オバかの耳はロバの耳 

2015/12/07
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転載記事
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◆手嶋龍一『スギハラ・サバイバル』を読み解く


※要旨


・「スギハラ・サバイバル」と呼ばれるユダヤ人はおよそ6,000人。
彼らを救った外交官、杉原千畝は類い稀なる勇気を内に秘めたヒューマニストだった。
だが、彼がもう一つの顔を持っていたことは意外に知られていない。

第二次世界大戦に突き進もうとしていた日本に突然変異種のように現れたインテリジェンス・オフィサーだった。
リトアニアを情報拠点に、欧州全域に諜報網を張り巡らし、


杉原の諜報網を支えたのは、ポーランド軍のユダヤ系情報将校たちだった。
「命のビザ」は彼らが提供してくれる貴重な情報の代償だったのである。


・ロンドンにあった亡命ポーランド政府は、敵陣営であるはずのスギハラ諜報網を介して、
独ソ双方に潜ませてある情報要員から最高機密を受け取っていた。
それゆえ、英国のインテリジェンス・コミュニティは、
早くから杉原が何者であるかを知り抜いていたのである。


・杉原が築いたインテリジェンス・ネットワークは、
後にストックホルムの小野寺信駐在武官に引き継がれていく。

ロンドンは彼らが東京に打電する情報を超一級のインテリジェンスとして傍受していたのである。



・杉原情報、それを受け継ぐ小野寺情報は、紛れもなく超一級のインテリジェンスだった。
だがそれゆえに、日本の統帥部はかれらが本国にもたらした、情報の価値を無視し続けた。


国家の舵取りを委ねられし者たちは顧みよとしなかった。
敗戦が色濃くなっていくなか、軍部は仇敵ソ連を仲介役に終戦工作を進めつつあった。


それゆえ、ソ連を対日参戦に誘い込んだヤルタ密約などあってはならない現実だったのだろう。
優れた情報(インテリジェンス)が辿る哀しい宿命なのである。



・自らの想像力をはるかに超える事態は将来必ず起きる。



・「ええ情報を得るには、命に代えてもええ友達を持つに限る。そういうこっちゃ」
松山雷児は言った。



・「チウネ・スギハラこそわが組織のダイヤモンドと心得よ」

ポーランド秘密情報部の幹部だったユダヤ人が、戦後アメリカに移住し、歴史編纂官のインタビューに応じている。
開戦時に、ポーランド陸軍の首脳陣に大きな発言力を持っていた老齢の女性がスギハラの価値をこう示唆したと証言している。


「人材の出し惜しみはわが組織の致命傷となる。最良にして、最高の情報士官を投入せよ」
これがその老婆のご託宣だったという。



※コメント
産経新聞に、第二次大戦末期にソ連が対日参戦する密約を結んだとの情報を入手し、
大本営に打電した「小野寺電」が参謀本部に着信していたのは確実との記事が出ていた。

ながらく「小野寺電」は、ちゃんと届いていたか明らかになっていなかったが、
大本営の情報参謀だった堀栄三氏が、小野寺氏の妻、百合子氏にあてた書簡が見つかったようだ。

情報をいかに扱うか、常に、トップや幹部は意識しなければならない。






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Last updated  2015/12/07 07:29:27 AM
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