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「ブログを休止します」突然ですが様々な理由からこのたびブログを休止致します。暫定的な休止ではなくてほぼ100%復活することはありません。 理由は色々あるのですがここでは述べないことにします。このページをリンクしていただいた方々や、応援して下さった方々にはお礼の言葉もございません。ほんとにありがとうございました。 皆様方のご健康とよりいっそうのお幸せな生活を望んでやみません。立春とはまだまだ寒さ厳しい季節が続くようです。どうぞ充分にご自愛なさってください。なお、このページは閉鎖をせずにこのままにしておきますので、音楽で参考になさりたいお方はどうぞこれまで通りにご訪問なさってください。4年と半年間のご愛顧をほんとにありがとうございました。
2009年02月05日
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「ワーグナー 指輪物語」 その魅力について長大な舞台祝典劇(以後は楽劇とします)であり、音楽に切れ目がなくてアリアもない、そんな楽劇のどこが面白い、どこがいいのか、どこに魅力を感じるのかとよくクラシック音楽好きの友人・知人に訊かれる質問です。答えを先に言いますと、上に書いた全て、つまり長い、切れ目がない、アリアがなくて語りのような歌手の歌が私を虜にしたのです。まるで海の巨大な波のような音楽が切れ目なく続き、いつ終わるともしれぬ長大な劇と内容の面白さ、これらが私をワーグナー音楽のとりこにしたのです。今から40年くらい前でした。 レコード・ショップで1枚のLPを手にしました。「ニーベルングの指輪 ハイライト」というLPでした。 それまでにワーグナーの音楽と言えばオーケストラのコンサート・プログラムを飾る序曲や前奏曲、それに有名な劇中音楽などを楽しんでいただけでした。 「指輪」がこれほど長大な楽劇とはまだ知らない時でした。昨日の日記に書きましたように4日かかる15時間を要する楽劇をLP1枚にまとめてハイライト盤で売るなどは不可能なことでした。それでも当時は全4部作の管弦楽曲として楽しんでいたのですが、その年(1968年)だったと思います若杉 弘指揮 読売日本交響楽団、二期会で「ラインの黄金」全曲が日本初演という公演がありました。 まだ一度もワーグナーのオペラや楽劇を聴いたこともない時でした。この公演を知るとすぐに切符を買って客席で聴きました。ドイツ語での上演で現代のように日本語字幕公演などなかった時代で、歌の内容はさっぱりわかりませんが、筋書きだけは図書館の本でしっかりと頭に入れてましたので理解はできました。この公演でワーグナーの紡ぎ出す巨大な音楽にまるで呑みこまれるようでした。 この「ラインの黄金」は幕間がない一幕四場の舞台で約2時間半は音楽が切れません。 前奏曲や序曲もない。 ところがまるで地の底から湧きあがってくるようなこの楽劇の開始音楽から、私は陶然とした心境で音楽に心を置いていました。これは生の舞台を観たからだと思います。 あの時LP全曲盤で聴いていたならどうだったかな、と思うことがあります。 やはりきつかったのでは、と思います。 舞台ですと音楽と共に照明が刻一刻と変わります。光のオブジェとしても楽しめます。 舞台美術と照明と音楽が聴衆の目を奪います。 これがワーグナーの目指した「総合芸術」かとすぐに理解できました。いくら本で読んで理解したつもりでも、こればかりは「目」が全てを理解させてくれました。演奏での瑕など耳に入りません。 2時間半の演奏後緞帳がゆっくりと降りてくると「ブラヴォー」の声が飛び交い聴衆のほとんどが総立ちでした。 ワーグナーの楽劇が好きな人たちがやっと舞台で全曲演奏を観ることが出来た、という感慨もあったのでしょう。「指輪物語」は、複雑で入り組んだ物語が長々と語られますがそれがワーグナーの音楽と一体になって楽劇としての魅力として、それはワーグナーの息の長いフレーズによる、巨大な波を想わせる旋律、これが私にとって一番の魅力となって心に飛び込んで来るのです。しかし、大多数の人はこの「指輪」を聴き通すのはきついと言います。 「きついなあ」と感じたら一回の挑戦で諦めずに何度も聴き直せばいいでのではないでしょうか。 確かに4時間も装置の前で聴き通すのは大変です。 「ラインの黄金」ならCD2枚組が普通でしょう。その他は4枚組になっているはずです。 なら1日に1枚ずつ聴いていくのはどうでしょう。これならば「今夜ちょっと指輪を聴いてみようかな」が可能です。 せいぜい長くても1時間20分くらいでしょう。 マーラーの交響曲とあまり変わりません。 この方法なら聴きやすくなると思います。それにワーグナーの楽劇では旋律の「動機」があります。 例えば主人公ジークフリート」が登場するなら必ずその動機が演奏されます。それによってジークフリートが登場するか、これから話題になるかということがわかります(示導動機と呼ばれている旋律です)。 これは登場人物が現れたり、その時の話の話題になったりとするとその「動機」なる旋律が演奏されます。すべての登場人物について言えることです。 しかも同じ楽劇の中で繰り返し演奏されますので、これを覚えてしまうと切れ目がない、長いということをあまり感じなくなります。それと初めてこの「指輪」を体験するのなら、今ではDVDがありますから舞台上での公演によって楽しむこともできます。ただ舞台となると必ず演出がつきものです。様々な演出が試みられていますから、初めて「指輪」を体験する人にはその演出の選択も考慮しなければなりません。 ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場公演の映像は、ワーグナーが書いた台本にほぼ忠実に演出されていますから、一番素直に楽しめる舞台だと思います。 