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2009.07.06
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カテゴリ: びしびし本格推理
島田荘司のメイン・イベンター「御手洗潔シリーズ」の長編を読んだ。

○ストーリー
御手洗と石岡は,ふとしたことで箱根の老舗ホテルにある古い写真の謎に取り付かれる。それは箱根の山の中にある芦ノ湖に,ロシアの軍艦が停泊している場面だった。1枚の写真とある老人の言葉から,2人は歴史の闇に隠された謎解きと悲しい物語の結末を知ることになる。

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1990年代後半の「御手洗潔シリーズ」は,御手洗に置いていかれたと嘆き続ける石岡,御手洗の過去を探る里美,何事もドラマチックなレオナ,そしてファンの作品が目立つばかりで,きちんと御手洗が活躍する作品は少ない。

この作品は久々に大人の御手洗潔が活躍する。主人公が大人でリアリティがあるというだけでなく,謎のスケールも長大で,世界的な歴史ミステリーまで解き明かそうとする,という野心的な作品だ。

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なにしろいきなり戦前の芦ノ湖に,軍艦が停泊していたというトンデモ話から始まる。自動車もまともにない時代に,どうやって軍艦を山の上に運び上げたのか?これだけで十分面白い。さらにこの軍艦で運んでいたのは何か?という疑問から,物語は歴史の中へと踏み込んでいく。

全ての謎が明かされるだけでなく,深い情感を持って物語は結末を迎える。多くの人がむごい経験をし,その悲しみは今でも続いている。それなのに,かすかな明るさをもってこの物語は終わる。



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ネタバレを避けるために,歴史ミステリー部分については語らないが,島田荘司が執筆のきっかけとなったと語っているテレビ番組は僕も観たことがある。その時の落胆を,今回の作品が覆してくれて,大変うれしい。

やはり世界はロマンに満ちていないと。









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Last updated  2009.07.07 23:26:56
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