこの疑問について少し考えて見ましょう。 現在緑内障の治療では「プロスタグランジン関連薬」という系統のお薬を第一選択薬として使います。下に示すのがその代表的な薬(プロスト系)です。 眼圧(目の血圧)を下げる効果が高く全身への副作用がほとんどないからですが、局所への副作用はかなりあります。充血・目の周りの色素沈着(黒くなる)などですが、その一つに多毛があります。目の周りに目薬がこぼれると、皮膚が黒くなりますし、明らかに毛が生えているのが分かりますね。 この多毛という副作用を避けるため、私は入浴前の点眼をお勧めしています。(この系統のお薬は全て1日1回点眼です)点眼後にお風呂でしっかりと顔を洗えばかなり予防できますからね。 ここからは余談になりますが、ちょうど友人がストレスで円形脱毛症になったのでちょっと上記の点眼薬を脱毛部に使ってみました。 かなり禿げていますが、お薬を使って2ヶ月後には、 かなり生えています!。その後も増毛は続き、現在では脱毛部は消失しています。かなり効果がありそうですね。 このようにお薬の作用というの本当に不思議なものですね。
2009.04.29
「急に目が真っ赤になったので心配して来た」と来院される患者様が良くいらっしゃいます。その中で最も多いのが「結膜下出血」というもので、多くは特発性に出血した血液が結膜(白目)の下に溜まったものです。 見た目が派手なので皆様びっくりされますが、1~2週間で自然吸収されるため様子を見たので構いません。ただ出血量が多い時や繰り返す場合には目薬(軽い坑炎症剤)や内服薬(ビタミンCや血管強化剤)を使う場合もあります。 後、この結膜下出血は下向きの作業を連続でした後(細かい手仕事など)に出やすいです。出血した場合はしばらく下向きの作業を控えることも効果的と思います。
2009.04.28
去年のことなのですが、カ○ラで有名なニュースキャスターの小倉さんの番組で、 「暗いところで本を読むと目が悪くなる」という一般的に信じられている話は迷信である、という話題を取り上げていました。 「焦点が合わせにくく、一時的な目の疲れにつながる可能性はあるが長期的な影響はないということで大多数の眼科医の意見は一致している」と仰っていたのですが、眼科医の中には「暗いところで本を読むと、強膜のリモデリング(再構築)により、眼軸長(目の長さ)の延長が起こり、近視が進む」という学説を唱えている方もいます。 実際の臨床経験でも、最近は30歳前後まで近視が進行する方はまれではありません。目に大きな負担のかかるパソコンなどの機器が急速に日常生活に入り込んできて、もしかしたら多くの方の目に「リモデリング」が起こっているのではないか?という気もしています。 医学の世界にはこのように「分かっているようで分かっていない」ことというのはたくさんあります。私も、少しでも分かりやすく色々な謎にお答えできるように、毎日勉強を重ねています。
2009.04.27
私は白内障手術を専門としており、毎日より安全な手術を目指して努力をしています。当院はもうすぐ開院1年を迎えますが、この一年間でもいくつかの術式の改良点がありました。 1.瞬目麻酔という耳の下への麻酔を全例で追加して、術中のまばたきを抑えて手術の安全性の向上を図った。 2.水晶体の前嚢という皮をめくるCCCという手技があるのですが、この手技の安全性を高めるために「池田式CCCセッシ」という、小さな傷から挿入できる器具を全例に採用した。(この器具は非常に高価なためほとんどの公立病院では保有していても数本であり、全例に採用している施設はまだ稀だと思います。) この器具を使ってどのようにその前嚢をめくるのか、一例を下にお示しします。左側に見えている器具がその池田式CCCセッシです。 丸く、皮がめくれているのがお分かり頂けると思います。 これ以外でも、当院ではより小さな傷口からの手術を目指して更なる機材の変更を検討しています。日々努力を怠らず八幡浜地域の皆様に安全で快適な医療を提供できるようにこれからも頑張っていこうと考えています。
2009.04.27
