心豊かに過ごす

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2017.07.04
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テーマ: 時代劇!(61)
カテゴリ: 私のシナリオ

(前回からのつづき)

〇街道の峠道(早朝)
  山南敬介と沖田総司が立ち止まる。

   眼下に朝焼けの京の町が見える。  

沖田「山南さん、本当に良いのですか。私は 山南さんを師と仰い できたのです。その山南さんが女のために新選組を抜け出すことが許 せない気持ちと、生き抜いてほしいと思う気持ちとが今、ここへきても戦っているのです」

山南「俺もお前も、もう生きるも死ぬも、居 場所は新選組しかないのかもしれない。ご法度で追いかけてきたお前に真剣勝負で負けたからには、戻って沙汰を待つしかない」  

〇屯所の庭(朝)

  山南と沖田が裏戸をくぐると庭に近藤勇(31)が立っている。

近藤「戻ってきたか!山南君。法度だぞ!」

山南「わかっています。覚悟して戻りました」

   ×   ×   ×(同庭で時間が経過)

   切腹の場がととのっている。
   左前に着物を着た山南が北に向かってすわる。

   沖田は白装束に菊一文字を握っている。

検視役は近藤勇。
 山南の目の前の桜が満開に咲き誇っている。

近藤が山南にかわらけを渡して銚目の子か ら酒を左酌で2度注ぐ。

山南が舌で酒の味を転がして飲む。

酒の配膳を近藤が手づから下げ、短刀の乗った四方を山南の前に置く。

沖田「介錯人沖田総司」

沖田が名乗り、山南に一礼して後ろに回り刀に 水を掛け構える。

山南は近藤に一礼して、右肩を脱いで 左手で短刀をとり右手に持ちかえる。

左手で腹をなで、へそ上に短刀を突き 刺し左から右へ切る。
 沖田が菊一文字で介錯する。
一瞬の春風が山南の目の前で舞ってお ちていく。

                      完






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Last updated  2017.07.04 14:34:13
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ron-pearl @ Re[1]:大仁温泉へ神経痛の湯治治療に(11/24) yamagasukiさんへ いつもコメントありがと…
yamagasuki @ Re:大仁温泉へ神経痛の湯治治療に(11/24) こんにちは。 この季節になると腰の具合が…
ron-pearl @ Re[1]:手書き(自筆)遺言書を法務局に預ける(10/19) yamagasukiさんへ コメントありがとうご…
yamagasuki@ Re:手書き(自筆)遺言書を法務局に預ける(10/19) こんにちは 私も市報でみた「相続と遺言~…
ron-pearl@ Re[3]:浅見光彦の本(内田康夫著)を青空市に(03/13) yamagasukiさんへ 素晴らしいですね。私は…

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