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「いつもと違って、なんで南国風の音楽なん?」
算数をしている女の子から、そう聞かれました。
いつもは、散じている心を
できるだけ整えてほしくて
BGMに落ち着いた穏やかなクラシック
(3月4日の日記)をかけているのですが
学期終りのまとめのテストが近く
その日のうちに、
マスターしてほしかったので
ちょっとテンポが上がるようなボサノヴァの曲を
聞こえるか聞こえないかくらいでかけていたからなんです。
『集中力がない、
なかなか進まない』という子の多くは
意識が、いまここにないことが、多いんですね。
計算をしたり、文章問題を読んだり問題を解いたりするとき
その問題と一緒にいる時間が短いのです。
問題を読んだかと思うと鉛筆や消しゴムが気になったり
明日のことが気になったり隣の子が気になったりしちゃうんです。
『自分の意識がどこにいっているか
このことを、自分で観察できるくらい客観的な目を持つことができれば
そのことは、解決するのですが
子供に、そのことを説明したところでなかなか理解してもらえませんでした。
『これが解決すれば、いいのになぁ』
と、前から思っていました。
で、いろいろ理由とか原因とか考えたりしていたんですが
ことは、単純で、
それが、嫌だからなんですよ(笑)
例えば、嫌な人と一緒にいるときのことを思い浮かべてもらえばわかるんですが
人が、嫌な人といるときその人を持続的に感じることは、
大きな苦痛になってしまうので
ある瞬間に「嫌だな」と感じるとすぐに気持ちを他へ移してしまうのです。
そして、少しして、また一瞬だけ「嫌だな」と感じて
また直ぐに気持ちを移してしまいます。
意識があっちこっちに飛んでいる子供も
これを同じことを繰り返しているんです。
反対に、好きな人といるときは
時間を共にしている感覚はあるし
頭のなかにもその人がいますよね。
頭の中の空間にいるその人とも時間を共にし、寄り添っているものです。
最初に書いた女の子は
南国に良いイメージがある子なので
ボサノヴァをかけたら、いい顔になってそのものと、寄り添っている時間が長くなり
いつもよりたくさん進み予定していた所まで終えることができました。
子供に教えていると、
ついつい教えている事柄をなんとかして、伝えよう、マスターさせよう
と思ってしまいがちなのですが
その子の頭のなかを想像してみるといろんなものが見えてくるなと感じました。
そして、自分の頭のなかに見えている景色と
相手の頭のなかに見えている景色が一緒で
それが調和がとれているとき
自分とその人が、
時間を共にしている
という実感がでてきて
いい成果が出てくるなと感じています。
そして、これこそが
『 ゾーンのチカラ
』(2月25日の日記)だと思います。