KUROうさぎの『コンサートを聴いて』
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鑑賞日:2020年9月6(日)14:00開演入場料:6,000円(C席シーズンセット券)(4階1列) 【主催】(財)東京二期会東京二期会オペラ劇場ベートーヴェン生誕250周年記念公演歌劇「フィデリオ」ベートーヴェン作曲全2幕(ドイツ語上演/日本語字幕付)会場:新国立劇場オペラパレス指 揮 :ダン・エッティンガー→大植英次 演 出 :深作健太 装 置 :松井るみ 衣 裳 :前田文子 照 明 :喜多村 貴 映 像 :栗山聡之 合唱指揮:根本卓也 演出助手:太田麻衣子 舞台監督:八木清市 公演監督:牧川修一 合 唱 :二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部 管弦楽 :東京フィルハーモニー交響楽団 出演:ドン・フェルナンド:小森輝彦 ドン・ピツァロ :友清 崇 フロレスタン :小原啓楼 レオノーレ :木下美穂子 ロッコ :山下浩司 マルツェリーネ :愛 もも胡 ヤッキーノ :菅野 敦 囚人1 :森田有生 囚人2 :岸本 大 感想: 7月のガラ・コンサートに続き、東京二期会が本格的オペラ公演を行うとのことで、台風が近づく中、初台まで出掛けた。 新国立劇場は昨年11月から10ヶ月ぶりの訪問。劇場入口から階段を上がると、クロークの所で来場者カードへ記入(名前、連絡先、日時、座席番号)、エスカレーターで2階フロアーの所で検温、来場者カードを回収箱に入れ、手をアルコール洗浄し、ホール入口でチケット提示、半券を自ら切り取り箱へ。チラシ等は机上から自らピックアップ。無理やり受け取らずに済むので好都合ですが。 1階ロビーには、ドリンクサービスは設けられず、テーブルは無くされ、僅かな椅子が間を取って置かれるのみ。開演前のざわつきもなく、静かそのもの。座席は全て前後左右空席、1階の前方3列も空席。少し空きが見られたが、ほぼ満席の状態。 開演時間になり、客席が暗転となると、指揮者登場前に、時計の音が聞こえ、舞台上にドイツ兵が登場。指揮者登場し、序曲が流れると、舞台上の紗幕に映像が映される。 序曲は通常の「フィデリオ」序曲でなく、長い「レオノーレ序曲3番」。オケボックスは客席レベル近くまで上げられており、4プルトの割によく聞こえる。 マスクは指揮者は着けておらず、無論、管楽奏者は着けてないが、弦楽奏者も着けてない方もおり、自主判断だったのでしょうか。 映像は、第二次世界大戦、ナチスドイツ、ユダヤ人強制収容所の様子が映し出される。その奥で、フロレスタンたちが拘束、虐待される様子が演じられる。壮大な序曲と映像の出来に、これで一つの作品になっている感あり。 この後、第1幕後半「ベルリンの壁」、第2幕前半9.11からの「パレスチナの分離壁」、第2幕後半トランプ大統領の「国境の壁」が、その歴史とともに映し出れ、更にドラクロワのフランス革命の絵画や当時の詩、言葉も合わせて表示される。2幕後半には第9のシラーの詩も。 オペラ自身は刑務所とその牢獄のみが舞台であり、映像の壮大な歴史描写とのギャップが大きく、オペラとしては無くても良いのではと思ってしまった。 第1幕で門上に掲げられていた「ARBEIT MACHT FREI」(働けば自由になれる)の文字看板はユダヤ人強制収容所の門アーチであり、第2幕では牢獄の檻になり、フロレスタンと最後はフィデリオにより「Freiheit」(自由)に変えられるところはストーリーに沿っていて解りやす。 歌手は皆さんマスクやフェイスシールドは着けず、距離を取った上での歌唱の演出となっていた。唯一第2幕後半で、フロレスタンの釈放が決まった所で、レオノーレとの抱擁があったのみ。 合唱はフィナーレを除き、全て影歌。そのため、どうしても単調に劇が進むように感じ、場面毎の盛り上がりに欠け残念。 出演者では、レオノーレ役の木下美穂子、フロレスタン役の小原啓楼が、感情豊かな歌声で、4階席まで十分に飛んで来た。 最後のフィナーレは、舞台装置を全て取り除き、舞台奥まで解放させて上で、出演者が前方一列、合唱が一列Uの字、舞台奥まで広がり壮大な歌声になり、やっと盛り上がった。 今回合唱は3団体合同で、歌う前にマスクを外す演出。正に苦難を乗り越え、オペラ公演再開の自由を勝ち取ったように聞こえてきた。 ブラボーの声は出せないため、拍手のみであったが、客席からはカーテンコールに盛大な拍手が続いた。 やっぱりオペラは生演奏でなくては、本当の良さが伝わらない。コロナウィルスの障壁を乗り越えて開催された、主催者、出演者、オーケストラ、関係者の熱意を感じることが出来た公演でした。 新国立劇場の今シーズン開幕公演「夏の夜の夢」は、全て日本人歌手に変更して開催するとのことで、チケットを手に入れなくては。End
2020.09.06
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