山本球の『球音日記』

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2006.11.25

２００６一般ドラフト球的総評～後編

(4)

カテゴリ：日記

こんばんは！

延び延びになってしまったドラフト総評。いよいよ後編です。いきますよ～！

東京ヤクルトスワローズ　２点＋高校ドラフト４点＝６点

希望枠　高市俊　投手　青学大
三巡　西崎聡　投手　ＪＲ北海道
四巡　衣川篤史　捕手　住友金属鹿島
育成　伊藤秀範　投手　四国アイランドリーグ・香川オリーブガイナース

良かった点～高市投手を獲れたことは大きいと思います！速球は驚くような数字を計測しませんが、その速球を速く見せる投球術はプロでも十分通用すると思います。新人王争いにも絡んでくるかもしれません。下位で獲得した西崎投手、育成の伊藤投手も案外使える投手になれるかもしれません。西崎投手はサイドハンドの剛球派。伊藤投手はオーバーハンドの技巧派と友にヤクルトには少ない右の先発型。右投手の若手がなかなか結果の出ないヤクルトだからこそ、彼らへ刺激を与える意味でもこの指名は良かったと思います。

悪かった点～候補が少ないこともありましたが、どうして内野手を獲らなかったのか疑問でなりません。岩村選手がメジャーへ流出し宮本選手も高齢。補強は急務だったはずなのに・・・。

とにかく、内野手が獲れなかったことはマイナスポイント。来年のドラフトでは積極的に獲りにいって欲しい。

福岡ソフトバンクホークス　５点＋高校ドラフト２点＝７点

希望枠　大隣憲司　投手　近畿大
三巡　高谷裕亮　捕手　白鴎大
四巡　森福充彦　投手　シダックス
五巡　長谷川勇也　外野手　専修大
六巡　川頭秀人　投手　福岡大
育成　山田大樹　投手　つくば秀英高

良かった点～この球団の指名は毎年のように豪華ですね・・・。特に上位三名の指名は全て希望枠クラスの有力選手！特に、高谷選手は来季から正捕手争いに参戦してくることが期待できます。開幕スタメンを勝ち取っているかもしれません。
上位左腕二人は、先発だけではなく中継ぎ、抑えというソフトバンクならではの贅沢な起用法もありかもしれません。チーム状態がチーム状態ですからね。
五巡の長谷川選手も外野の層が薄いので補強ポイントに合っています。六順の川頭投手は１４０キロ後半の速球が武器の隠れた豪腕。彼の指名は来年の白仁田投手獲得を見据えた指名でもあるかもしれません。来年のドラフトについても計算に入れたまさにドラフト巧者の指名！当然満点です。

阪神タイガース　３点＋高校ドラフト４点＝７点

希望枠　小嶋達也　投手　大阪ガス
三巡　上園啓史　投手　武蔵大
四巡　清水誉　捕手　関西学院大
五巡　大城祐二　内野手　ＴＤＫ千曲川

あと意外と掘り出し物になりそうなのが五巡目で指名の大城選手。本職の遊撃に加えて外野もこなすユーティリティープレーヤー。しかも、スイッチヒッターということで起用法の幅の広い選手。一気にレギュラーへとかそう言うタイプではありませんが、長くチームに貢献してくれる仕事人タイプです。

悪かった点～全体的に惹きつけられるものの少ない指名ですよね・・・。希望枠の小嶋投手についてはプロ入り後も少し時間がかかると思います。井川投手流出に伴って左の先発投手は早急に一人欲しい状態でしょうけど、彼にそれを期待するのはまだ酷だと思いますし・・・。
それに、もう少し野手を獲ったほうが良かったように思います。せっかく、近畿出身の池辺選手が残っていたのだから積極的に獲って欲しかった。高齢化の進む野手陣をそろそろ本腰入れて改造しないとチーム状態が少しでも崩れだすとまた落ちるところまで落ちてしまいそうな気が・・・。
来年以降の指名に期待したいです。

西武ライオンズ　４点＋高校ドラフト４点＝８点

希望枠　岸孝之　投手　東北学院大
三巡　山本淳　投手　ＴＤＫ千曲川
四巡　原拓也　内野手　関東学院大
五巡　岩崎哲也　投手　三菱重工横浜クラブ
六巡　大崎雄太朗　外野手　青学大

良かった点～山本投手と岩崎投手の指名は良かったと思います。特に、岩崎投手はプロでも珍しい独特のサイドハンドですからね。中継ぎが心許なかった西武にとっては、頼もしい戦力だと思います。山本投手もどちらかといえば短いイニングをピシャッと抑えるタイプだと思います。セットアッパーとしての働きに期待が持てます！
原選手、大崎選手はともに不足気味の左打者の補強。これでまた若手野手の層が厚くなりましたね。
そして、なんといっても岸投手！先発投手として即戦力の働きが期待されていると思います。まぁ現状はまだまだ素材型で来季からバリバリ活躍できると僕はそれほど思っていないのですけどね。でも、彼の潜在能力から考えると、プロになれれば二桁は勝てる投手になれると思います。
彼次第では満点になる可能性を秘めたドラフトです。

