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2006.02.02
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「すべてがFになる」に続く森博嗣の第2作を読んだ。

○ストーリー
犀川助教授と萌絵は,同僚の勤務する低温実験室を見学する。ところが実験とパーティの最中,実験室で密室殺人が起きてしまうのだった。犯人を捜す2人を,ネット上で,そして現実に,犯人が襲ってくる。2人は,さらなる悲劇をくいとめることができるのか?

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”理系本格推理”のうたい文句に恥じず,前作以上にUNIXやPC端末についての言及がある。ただしそれらは表面的な部分で,本当に”理系”なのは,犀川や萌絵を取り巻く人々の考え方だろう。大学の内情について犀川がさらっと作者の気持ちを代弁していて面白いし,学究への気持ちを語るところも考えさせられる。

萌絵というキャラクターについては,リアリティを求めること自体が間違っているので,これは楽しく読むに限る。主人公は犀川と萌絵の”S&Mコンビ”だが,基本的に犀川が語り手で,萌絵の心情については必ずしも踏み込んで語られていない。これはこれでいいような気がする。

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さて肝心のミステリーの部分であるが,前作で鉄壁の密室が成立し,悪魔的な天才学者が登場したのと比べると,ケレン味はずっと減っている。反面,前作よりはるかにきちんとしたミステリーだ。きちんと密室の見取り図,トリックの解説,動機の説明があり,いろんな部分がすとんと説明される。

ただ読み終わって,「これでいいのか?」という気持ちが残った。前作の不条理劇スレスレなトリックに比べ,あまりにもきちんと説明がつき,”地に足がついた”ミステリーになっている。



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いろいろ本を読むのは,深い感動や鮮烈な驚きを味わいたいからだ。第1作以上の切れ味を求めて,さらに森博嗣を読んでみようと思う。





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Last updated  2006.02.03 10:16:57
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