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私 : 保守論客佐伯 氏の 9 月分
資本 とは、それを 元手 にして 利益を生み出す資金 である。したがって、 資本主義 とは、 元手 となる 資本をたえず増殖させる運動 である。
この 資本増殖 が、われわれの生活に役立つモノの生産やサービスの提供をもたらせば問題はないのだが、ただ 金融市場を資本が回るだけで元手が増える とすれば、 困ったことである と 佐伯 氏は言う。
A 氏 : カジノ資本主義 だね。
私 :どうしてこういうことになったのか。
今日の先進国 では、どれほど 新たな技術開発 を行い、 新製品 を次々と市場へ送り出しても、さして 大きな利益 は得られないからである。
そこで 中国などの新興国の市場 を当てにすることになる。
しかし 新興国経済は十分に安定していない 。
となると、 先進国もたえず景気後退への不安 を抱えることになり、また 傾向的な成長率の低下 にさいなまれる。
つまり、 グローバル市場 は激しい競争をもたらすわりには、 さして成果を生み出していない という訳だ。
A 氏 : 水野一夫 氏の言う「 資本主義の終焉 」だね。
アベノミクス は、 脱デフレと景気回復を掲げたいわば緊急措置 であった。 第1の矢 である「 異次元的金融緩和 」は、 脱デフレ に向けた 強力なカンフル剤で あった。そして、 一定の成果をあげた ことも間違いない。
しかし、それがさらに 過剰な貨幣供給 をもたらし、 投機資本に餌をばらまく という 危険と隣り合わせ であったことも事実だという。
私 : しかし、そもそも 景気が十分に浮上しない最大の原因 は、 日本経済はすでに資本も生産能力も過剰になっている点 にある。
日本社会 は、 少子高齢化、人口減少 へと向かっている。
こうした社会においては、市場はさして拡張しない 。
つまり、モノをいくら生産しても、 それを吸収するだけの十分な需要が発生しない。
A 氏 :「 デフレの正体 」の 藻谷浩介 氏の考えと同じだね。
私 :「 異次元的に」供給される資金 を、 国内の長期的な産業基盤や生活基盤として国内で循環させることこそが重要 であるが、これらは 即効の利益を生み出すものではない からそれを 市場競争に委ねるのは無理 である。
短期的な市場の成果主義 ではなく、 長期的な公共政策こそが求められている 。
われわれは一刻も早く、 貪欲で即物的な金融中心のグローバル資本主義から決別 しなければならないと 佐伯氏は強調 している。