September 10, 2024
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カテゴリ: 気になるTV番組
2024年NHK大河ドラマ 『光る君へ』 の感想です。

この回は全体的に、平安時代にあった僧たちによる
強訴とはどのような出来事であり、国風文化の中で
貴族たちが行った『上巳の祓』や『御嶽詣』とは
どういった行事で、そして『源氏物語』についての
あれやこれやを見た回でした。

「強訴」は歴史の教科書で文字だけ追ってもピンと
こないけど、役者さんたちが演じてくれるとすごく


貴族の屋敷の寝殿造りも、資料集でイラストで見る
ことはできますが、そこでどんな行事や遊びがあった
のかは、映像で人物が動くとやはり理解の度合いが
全然違ってきます。

そして『源氏物語』について。
第二皇子に生まれた光る君が源氏として臣下となった
理由が「光る君に好き勝手なことをさせるために」と
いう作者(紫式部)の狙いがあった、という現代の
このドラマの脚本家である大石静氏の解釈が面白いと
思いました。

物語の作者の意図というものを、私はほとんど考えた

いろいろ想像がつくのですね。

またこの回では、『源氏物語』の有名な一節の
雀の子を犬君が逃がしつる
が出てきました。
先週、まひろ(吉高由里子さん)が藤原道長(柄本佑

絵を見て多くの方がすぐに気がついたと思います。
でもそれが実際に物語に落とし込まれると、より感動が
強くなりますね。

こちらでは様々な意見がでていて参考になります。
 ⇒ ⇒  #光る君へ


寛弘3年(1006)、興福寺別当の定澄が大和の国から武器を持った門徒たちを
引き連れて、深夜に左大臣・藤原道長(柄本佑さん)の屋敷を訪れました。
定澄は自分たちの訴えを陣定にかけて欲しい、さもなくば道長の屋敷を焼き払う
と脅しましたが、道長は屈せず、もし定澄が僧たちを動かしたら別当の任を解き、
興福寺もただでは済まないと忠告しました。
翌日、道長はすぐに陣定で興福寺に対する策を諮ったのですが、まだ結果が出る
前に定澄は僧や信徒たちを大極殿前の朝堂院に集めさせ、道長を威圧しました。
報告を聞いた道長は、大内裏の門を押し通られる前にと、すぐに帝に検非違使を
遣わす宣旨を求め、帝もそれを認めました。



検非違使によって大極殿前の僧たちは追い払われたのですが、その後も定澄
(赤星昇一郎さん)は道長に会いたいと言い、内裏に上げることはできないので
後日、土御門殿(道長の屋敷)に来るよう伝えました。
弟子の慶理(渡部龍平さん)を連れた定澄は道長に、興福寺と大和守との争いの
ことを再度調べて欲しい、大和守を解任して欲しいなど4つの要望を書いた申文を
道長に差し出しました。
しかし道長は大和守に関連する3つの訴えは拒否し、蓮聖のことをだけを申文に
書いて提出するよう定澄に言いました。
定澄は、一つでも自分たちの望みが通れば上出来と言い去っていきました。



興福寺の騒動がひと段落し、道長は娘の中宮・彰子に女房として仕える藤式部
(まひろ;吉高由里子さん)の局を訪れました。
帝と中宮は物語の話をしたりなど多少は話をするものの、男女としての進展が
まだないことをまひろから聞くと、前の中宮・定子が亡くなってもう6年もたつ
のにと、道長は娘の彰子が不憫に思えました。
道長はまひろに(帝と彰子をつなぐのは)お前が頼みだ、頼む、と頭を下げて
念を押し、局を出る前にまひろの弟・藤原惟規のことを訊ねていきました。
ただ道長のまひろに対する行動はやはり藤壺の女房たちの間で噂になっていて、
女房たちは陰口を楽しんでいました。



年が明けて寛弘4年(1007)、道長の嫡妻の倫子は四女の嬉子を出産しましたが
産後の肥立ちが悪くてしばらく寝込んでいました。
そして同日、中納言・藤原斉信(金田哲さん)の屋敷が火事になり、藤原公任
(町田啓太さん)や藤原道綱(上地雄輔さん)は斉信を慰め、左大臣の道長は
火事見舞いを出していました。
一方、道長が帝に蔵人に3名欠員がいることを伝えると、帝は(亡き最愛の中宮・
定子の兄の)藤原伊周の嫡男・藤原道雅を、道長はまひろの弟の惟規を推挙し、
それぞれに役が決まりました。
伊周は帝が我が家を引き立てようとしてくれていると喜んでいましたが、当の
道雅はそれほど嬉しくもありませんでした。
道雅は父・伊周が幼い頃からやたら自分に厳しく、それが自分を復讐の道具に
するためだと感じていて、父に反発していたのでした。



道長の推挙で蔵人になれた藤原惟規(高杉真宙さん)は、姉のまひろが勤める
藤壺に、父・為時が昔着ていた袍を着て遊びに来ました。
まひろは弟に、左大臣・道長の顔を潰さないようにと念を押しますが、惟規は
ここに来るときに案内をしてくれた女房が気になっていました。
姉から彼女が大納言・道綱の娘だと聞いて自分の身分では相手にされないかと
少しがっかりしましたが、姉は弟を励まして気の置けない会話をしていました。
するとそこに突然、中宮・彰子がわたってきたので惟規は慌てて退散しました。



