ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Aug 22, 2006
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 突然ですが、フィンランドに来てます。


トゥルク音楽祭 を聴くつもりでトゥルクという町に滞在してます。この音楽祭、北欧ではかなり知られてるようですが、思ったより堅実に質素に開催されてました。
 いつのまにか音楽祭自体は終了してしまいましたが、この町には シベリウス博物館 というのがあり、今日行ってまいりました。

シベリウス に関しては、もともと気になる作曲家ではありましたが、特に積極的にCDを買い込んだりしたことはないし、彼の人生について調べてみたこともないし、っていうか、つい僕は最近まで彼の名前をフルネームで知りませんでした( ヤン ・シベリウスというそうです)。


 ちなみに、この博物館、館内に流れる音楽は当然のようにシベリウスのものです。今日は朝の開館と同時に入館したのですが、係のおばさんがちょうど館内に流す音楽の選曲をしてるとこでした。いきなり声をかけられて、「聴きたい曲があったら何でもリクエストしてね、シベリウスの曲だったら何でもあるから」とのこと。で、僕は、そんなら遠慮なく、「ピアノ五重奏曲」をリクエストさせていただきました。

 しかし!、ここではピアノ五重奏曲のCDを用意してなかったのです。おばちゃん、何でもあるって言ってたじゃん……。ちょっとショックであります。
 実際、年表を見てみると、この曲は彼にとってはきわめて初期の作品であり、作品番号さえついていないようです。彼が交響曲の1番を書いたのは、それから10年を経てから。あんまり重要な作品じゃないのかもしれません……。

 さて、この博物館で僕が一番印象に残った展示は、彼のバイオリン協奏曲に関するもの。何度も推敲のうえに出来上がった作品のようで、最初のバージョンの楽譜も展示されてました。実際の音源も視聴でき、やはり、試作版は、オーケストレーションに厚みがなく、最終版との格差は明らかでしたが、こういう貴重な音源、CDを出したら意外に売れるかも。

 何はともあれ、いろいろと吸収できました。カレリア、カレワラなど、シベリウスの作曲に影響を及ぼした場所や風俗についても学べました。実際、明日以降カレリア地方に旅立つ予定なので、その予備知識も多少は得ることができましたし。

 旅から帰ったら、手始めに彼の交響曲を全部聴いてみたいと思いました。

↓トゥルクの町かど
turku





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最終更新日  Sep 4, 2006 02:00:52 AM
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