October 22, 2007
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あたしはね “ザマアミロ”って思った
世の中みんな キレイぶって ステキぶって 
楽しぶってるけど ざけんじゃねぇよって
ざけんじゃねぇよ いいかげんにしろ
あたしにも無いけど あんたらにも 逃げ道ないぞ 
ザマアミロって


リバーズ・エッジ
著者: 岡崎京子
出版社: 宝島社

傑作ぞろいと言われる岡崎京子作品のなかでも、誰もが「代表作」と言い切る作品。90年代はじめの「都会」に生きる高校生たちの姿を描く。
河口にほど近く、広く、ゆっくりと澱む河。セイタカアワダチソウが茂るその河原で、いじめられっこの山田は、腐りゆく死体を発見する。「自分が生きてるのか死んでるのかいつもわからないでいるけど/この死体をみると勇気が出るんだ」。過食しては吐く行為を繰り返すモデルのこずえもまた、この死体を愛していた。ふたりは、いつも率直で、「かわいい」ハルナにだけは心を許している。山田を執拗にいじめ抜くハルナの恋人、一方通行の好意を山田に寄せる少女、父親のわからない子どもを妊娠するハルナの友人。それぞれに重い状況を抱えた高校生たちがからみ合いながら物語は進行する。そして、新たな死体が、ひとつ生まれる。

本書は、93年から94年にかけて雑誌「CUTiE」で連載され、94年6 月に単行本化されたものの愛蔵版である。発表当時から多くの若者の心をとらえ、何年経ってもその評価が揺らぐことはなく、新たな読者を獲得し続けている。もちろん「若者」であっても、共感できる人もいれば、できない人もいるはずだ。

だがはっきりと言えるのは、本書が「読み物」としての興奮を存分に読者に与えてくれるものだということ。痛ましく、凄まじいこの物語に、きっちりと「おとしまえ」をつけて描き上げることのできる著者の圧倒的な力量には、誰もが魅せられるはずだ。(門倉紫麻)




「リバーサイド」ではなく 「エッジ」 とわざわざ言っているのが
「境界線」というのを強調してるのか?
「大人」 「子供」 の境界の特殊な時期
「自分の世界」 の国境。
そんな印象を受けました。

悪意なく純粋で、そのぶん残酷。
「恐るべき子供たち」 をバブルが弾ける頃の
日本でもう少しマイルドにした感じ。


他の岡崎京子作品を読んで、いくつかの共通点


2 父、または父性の欠落
3 作中に直接は出てこないが岡崎京子自身は本や映画に相当精通してるはず。
  それも、『読み込む』タイプの人みたいやなあ。 
  (登場人物が持っている本のタイトル等をよく見ると書いてある)


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恐るべき子供たち
著者: ジャン・コクトー
出版社: 岩波書店
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
詩人コクトー(1889‐1963)の手にかかると、子供の世界も、ギリシア悲劇を思わせる格調の高さをもって、妖しく輝きだす。白い雪の玉で傷ついた少年ポールが、黒い丸薬で自殺するという幻想的な雰囲気のなかに登場する少年少女は、愛し、憎み、夢のように美しく、しかも悲痛な宿命をになって死んでゆく。


Pink
著者: 岡崎京子
出版社: マガジンハウス
超ロングセラー、文芸コミック。ワニを飼う女の子を通して描く愛と資本主義をめぐる冒険と日常。











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最終更新日  October 22, 2007 10:48:29 AM
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