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私
: 又吉直樹
氏の「 火花
」を読んで見たいと思い、 文藝春秋
を買って、読み始めたが、なんだか、つまらなくなり、 2、3頁で放り出した
。
芥川賞の選考員の一人の村上龍
氏も似たようなコメントをしていたようだ。
ところが、 今朝の新聞読書欄 の「 売れてる本 」 コーナー で 又吉直樹著「第2図書係補佐」 の紹介があった。
A 氏 :「 火花 」の売れ行きにつれて 過去の本 も売れているのだろうね。
私 : 本作 は、 又吉のエッセー集 。
エッセーの題名 には 太宰治から村上春樹 まで、 名作文学の題名 が並ぶ。
だが大半は、これらとは関係のない話が語られるという。
又吉に小説の執筆の依頼をした編集者 は、 彼のエッセーからその文才を見出した という。なるほど、確かに エッセーのうまさは際立っている と評者は言う。
エッセー だから、気軽に読めるし、 彼の文才 にふれてみたいと思い、 図書館に予約 した。
A 氏 : 書評によると、 テレビで マラドーナ を見た又吉少年は、その日以来、サッカー部の練習で 左でしかボールを蹴らなくなる 。周りは大変困る。 又吉は元来右利き 。蹴ったボールはコースをずれ、パスがつながらなくなる。周りからは「右で蹴れや!」と怒号が飛ぶ。だが、 怒号はむしろ、ギャップのあった又吉とチームの間の交流のきっかけになっていく のだという。
私 : カフカ「変身」 の項では、珍しく 小説の中身 についてたっぷり触れられる。
虫に変身してしまうという異常な状況に晒されながら、 主人公は自分がセールスマンという職業を選んでしまったことを悔いている 。
又吉 は、 そのずれに笑う 。
一方、 本作 が 戦時下 「 運命に身を委ねるしかない」一般市民の不条理 が描かれていると知り真剣に再読する。
でもやっぱり「 笑ってしまう 」のだという。
A 氏 : 小説「火花」 には、 世間一般との「ずれ」を追求する天才肌のお笑い芸人 が登場する。
彼は、それを追求し過ぎて 苦難の道 を歩むことになる。
お笑いとは「ずれ」である 。そして、 文学との間に「ずれ」は意外とない のかもしれない。
実際、 カフカも自作を爆笑しながら友人に読み聞かせた逸話 があるようだという。
私 : お笑い芸人と文学 。 ギャップ があるようでない。
それがこの一冊から強く感じられるという。
読むのが楽しみだね。