悪かった点～もう一人、先発投手候補を指名したかった。浅尾投手を獲得するという情報があり、強攻するか楽しみにしていたのですが指名せず。他の二投手もどちらかといえば中継ぎタイプですからね。来季は松坂投手もいなくなるわけですからそれに向けての対策を見せて欲しかったです。

中日ドラゴンズ　５点＋高校ドラフト５点＝１０点

希望枠　田中大輔　捕手　東洋大
三巡　浅尾拓也　投手　日本福祉大
四巡　菊池法正　投手　東邦ガス
五巡　岩崎達郎　内野手　新日本石油
六巡　清水昭信　投手　名城大
七巡　西川明　内野手　法政大

良かった点～まずは、浅尾投手、菊池投手を予定通りに獲得できたこと。これは大きいですね。地元の即戦力候補を二人確保できた。浅尾投手はまだまだ駆け出しですけど１５２キロを出したのは能力の高さを証明していると思います。プロの体になれば将来は川上投手と並ぶ右のエースになれる素材です。菊池投手は中継ぎ左腕として早い時期から活躍できそうです。中継ぎだけではなく、層の薄い左の先発としても期待して良いと思います。
あとは、田中選手。次代を担う捕手がなかなか台頭してきませんからね。そういう意味では若手に刺激を与える絶好の指名だったと思います。
内野手二人も中日には無い長打力を秘めた内野手ということで、意外と重宝するかもしれません。

悪かった点～特に無いと思います。予定していた選手達もしっかり獲れたし。この球団も本当にドラフトがうまいと思います。強いチーム＝ドラフトが巧いという構図が見えてきますよね。

北海道日本ハムファイターズ　５点＋高校ドラフト４点＝９点

希望枠　宮本賢　投手　早稲田大
三巡　糸数敬作　投手　亜細亜大
四巡　長野義久　外野手　日本大
五巡　山本一徳　投手　早稲田大
六巡　金子洋平　外野手　ホンダ
七巡　今浪隆博　内野手　明治大
八巡　内山雄介　投手　旭川大

良かった点～まず、糸数投手ですね。新人王レースのダークホース的な存在になるかもしれません。この秋になってようやく持っていた能力を開花させた感があります。先発投手らしくゲームメイキング能力にも長けているし、なにより大きなタイトルを獲得し自信をつけています。枚数がやや足りない先発陣に厚みを加える存在になりそうです。
早大の左腕を二人獲得できたことも良かったと思います。左腕が基本的に不足していますからね。特に、山本投手は面白い存在になれると思います。サイド気味の腕の角度からのクセ玉は強力ブルペン陣にあってもそのキャラクターは際立つと思います。
宮本投手ははじめは先発として起用されるのでしょう。ただ、彼もまた中継ぎへ回る可能性も高いと思います。そして、裏技として投手でだめなら野手で潰しがききますからね。まぁ、本人が投手志望ですから、投手としての活躍に期待したいと思います。
それと野手の指名！僕としては今ドラフトと一番のサプライズ指名となった七巡目の今浪選手。よく見てるなぁと、感心してしまいました。今秋のリーグ戦で六大学の打率二位を記録していたんですね。下級生のころから期待はされていましたがなかなか結果が出ずにいましたからね。そして、まさか指名されるなんて夢にも思いませんでした。アベレージタイプですが日本ハムのつなぐ野球にぴったりはまると思います。
金子選手の指名も予想していませんでしたが、良い指名だったと思います。長打力が魅力の外野手。小笠原選手が抜けますから長打力が魅力の選手が極端に少なくなってしまいますしね。チーム事情を捉えた良い指名だと思います。
あとは、長野選手ですか。態度が軟化してきているといいますし、ひょっとすると入るかもしれませんね。入ったらがんばって欲しいと思います。

悪かった点～強いて言えば、長打力のある内野手が欲しかったと思います。小笠原選手が抜けてしまいますからね。ただ、それ以外については特に何も言うことはないです。
良い指名だったと思います！

と、いかがでしたか？

全体的に見て、今ドラフトは良い指名が多かったなぁと思います。ただ、その反面、指名が後手後手に回り失敗に終わったチームは結構な失敗ドラフトになってしまっています。

来季のドラフトの形がどうなるかまだ分からない状態ではありますが、それに向けてしっかりと準備をすることがやはり大事です。どんな指名になっても埋めなければならないポイントはしっかりおさえてから臨めばあたふたすることもないと思うので、今年、失敗してしまった球団はしっかり来季へ向けて準備をして欲しいと思います。

以上です！また来年かぁ・・・長いなぁ。

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