May 14, 2025
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カテゴリ: 気になるTV番組
2025年NHK大河ドラマ
『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』 の感想です。

この世で生きてふだん何気なく生活していると、人と
いうものは不思議な縁で結ばれているものだと時折り
思うことがあるのですが、この回ではまさにそれでした。

少年だった唐丸(渡邉斗翔くん)が横浜流星さん演じる
主人公・蔦屋重三郎の前から姿を消して、その後も行方
知れずとなっていたけど、唐丸を呼ぶ重三郎の思いが
ことさらに強かったのでしょうか。

(染谷将太さん)と再び巡り合うことができました。

捨吉と呼ばれて身を隠して生きている唐丸は、幼い頃
から今で言う親からの児童虐待を受けて育ち、それでも
子供にありがちな母への思慕がまさって、過酷な日々を
耐え抜いて生きていました。

しかし結果的に母とその男を死なせて、かつ自分だけが
生きていることに自責の念もあり、まともじゃない生き
方を耐えるしかありませんでした。

そんな唐丸が重三郎に心を開いてからの、ふつうの人と
して生きられるようになるまでの、“チーム吉原”の連携
プレーは見事なものでした。


駿河屋市右衛門(高橋克実さん)を説得する場面では、
胸がすくように感じた視聴者も多かったことでしょう。

そして、これまたふだんは頼りになるかどうかわからない
次郎兵衛(中村蒼さん)が機転を利かしたカバーもあり、
唐丸は「勇助」として再び重三郎の傍に戻ってこれました。


江戸中期の文化での有名人が次々と出てくるこのドラマ。
見ている高校生は日本史の文化史への理解が深まりますね。

こちらでは様々な意見がでていて参考になります。
 ⇒ ⇒  #大河べらぼう #べらぼう


安永9年(1780)、出版の仕事が波に乗り出した蔦屋重三郎(横浜流星さん)は、
本を出すことにますます意欲的になっていきました。
吉原の馴染み客で重三郎が出す本も書いてもらっている朋誠堂喜三二(本名は
平沢常富;尾美としのりさん)に、次の正月には青本を10作出したいと頼み
ましたが、10作はとうてい無理だと喜三二は断りました。
ならばと重三郎は喜三二に、書くなら吉原に「居続け」でもよい、さらに1作
ごとに女郎屋を変えると破格の条件を出し、喜三二は喜んで引き受けました。



ただ重三郎は最近市中に出回る何種類かの絵に、作風は違うのに同じ「豊章」の
名があることが気になっていました。
こんなことができるのは、この吉原で弟のように可愛がっていたけど何年か前に
突然行方をくらましたあの唐丸しかいない、と重三郎考えました。
豊章の名を頼りに探してみたらその男は自分の想像とはかけ離れた人物でしたが、
もしかしたら唐丸はこの男の陰にいるのではと考えました。
なんとか唐丸らしき男の居場所をつきとめて重三郎が訪ねると、捨吉(染谷将太
さん)と名乗るその男は、最初は重三郎を知らないと言い張りました。
それでもしばらく経って捨吉の部屋に上がり込んだ重三郎は、そこに並べられた
絵を見て、本人が否定しても捨吉は唐丸だと確信しました。



陰の絵師をしながら一方で色の客をとる、そんな暮らしから捨吉(唐丸)を救って
やりたいと思う重三郎ですが、捨吉は自分は好きでこの暮らしをしているからと
言い張り、どこまでも重三郎を拒否しました。
捨吉の気持ちがわからない重三郎は、いね(水野美紀さん)に相談しました。
色を売るのは女だけでなく男でも地獄の商売、でもそれをあえて選ぶ人の中には
「罰を受けたい子」がいる、といねは言いました。
いねの言う罰とは、自分のせいで大事な人が死んだ時とかに、自分のような者は
酷い目に遭って当然、自分なんか早く死ねばいい、そう思うことでした。
捨吉はそう考えているのかと、重三郎は思い当たりました。



松葉屋で居続けをしながら張りきって執筆していた喜三二ですが突然「腎虚」に
なってしまい、気力も萎えて執筆活動ができなくなっていました。
ある晩、喜三二は自分の身体が突然回復する夢を見たのですが、それは怖ろしい
顛末を迎える夢で、喜三二は恐怖から目が覚めてしまいました。
目が覚めてあれは夢で良かったと思いつつも、自分の身体がまだ治ってなかった
現実に喜三二は激しく落胆でした。
でもふと「これも夢?」と思ったとき、喜三二の頭の中には突然物語が浮かんで
きたので、身体を起こして急ぎ筆をとり物語を書き始めました。



