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November 5, 2017
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カテゴリ: ヒーロー映画

 ムービー・スター 2017年11月号 【特集】 『マイティ・ソー バトルロイヤル』 【付録】 2018年『SHERLOCK/シャーロック』『ウォーキング・デッド』リバーシブル・カレンダー[本/雑誌] (雑誌) / イン・ロック

 これまでの『マイティ・ソー』とちがったところ。

 まずは「笑い」ねらい、である。

 「助けて」というギャグがあった。どんなギャグかは、は映画を見るときのお楽しみ。

 そして、ソーとロキ、あるいはソーとブルース・バナー(ハルク)のかけあい漫才みたいなのがところどころ出てきた。
 ソーとバナーのかけあいなど、ストーリーの流れが突然ゆるくなる感じで「もういいから早く話を進めろ!」と言いたくなった。ところが、つぎのアクション中心の展開に移ったときには、よりスピーディ(急)に感じたので、かけあい部分が緩急の「緩」の効果があったとわかったのだが。

 ブルース・バナーが意を決してハルクに変身し、闘いに向かう勇ましい場面にもギャグが入る。この展開は、そうなることが読めた。

 こうした笑いは、ロキじゃなくて予期しなかったことで、公開初日の観客席には笑っていいのかどうなのか、戸惑いがあったようだ。
 最初は、客席の一部で笑い声が聞こえてきた。しかし、大部分には「ここは笑う場面ですよ」とのsuggestionが必要だったかのもしれない。「笑い」をねらった場面が度重なって登場すると、観客席もそこを理解したようで、「笑い」の空気が静かに拡大していった。

 つぎ。過去2作からは、『マイティ・ソー』の映画では、メカは無縁だと思っていた。なぜならソーは「神」だからである。ソーの武器であるムジョルニアは魔法のハンマーだ。魔法というのは、端的に言って科学的ではない。ソーは、ムジョルニアを武器とするだけではなく、空を飛んだり、時空を超えたりするときにも用いる。

 『サンダーバード』の昔から、ライドメカなどの映像が好きだった。しかし、『マイティ・ソー』は、剣と魔法の世界観だと思っていたから、この映画を見る前は、ライドメカなどは全く期待していなかった。ところが、神様も移動に宇宙船を必要とする場合があるわけだ。

 そして、今回の敵は、ソーの姉、つまり初の女性ボスキャラである。
 「最強の敵」ということが強調されていて、さすがのソーも翻弄される。
 しかしながら、『ダークナイト(2008)』のジョーカーのような狡猾さなどはあまり見られない。つまり、強いことは確かなのだが、ヴィラン(敵キャラ)としての深みがないといったところ。
 やっぱり、ヴィランは、観客の憎悪や嫌悪感を煽ってこそ、スーパーヒーローは倒しがいがあるというもの。

 その点、以前のロキは憎たらしさが濃かった、だが、ロキ自体の人気が高まってきたとか。ロキを演じるトム・ヒドルストンも『キングコング: 髑髏島の巨神(2017)』でヒーロー役(スーパーヒーローではない)をやったりして、悪役のイメージではなくなっているとか。
 だから、ロキは、ヴィランからソーのパートナーに変貌しつつあるのかもしれない。

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Last updated  November 5, 2017 08:17:27 PM
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