演出によればネクタイ姿の現代を設定した舞台もあり、初めて体験する人には少し歪んだ舞台演出だと思いますので、奇抜な演出による舞台映像はお薦めしません。このメトロポリタン歌劇場ライブはとても観やすい演出(オットー・シェンク)で、現在はこれが一番のお薦めだと思います。DVDによる愛聴盤ジェームズ・レヴァイン指揮 ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場管弦楽団ジェームズ・モリス(Br) クリスタ・ルードヴィッヒ(Ms) 他(グラモフォン原盤 ユニヴァーサル・ミュージック UCBG9015-6 1990年収録)これは一例で、1990年にニューヨーク・メトロポリタン歌劇場で上演された「ニベルングの指輪」全曲をDVD化されています。現在私が持っている「指輪」の映像はこれらの公演のものばかりで、ユニヴァーサルが限定盤として廉価で売り出された時に買ったものです。 このジャケットは「ワルキューレ」です。さて明日からは楽劇の一つ一つについて書いていこうと思います。 物語の内容と音楽について書いていきます。
2009年02月04日
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「ワーグナー 指輪物語」 壮大な叙事詩を前にしてリヒャルト・ワーグナー(1813-1883)は、畢生の大作である舞台祝典劇「ニーベルングの指輪」を四部作として書いており上演には4日を費やす大作です。 第一夜「ラインの黄金」、第二夜「ワルキューレ」、第三夜「ジーグフリート」、第四夜「神々のたそがれ」となっており、これらを4作を通し狂言として上演すれば何と15時間かかる、まさに音楽のお化けのような大作です。だから「今夜はちょっとワーグナーの指輪を聴こうかな」と思ってもショパンのピアノ曲を聴くように手軽に聴ける代物ではありません。「ラインの黄金」だけでも2時間半かかりますし、他の作品は4時間を優に超える演奏時間です。この「指輪」物語を聴こうとする前に、この長時間拘束されることが大きな障害になります。私も一作を全曲聴き通すには相当の覚悟を持ってステレオ装置の前に座っています。 途中で電話がかかっても出ません。 家人に応対してもらって幕間でこちらからかけることにしています。 宅急便の配達があれば家人に受け取ってもらいます。 不意の突然の訪問者然り。第2作以降の作品では朝の8時から聴いても終わるのは午後12時、ランチタイムになっています。 ですから余程の覚悟と家族の理解と協力が必要です。 そしてこれを聴く場合は「変人」「奇人」になり切ることです。 どう弁解してもこれだけの長時間の音楽を一度で聴き通すなんて「奇人」でなければ出来ないでしょう。 私の場合は、聴いている間は何を言われてもいいのです。 予めことわっておけばそれでいいのです。さあ、これで聴く準備が出来ましたが、何と言っても舞台祝典劇という音楽ですからイタリア・オペラを楽しむようなわけにはいきません。 管弦楽と合唱、管弦楽と独唱アリア、あるいな重唱という形の歌の饗宴など望むべくもない音楽が、初めて聴く者に長時間という障害以外に肝心の音楽で壁が立ちふさがってきます。第一に、音楽に切れ目がありません。 第一夜「ラインの黄金」は2時間半も切れ目なく音楽が続いています。幕間もありません。 しかもイタリア・オペラのようにアリアもありません。 切れ目もなく、アリアもないオペラですから昔からハイライト盤なんてものがありません。イタリア・オペラなどは、どのオペラでも抜粋盤を作ることが出来ます。全曲を録音したテープから聴きどころを抜粋して収録時間内(CDの収録許容時間内)に収まるようにすればいいのです。 ところが、この「指輪物語」は途中でチョン切って聴かせるという聴かせどころもありません。あるのは管弦楽演奏の場面ばかりでしょうか? 「ワルキューレの騎行」(ワルキューレ)や「森のささやき」(ジークフリート)、「ジクフリートのラインへの旅」「ジークフリートの葬送行進曲」などのオーケストラ・コンサートでも採り上げられる場面がありますが、こればかり聴いてもその音楽には親しめますが、肝心のオペラについては理解する方が無理でしょう。愛聴盤の一枚 ロリン・マゼール指揮 ベルリンフィルハーモニー管弦楽団(テラーク・レーベル CD80154 1987年録音 海外盤)これは「ニーベルングの指輪 管弦楽曲集」という一枚で、「ラインの黄金」~「神々の黄昏」までの四部作のうち、管弦楽で演奏される聴きどころ20曲を収録した、70分間で「指輪物語」を聴こうとするCDですが、オペラの筋書きを知っている人ならこの1枚の意味はよくわかりますが、初めて聴く人にはこういう盤は向いていないと思います。これではこの壮大な叙事詩を理解はできません。指揮者マゼールが自ら構成した切れ目なしの、まるで交響詩のような巧みな編曲で聴かせる音楽です。 オペラからの動機で交響曲か交響詩を聴くつもりならいいと思います。 95年にモニターチェック用として購入したのが目的だったように記憶しています。確かに凄い優秀録音盤です。ワーグナーはこの「指輪物語」四部作に求めているのは「劇」としての音楽だと思います。だから切れ目もない、アリアもないオペラになっているのでしょう。「音楽」だけでなく「劇」としても音楽と同じ比重で大事なことだと思ったからでしょう。 「劇」ということは「言葉」です。 イタリア・オペラのように歌うだけでなく、叙事詩としての「言葉」が必要であるからアリアではなく、語るような歌になっているのでしょう。さあ、困りました。「そんなオペラなら聴きたくない!」と思うのが普通のですが、オペラを好きになると一度はこの四部作を聴いてみたくなるものです。明日はどうしてこの長大なオペラ(舞台祝典劇)に魅力を見出したのかを書いてみます。
2009年02月03日
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