もうすぐプールの時期が始まりますね。医学の世界というのは変化が激しく、「昨日の常識が今日の非常識」ということが多いのですが、これもそんな一例です。 「プール後洗眼は悪影響」 塩素が角膜損傷 国内研究チーム発表3月1日16時25分配信 産経新聞 プールで泳いだ後に目を洗うのではなく、ゴーグルを-。水道水の消毒に使われている塩素が角膜を傷つけ目に悪影響を及ぼすことを、石岡みさき医師(両国眼科)、慶応大学眼科などの研究チームが実験で明らかにし、米国の眼科学専門誌に発表した。 学校現場で当たり前に行われる水泳後の洗眼は、かえって目にダメージを与える恐れがあり、研究チームは「洗眼はやめてゴーグルで保護した方がいい」としている。 実験は、健康な男女各5人を被験者として実施。250ccの(1)体液と浸透圧が同じ生理食塩水(生食)(2)水道水(3)生食に塩素を加えたもの-で目を洗い、角膜の状態などを複数の方法で調べた。 この結果、(1)~(3)のいずれも目を洗う前と比べて角膜上皮の傷がやや増えたが、塩素入り生食の場合に顕著だった。また、目を保護する粘液の成分が、水道水および塩素入り生食で洗ったときに減少し、生食では減らなかった。 さらに、色素の透過量で角膜上皮のバリアー機能を調べる検査では、塩素入り生食の場合のみ低下が認められた。 これらの結果から、浸透圧ではなく塩素が目に悪影響を与える主な原因と結論付けた。研究班の加藤直子・慶大非常勤講師は「強酸や強アルカリなどが目に入ったとき以外、目を洗う必要はない。プール後の洗眼は、さらに傷を広げる可能性があるのでやめた方がいい」としている。 これは私自身も学生時代に「この洗眼って、なにか眼の中の大事な成分まで洗い流してしまいそうだし、嫌だな」と漠然と思っていたのですが、やはり良くなかったんですね。 いわゆるアイボンなどの眼を洗浄する薬剤も使いすぎると逆効果になります。アカスリのやりすぎが良くないのと同じような話かなと思いますね。
2009.04.24
患者様から比較的良く質問されるものでかつ誤解されているものの一つに、「緑内障だと飲めない薬があるって本当なの?」というものがあります。 この質問に答えるには、まず目の解剖を知って頂く必要があります。正常な状態の目では、目の中を房水というものが下のような経路で流れています。 お薬の中には散瞳といって瞳を広げる作用を持つものがあるのですが、上記の図でいう「隅角」という水の出口が狭い人が、散瞳作用を持つ薬を内服・点眼すると、虹彩(茶目)が隅角(水の出口)を塞いで眼圧(目の固さ)が上昇してしまい、目の神経の萎縮や目の痛みを引き起こすことがあるのです。 ですので先ほどの疑問の答えは正確には「緑内障だと飲めない薬がある」のではなく、「隅角が狭いと飲めない薬がある」ということなのです。隅角が狭い人には閉塞隅角や狭隅角がありますが、定期的に眼科にかかっていれば、レーザー手術で新しく水の出口を作っているか、もしくは「あなたはこれこれの薬は飲めませんよ」と指導されているはずですので、ただ緑内障といわれただけなら、服薬制限はないということになります。 ちなみに散瞳効果のある薬には、抗コリン作用のある薬、精神疾患で用いるベンゾジアゼピン系の薬、麻酔を掛けるときに用いるアトロピンなどがあります。
2009.03.21
平成20年5月八幡浜市江戸岡で開業致しましたにしわき眼科クリニックの西脇です。出身は愛知県名古屋市ですが、大学は愛媛大学で学び人生の半分近くはすでに愛媛県で過ごしております。 平成11年に愛媛大学医学部を卒業後、愛媛大学医学部附属病院、愛媛県立中央病院、愛媛県立南宇和病院で勤務し、平成18年の1月に市立八幡浜総合病院に赴任して参りました。八幡浜の明るく表裏のない人情、過ごし易い気候、美味しいご飯などに触れ「この地で開業して一生頑張ろう。」と決意を固め今回開業させて頂くこととなりました。 診療内容は一般眼科で各種レーザー治療、外来手術を行っています。手術は日帰りでの白内障手術を中心に、翼状片、眼瞼内反、結膜弛緩症などの外眼部疾患にも対応しています。八西地域は目が奥に窪んでいるいわゆる「奥目」の方が多くまたそれ以外でも様々な眼疾患を合併されている患者様が多くて我々眼科医の間では「愛媛県で最も白内障手術の難しい症例が多いエリアの一つ」として知られています。そのため私は市立八幡浜総合病院時代より悪戦苦闘して手術をしてきたのですが、今回開業して自らの看板を背負って手術をすることになり、今まで以上に常に勉強を重ね、慎重かつ丁寧な手術を心がけています。また同時に「自らの限界」を自覚して難症例は基幹病院にお願いする謙虚さを忘れずに手術に取り組んで行きたいと考えています。 何卒よろしくお願い申し上げます。
2009.01.26
初めまして。愛媛県八幡浜市に2008年5月に新規開業した、にしわき眼科クリニックです。 これから、この楽天ブログで頑張っていこうと考えています。 末永くよろしくお願い申し上げます。
2008.06.27
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