ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Dec 22, 2018
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カテゴリ: 映画、テレビ
「I will follow you ちょっぴり気が弱いけど素敵な人だから」(評価 ★★★★☆ 四つ星)

 是枝監督の話題作がいよいよこちら米国にも上陸。友だち誘いまくって期待しまくって劇場に向かう。

<感想>

 是枝氏って、家族を描く場合に、「出演者一覧表」上ではいつも父親役の役者を「主演」とする傾向にあるみたいだけど、たまには母親役を主演扱いにしたらいかがだろか。特にこの映画では、「母性」が重要な伏線になってるような気もしたし。実際、母親役の安藤サクラ氏は素晴らしすぎ。安藤様のご出演作品はたぶん初めて観たけれども、こんなお方が日本の演劇界にいらっしゃったとわ。ぱちぱち。特に映画最後のほうの演技がかっこよくて悩殺されてしまった。
 一方、父親役リリーフランキー氏や祖母役樹木希林氏は、それほど大騒ぎするほどの名演とは思えず。もちろん彼らは名優なんだろうけど、演技の幅を充分に披露できるような役柄を与えてもらってないように思う。監督ってば、配役に関しては下手に賭けに出ず、両氏の得意とするような役どころを安定して無難に演じていただきました、って感じ。ぶっちゃけ、「おばあちゃん役は樹木さん」という映画はさすがに飽きてきた。ご本人も次回はもっと違う役を演じてみたいと思ってるかも。

 脚本や演出に関して感じたのは、登場人物六人がどうゆう関係なのか何ともわかりづらかったという点。小出しにして説明はされてるけれど不親切。「アキ」「サヤカ」「ショウタ」という名前の使いまわしの件についても、予習なしに観た視聴者がどこまで理解できたのかあやしい。てか、別に「万引き」をそこまで前面に出しすぎなくてもよかったか。血がつながってなくても一緒に住む価値があると判断されれば「家族」になってもいいんじゃね、というお話なら、なおさら上述のように六人の相関関係の描写に時間を割いていただきたかった。

 ちなみに、この映画を観た白人の友だちのご感想、「どうして日本人って、みんなあんな下品な食べ方するの?」、「てか、みんな麺類ばっかし食べてるの?」、「女子高生とかはみんなああゆうイケナイことして小遣い稼いでるの?」。
 ↑だから、みんなじゃないんだってば。痛いところを突っ込まれてしまい、ぼくは返答に困ったわけだけど、白人さまたちってば、そうゆう「不思議な国じゃぱぁん」系の場面の印象が強すぎて、どうやら映画そのもののご感想はぶっ飛んでしまったらしい。





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最終更新日  Dec 23, 2018 11:42:21 PM
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