いねの話から重三郎は、捨吉(唐丸)には他者に言うこともできないくらいの
相当に辛い過去があったのだろうと考え、でもやはりこのまま放っておけなくて、
唐丸が使っていた前掛けと筆を持って捨吉を訪ねました。
捨吉はようやく重い口を開き、重三郎に自分の過去を語り始めました。
夜鷹の母親は自分が生まれたことを呪っていた、幼い頃から母親の罵声を浴びて
育ってきた、7歳を過ぎたら色の客を取らされて嫌でたまらなかった、でも金を
稼ぐと母親の機嫌が良くて自分も逆らえなかった、身体に痣やコブができるほど
殴られたこともあった、と。
でもある日、鳥山石燕(片岡鶴太郎さん)という人物と出会い、不思議な老人
だったけど自分(唐丸;渡邉斗翔くん)に絵を教えてくれて何度か会うように
なって、楽しくてたまらない時間だった、と語ってくれました。



石燕先生は絵の勉強のために自分のところに来いと言ってくれた。
でも母親がそれを許すはずもなく、しばらくしたらあの大火が起こり、建物の
下敷きになった母親を見捨てて逃げた、とにかく逃げだしたかった、後になって
怖くなり自分が生まれたのは間違いだと思った、吉原は俺にとって夢のような
場所で生まれ変わったつもりだったけど、あの男が現れ過去を知られたくなくて
言いなりになった、一緒に死ぬつもりであの男を川に突き落としたけど悪運強く
自分は助かってしまった、と。
唐丸の壮絶な過去を知り、重三郎は言葉を失いました。
それでも唐丸に、俺を言い訳にして生きろ、母親と男が死んでもお前が悪いとは
思わない、そして「俺はお前を助ける。」ーーそう言って唐丸が使っていた筆を
差し出しました。
唐丸はようやくここから抜け出す決心ができ、あのとき重三郎に連れられて大火
から逃げてきたように、再び重三郎と一緒に吉原に向かって走り出しました。



さて重三郎は唐丸を𠮷原に連れてきたものの、人別のない唐丸はこのままでは
表に出ることができません。
そこで駿河屋市右衛門(高橋克実さん)に情をもって唐丸を養子にしてくれるよう
頼み込んだのですが、市右衛門は激怒して受け入れてくれません。
するとそこにふじ(飯島直子さん)が来て、重三郎に1通の書状を渡しました。
それは唐丸が再び生まれ変わるための人別で、ふじが取ってくれたものでした。
市右衛門がそれでまた吉原に何かあったらどうする!と怒ったとき、ふだんは言葉
少ないふじが夫・市右衛門にタンカを切りました。
「あの子は重三郎がずっと待ってた大事な子、何かあったら何とかするものだ。」
ーーそう勢いよく言いつつ、夫・市右衛門の思いもちゃんと汲んでいました。
そしてふじは重三郎に「行け」と手で合図を送り、重三郎もそれに応えました。




唐丸の人別を受け取った重三郎が急ぎ店に向かうと、いなくなった
唐丸(捨吉)を追ってきた北川豊章(加藤虎ノ介さん)が来ていて、
店先で次郎兵衛(中村蒼さん)と言い合っていました。
捨吉は自分のものだと主張する豊章に重三郎はあの人別を差し出し、
「(行方知れずになってた)俺の義理の弟だ」と説明しました。
重三郎から突然、作り話を振られた次郎兵衛でしたが、機転が利く
次郎兵衛はうまいこと話を合わせ、重三郎が人別を取り出すと唐丸も
それとなく話を合わせたので、豊章は納得せざるを得ませんでした。
豊章は自分が引く代わりに仕事を要求し、重三郎もそれに応じました。



豊章が帰ってやっと人心地ついた勇助(唐丸改め)は、生まれて初めて手にした
自分の人別をしみじみと眺めていました。
そこへ重三郎が「“歌麿”はどうだ?」と勇助に画号を提案してきました。
もしかしたら公家の落とし胤という噂がたって、ついには勇助が内裏に絵を描く
ことになるかも、と期待して笑っていました。
そして改めて勇助を見つめ「お前を当代一の絵師にするという、あの時の約束を
守らせてくれ。俺のために生きてくれ。」と思いを伝えました。
勇助もまた「義弟が義兄さんの言うことに逆らうわけにはいきませんね。」と涙
ながらに返し、二人は義兄弟として再び一緒に生きていく決意をしました。






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Last updated  May 14, 2025 02:45:58 PM


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