中宮・藤原彰子(見上愛さん)は自分の正直な思いをまひろ以外には聞かれたく
なかったので、お付きの左衛門の内侍を下がらせました。
彰子は、まひろの書く物語の面白さがわからないと言いますが、男女の機微の
ことをまだ知らない彰子には無理からぬことでした。
まひろは、自分の願いや思いや来し方を膨らませて書いた物語が帝の気持ちに
共感したのだろう、と彰子に答えました。
彰子にはやっぱり理解できないことでしたが、そんなところに亡き定子の子で
彰子が世話をしている敦康親王(渡邉櫂くん)が飛び込んできました。
敦康は優しい彰子が大好きで、彰子も敦康には心からの笑顔を向けていました。



帝(一条天皇;塩野瑛久さん)はまひろが書いたこの物語を皆にも読ませたい
と考え、宮中では写本があちらこちらで読まれるようになりました。
清少納言の『枕草子』とは違う、人々の心にそれぞれ身に覚えがあるような、
想像の世界のような物語に、多くの人が夢中になりました。
そんなある日、帝は突然まひろの局を訪ねてきて人払いをし、なぜこの物語を
書こうと思い立ったのかとまひろに訊ねました。
まひろは正直に、左大臣の道長から帝に献上する物語を書くよう頼まれたこと、
ただ帝の心をうつものが何なのかわからず道長に帝のことをあれこれと訊いた
こと、でも書き進めていくうちに帝の悲しみを自分なりに感じるようになった
ことなどを伝えました。
帝は、この物語はまっすぐ自分に語りかけてくると感想を述べ、また来ると
言って去っていきました。



3月3日『上巳の祓』の日、道長は公卿たちを土御門殿に招き、水辺で邪気を
祓う『曲水の宴』を開きました。
道長は中宮・彰子の懐妊を切に願い、この宴を催しました。
本日のお題「流れに因って酒をうかぶ」が示され、曲がりくねった水辺に座った
公卿たちは一斉に和歌や漢詩を考え始めました。
*この行事に関することは、NHK『光る君へ』のHPで解説がUPされています。
⇒ ⇒  をしへて! 佐多芳彦さん 藤原道長が主宰した「曲水の宴」って何?



しかしお題が出された後、急に大雨が降ってきたので、外にいた公卿たちは皆、
一旦室内に入りました。
道長の周りには若い頃から親しくしている藤原斉信と藤原行成と、そして妾の
源明子の兄の源俊賢が集まり、仕事の時とは違う和やかな会話がありました。
中宮・彰子は久々に帰ってきた実家で、父・道長が公卿たちとくつろいで談笑
しているところを初めて見たようでした。
彰子は御簾の内から父たちの様子を眺めていて、そのことに気が付いたまひろは
宴が再開されてから彰子にこっそりと、殿御は皆かわいいものだと教えました。
彰子が「帝も?」と訊ねたので、まひろは「帝も殿御。父上と談笑していた公卿
たちと変わらない。」と答え、彰子はそういうものなのかと思いました。
そしてまひろが娘の彰子を導いてくれるのを期待する道長は、彰子とまひろが
何かやり取りしているのを、遠くから見守っていました。



華やかな宴が終わってしばらくして、今度は藤原道綱(道長の義兄)の屋敷が
火事になってしまい、道綱は落胆しながらも何かおかしいと感じていました。
またその直後には敦康親王が病に伏せってしまい、彰子がずっと傍にいて敦康を
看病し、伯父の藤原伊周(三浦翔平さん)も敦康の見舞いに来ました。
しかしここでは誰も伊周のことを悪く言ってないのに、敦康はなぜか伊周を嫌い、
見舞いの品も拒否しました。
そしてその後で道長が見舞いに来ると、敦康は道長のところに駆け寄り、何かを
訴えるかのように道長の顔を見ていました。
(子供の本能でしょうか。血がつながっただけの伊周よりも、真に愛情をもって
育ててくれた彰子や道長たちに敦康は心を許しているようです。)



斉信と道綱の屋敷が火事になり、敦康親王は重い病になってと不吉なことが続き、
彰子はいまだ懐妊がないことを憂いた道長は、吉野の金峯山に、おそらく生涯で
最初で最後になるであろう御嶽詣を決心しました。
道長の嫡男・藤原頼通(渡邊圭祐さん)も父に同行することを申し出ました。
道長が頼通に、8月の出立まで100日間にわたる厳しい精進潔斎があるがそれ
でも良いかと意思を問うと、頼通は少し迷いましたが中宮(自分の姉)の為にも
と、改めて同行を願い出ました。
道長は頼通の同行を許可し、頼通も道長も父子で互いにどこか嬉しそうでした。
8月、道長は頼通と中宮権大夫の源俊賢を伴って京を出立したのですが、伊周の
指令を受けた何者かが道長一行の後を密かに追っているようでした。






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Last updated  September 10, 2024 11:00:49 PM


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