真理探究と歴史探訪

真理探究と歴史探訪

2012年10月05日
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そこで今日の画像は、「山口と九州を貫く南北軸」の軸線上において、山口の南方にある若宮海水浴場(宇部市東岐波)の遠浅の砂浜から、瀬戸内海を挟んで九州方面を撮影したものだ。

上の画像の中央部に、とりわけ高く聳える山が「由布岳(1583m・大分県由布市)」で、この撮影場所か見て、ほぼ真南に当たる山である。

ちなみに、この由布岳の手前に見える山並みの中に、豊前一の宮の「宇佐神宮」や、その神体山の「御許山(647m)」が存在していることになる。



さてこの度、その[西日本・南北軸]の南方の、霧島を含む鹿児島県東部の「大隈」方面を行脚して、より深くその地域を体感できたことにより、浮かび上がってきた歴史があった。

それは奈良時代から平安時代にかけて活躍した「和気清麻呂」の足跡に関してである。

なぜか私は清麻呂公に特別の親近感があるというか、京都に行くときは必ずといっていいほど「護王神社」に参拝することになるし、たまたま墓所のある京都市高尾の「神護寺」に参詣したり、近年では出生地に鎮座する「和気神社」(岡山市和気市)にも参拝することになった。

また、西暦769年の「宇佐八幡宮神託事件(道鏡事件)」で舞台となった「宇佐神宮」には、毎年のように参拝するし、特に今年は神体山の「御許山」への登拝も許されたかたちとなった。


詳しい事績や足跡については歴史教科書等に譲るとして、ここで取り上げたい清麻呂公の足跡とは、「大隈」への配流についてである。



そのあたりをネットサーフィンで調べていくと、どうやら「和気氏」と豊後の「宇佐」と「大隈」は、「秦氏」という一本の糸で結ばれているらしいのだ。

今回は縁がなかったのだが、鹿児島県牧園町に清麻呂公を祀る和気神社があるとのことで、その地域は西暦720年の「隼人の乱」が契機となって、往時の中央政権の意向により「宇佐」方面から秦氏一族が大挙して移住してきたとのことである。

・・・ということから、その清麻呂公の配流先の「大隈」は、和気氏と関係の深い秦氏が既に大きな拠点を作っていたことが考えられ、また清麻呂公の関係で取り上げてきた上述の各地域は、「鉱物資源の産地とその開発」という共通項も見い出されるとのこと。

加えて、金鉱山・錫鉱山・銅鉱山など、この「大隈」を含む鹿児島県域が、日本有数の鉱物資源の宝庫だったことは、意外と知られていない事実なのだそうだ。

そこで思い出したのは、備前にある清麻呂公の出生地に鎮座する「和気神社」に参拝の折、宮司から直接の話を伺った際に、境内に「狛犬」の代わりに置かれている「狛猪(こまいのしし)」とは、「秦氏」ととらえる解釈が、諸説はあるが最も信頼性が高いとのことであった。

(※例えば、土木建築などで〔蓑傘〕などを着て作業にあたる「秦氏」の姿が、動物の「猪」の姿かたちにダブって見えたのではないかというわけである。)


ちなみに、鎌倉時代初期に「薩摩・大隅・日向」の3か国の守護に任ぜられた「島津氏」は、「秦氏」の子孫ということである。



以上、記してきたことに思いを馳せていると、この[西日本・南北軸]の軸線上には、鉱物資源の豊富な産地が随所に見い出され、その資源の争奪や開発を含む隠された歴史が浮かび上がってくるようで、実に感慨深かった。

ところで、冒頭でも書いた山口県央部の南方にある若宮海水浴場の海岸には、今から約9000年前の縄文草創期からの遺跡である「月崎縄文遺跡」があり、この瀬戸内に浮かぶ「姫島」(大分県姫島村)で産出される[黒曜石]を、この浜辺で加工し交易していたとのことだ。

下の画像は、この海岸近くで最近見つけた喫茶店のテラスにて、潮騒を前景に遠く九州の山並みを展望しつつ、知人と上述の会話等を楽しんでいた時に、夕暮れの西空に現れた「彩雲」を撮影したものだ。

・・・・・一瞬ではあったが、それはまるで美しく輝く「宝玉」のようであった。・・・・・

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最終更新日  2012年10月06日 12時38分06秒


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