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2006.05.09
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ミステリーランドシリーズで一番表紙がコワイこの作品を読んだ。内容はなんと!アルセーヌ・ルパンのパスティーシュ物だ。

○ストーリー
怪盗紳士アルセーヌ・ルパンは,エジプト秘宝展覧会のお宝を狙っていた。ところが,展覧会の主催者のボーバン博士の城に事前に潜り込ませておいた老婆が殺されてしまう。そして城ではミイラ男の怪物が出現し,誰も入れないはずの部屋に脅迫文が投げ込んである,という不思議な現象が起きていた。新聞の編集者に変装して城に乗り込んだルパンが,城の地下で発見したのは?

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稚拙のようで実は芸術的,というのが,ミステリーランドの装丁の共通点だったが,この作品の表紙は地中から突き出したミイラの手という,具体的でおどろおどろしいものだ。ちょっとなあ,と思っていたが,読んでみて納得した。この本は,”アルセーヌ・ルパンシリーズの最近発見された1冊”という設定で描かれているのだ。そうして考えてみると,本の大きさといい,装丁といい,昔の『ルパン・シリーズ』によく似せてある,ということ。(実は挿画はミステリーファンのマンガ家・喜国雅彦が担当している。)

もともと総ルビが前提のシリーズだし,もうこれは昔懐かしい『ルパン・シリーズ』を,小学校のほこりっぽい図書室から借りてきてる,という気持ちになり切って読むしかない。

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器は良く似せてあるこの作品,中身はどうか?・・・似てます。いきなり警察にルパンの手下がいるし,これから狙う予定の富豪の家になぜか前から手下を潜り込ませてある。なんて手際がいいんだ,ルパン!そして当然,お城には秘密の抜け道があり,その中には昔の恨みをはらそうとする怪人がひそんでいる。うーん,王道だ。

とは言え,推理小説あるいは冒険小説として読むと,ストーリーがさくさくと進みすぎて,ちょっと物足りない。確かルパン物って,結構ピンチになって,ルパン死す,みたいな場面で章が終わることが多かったような気がするんだけど,この作品ではほとんど危険がない展開。雰囲気や道具立ては似ているのに,残念。



僕自身は,ホームズのパスティーシュとか好きだ。ただしこの作品を単体で読むとどうなんだろう?という疑問はある。ミステリーランドのシリーズ自体が,”ちょっとませた小学生”を想定して,展開されていると思われる。そういう読者にとってこの作品は物足りないんじゃないだろうか?僕たちは,オマージュとかノスタルジーとか,余計なものがいろいろあるから喜んじゃうけど。

ミステリーランドでは最近,みょーに「ちょっと小学生には読ませたくない」作品が多い。そんな中で,安心して読ませられる冒険活劇,というポイントも高い。でもそれは,この作品のポイントではなくて,シリーズとして相対的に見たときの話なので,ちょっと関係ないかな。

読んでるときは十分楽しめたんだけど,ちょっと評価が難しい作品だ。







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Last updated  2006.05.09 09:16:43
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