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A氏
図面
は製造業では代表的な 文書
だが、これについて聞きたいんだ。
図面
には 改訂履歴
が書いてあるが、これで「 最新版
」が分かるね。
これは、 ISO9001
の 文書管理
とどのように関係するのかね。
私 : ISO9001 の「 4.2.3 文書管理 」の c)「 文書の変更の識別及び現在有効な版の識別を確実にする 」に対応できるね。
A氏 :「 現在有効な版 」というのはどういう意味かね。
私 : 図面 で言うと、現在、現場の生産などで 使われている版 だね。
A氏 :ということは「 最新版 」かね。
私
:かならずしもそうではないね。
例えば、 設計部門
では、 改訂B版
になっていても、生産の都合で、現場は 改訂A版
で生産している場合がある。
「 最新版
」は B版
だが、生産指示は A版
でされていることがあるね。
だから、この場合、「 現在有効な版
」は A版
だね
A氏
:そういえば、俺のもといた会社では、 改訂した設計図
ができると、添付してある「 設計変更連絡書
」に 適用日
が書いてあり、 設計部門
は、 生産部門
にどんどん発行していたね。
「 設計変更連絡書
」のなかには、「 旧版の在庫消化次第適用
」と書いてあるのもあったね。
確かに、「 最新版
」かならずしも「 現在有効な版
」ではなかったね。
私
:もとの英語は current version
で、直訳すると「 現行版
」だね。
ところが、 ISO9001
の 初版の 87年版
と 94年版
では、 日本訳
は「 最新版
」となっていた。
これで、ちょっともめたようだね。
2000年版
では「 現在の版
」、 2008年版
では「 現在有効な版
」と訳が変わっているね。
英語
は、ずっと 不変
なんだが、 日本訳
では苦労しているようだね。
改訂版の管理
がうるさいのは、改訂前の古い図面で生産して不良品を作ることがあるからだね。
だから、当然、現場に改訂前の古い図面はない方がよい。
A氏
:要するに、製造現場ではやたら図面をもたないことだね。
生産しているものだけあればいいことになるね。
私
:昔は、現場に大きな 図面棚
があって、そこから図面を出して生産しているケースが多かったが、これは不良品を作るもとになるね。
この場合、生産指示をする「 作業指示票
」などが、「 B版で作れ
」と 版まで指示
することがポイントだね。
A氏
:生産管理の問題がからむね。
生産管理部門で設計部門から来た 図面をプール
しておいて、「 作業指示票
」に該当する 版の図面
だけを添付すればいいね。
私 :会社によっては、 技術管理部門 があって、ここで図面をプールしておいて、生産管理部門から「 出図依頼 書」が来ると、図面が発行されるという方法もあるね。
現場に不要な図面を置かないためには、作業が完了したら、 図面は現場から回収
することになるね。
これを「 Uターン:ユータン方式
」と言って、機械工場ではよく使われたね。
中には「 作業指示票
」もなく、図面に納期、数量を書いたものもあるね。
そこに工程順を書いたハンコを押して「 工程管理票
」と「 現品票
」の代わりにしたものもあったね。
多品種少量の個別生産
に有効な方法だね。
生産管理部門がからむことにより、「 4.2.3 文書管理 」の d) の「 該当する文書の適切な版が、必要なときに、必要なところで使用可能な状態にする 」ことも効率良くできるね。