真理探究と歴史探訪

真理探究と歴史探訪

2016年05月13日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
IMG_6653 (480x640).jpg



まず冒頭の画像は、岩窟を巡る最初の頃に出会った、近隣河川の源流に数えられるであろう大岩壁の天辺から流れ落ちる微かな水流を映したものだ。

IMG_6662 (480x640).jpg

それぞれの岩窟には立て看板があり解説も記されているのだが、ただただ次々に現れる巨大な岩壁の数々に圧倒されつつ移動していったのを憶えている。

IMG_6675 (480x640) (2).jpg

中でも上の画像の「普賢窟」(直下に祠あり)は、そのふくよかな岩肌の女性性に感銘を受け、下方の岩の割れ目に耳を近づけると、その奥に流れる水のたおやかな音が聞こえてきたので、とりわけ強く印象に残っている。

そして、この岩窟の割れ目から発掘されたという銅版法華経と経箱は「国宝」に指定されており、それは山麓の「求菩提資料館⇒ リンク 」に数々の修験道における信仰の証とともに常設展示してあるのも素晴らしい。

以前この資料館を訪れた際に、この国宝(レプリカ)を拝見したのだが、今まで見たことのない魅力に溢れる文化財だったことを憶えている。


それはそれとして、実はこの普賢窟(胎蔵窟)は「求菩提五窟」のなかで最重要の霊窟とされ、その普賢窟に祀られた「岩瀧宮」の祭神に関して、明治期初頭の求菩提山に伝わる史料には「岩瀧宮 瀬織津姫命」と明記してあるそうだ。

祭神の「瀬織津姫命(セオリツヒメ)」は宮号に「岩瀧」とあるように滝の神でもあり、つまり求菩提山信仰の内部では、普賢窟の霊神・岩瀧大明神が、滝神・水霊神を本質とする「瀬織津姫命」と伝えられていたということである。

IMG_6713 (466x640).jpg

IMG_6723 (640x480).jpg



そして下の画像は、最後に訪れた「禊場(みそぎば)」を撮影したものだ。求菩堤山の修験者は修行を終えて帰るとき、この冷泉で身を清めたということである。

IMG_6775 (640x480).jpg

ところで、古代より「求菩堤山(標高782m)」は、隣り合う「犬ヶ岳(標高1130m)」とともに、一対の霊峰として栄えてきた経緯があるとのこと。

ここで興味深いことは、この二つの山の関係が「犬ヶ岳が神の山で、求菩提山がそれを拝した山であろう」と古文献に記され、求菩提山は犬ヶ岳の遙拝山、つまり犬ヶ岳は求菩提山の奥宮的聖山とみなされているところだ。

実は求菩提山の南方に聳える犬ヶ岳には、封印された「深秘の尊体」が存在し、それゆえに犬ヶ岳が絶対的な「神の山」とされ、山上に踏み込むことが許されず、求菩提山より遙拝するものとされてきたらしいのだ。

IMG_6416 (480x640).jpg

その「深秘の尊体」と深く関わる霊神の名が、上に記したように求菩提山の普賢窟に祀られた「瀬織津姫(セオリツヒメ)」である。

それでは、犬ヶ岳の「深秘の尊体」とは・・・となるのだが、ここで鍵となるのが求菩提山は国玉神社の境外社「豊照神社(明治以前は毘沙門堂)」であろう。(上の画像は、国玉神社の北方に鎮座する豊照神社を撮影したものだ。)

この豊照神社の祭神は、物部氏の祖「饒速日命(ニギハヤヒ)」とされている。

そこで思い出したのは、記紀以前の歴史書『ホツマツタヱ』によると、「饒速日命(ニギハヤヒ)」と「瀬織津姫命(セオリツヒメ)」が、夫婦神として記述されていることであった。

それはもしかすると、「犬ヶ岳」と「求菩提山」の一対の関係をあらわしているのかもしれない・・・。

※関連記事⇒ リンク

IMG_6406 (640x481).jpg





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2016年05月14日 01時31分55秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

サイド自由欄

《 立体工作のご案内 》「綿棒」で立体を作ってみよう!
http://plaza.rakuten.co.jp/opektal/diary/201209180000/
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
☆【YouTube】『スケルトン立体』を作って楽しもう!
No.1…《綿棒工作》の「準備編」(以下のURL)
https://www.youtube.com/watch?v=uAtddr1KZWU&t=216s
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◎【Facebook】(以下のURL)
https://www.facebook.com/yuichi.yamamoto.10485
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
*livedoorブログ(造形作品の紹介など)
http://blog.livedoor.jp/tyctm237/
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◎連絡先
tyctm237★yahoo.co.jp
(ご連絡の際は★を@に)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: