もずやの『一期一会』

もずやの『一期一会』

2009.03.17
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沖縄染織を中心に着物の商売をしていると、時として大きな壁にぶつかります。
それは、琉装と和装の間にあるものです。
和装というのは、基本的にいわゆる大和の国の風土に合わせて形成されてきた服飾文化で、
沖縄の琉装もその気候風土に合わせてあります。
うしんちーという着用方法がその代表的なもので、帯をしないで、上衣を下帯に挟み込んで着る着方で非常に涼しげで
帯で着物の柄を遮らない分、大きな絣などは非常に美しく繰り返され、着姿もすっきりとします。仕立て方も一見してはわかりませんが、つい丈で、袖はとじられず、通風のよいようにされています。
ですから、沖縄には本来帯の文化がなく、あってもミンサーなどの細帯くらいで、いま盛んに作られている名古屋帯は戦後になって和装用に作られたものなのです。その帯が沖縄本来のデザインの着物に合うかというと、必ずしもそうとは言えないのです。先ほど書いたように、帯が入るとどうしても大きな柄の着物は伸びやかさを断たれてしまい、またコーディネートの上でも柄の上に柄の帯をするというのが野暮ったくも見え、帯を合わそうとするとどうしても着物の柄が小さくなくてはならない。極端にいえば、無地や縞などのあっさりした物のほうが帯があわせやすくなるわけです。
 沖縄の絣、とくに首里で作られている手結(手結)絣は大きい、専門的に言えば一玉くらいのものに本来の魅力があります。
絣が小さくなってしまえば、絣は単なる『柄』になってしまって、濃→淡へと『かすれる』美しさが見えなくなり、どうしても力強さがなくなります。いま、商業用に織られている物のなかでは大きな絣は見なくなりましたが、たまに舞踊家が着用している絣をみると本当に美しいとうっとししていしまいます。

絣の本来の美しさを味わうためには、帯との調和が問題になってくるわけです。
そこで、適当だと思うのが、ミンサー、いわゆる半幅帯です。
特に首里のミンサーは八重山のそれとは違い、花織やロートン織ですっきりと無地感覚で、それでいて、上質感にあふれる物が多いのです。最近華やかな浴衣に首里ミンサーを合わせる方が増えているのも当然の話だと思います。
花織や花倉織の場合には、無地っぽいので名古屋帯でいいと思いますが、手縞、縞の中、諸取切という最高峰の絣を着用される場合には、名古屋帯でその連続した美しさをそぐことなく、ミンサーで最大限に着物を生かすというのが和装における琉装のあるべき姿なのではないかと思うのです。紅型もしかりで、本来、帯をすることを想定していませんので、紅型に合う西陣の帯といえば探すのに一苦労します。染めの着物なのでパーティなど少々改まった席にもお召しになりたいというご要望が多いことだと思いますが、小紋としてしゃれっぽくお召しになるなら、ミンサーか無地感覚の花織名古屋帯が最高だと私は思います。
 そして、現在、お若い方を中心に自由な着方を楽しまれる女性が増えてきているようです。変に着崩すよりは、伝統的なうちんちーの着方をならって、紅型や絣を楽しまれるのも一興ではないでしょうか。そして、それがカジュアルの王道であると思いますが、いかがでしょう。





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Last updated  2009.03.17 15:30:15
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